2019年03月29日

強制連行という歴史事実の否定、そして加害の継続(2)

 遅くなったが続き。
 2018年10月30日、大韓民国の大法院が新日鉄住金に対し、強制連行被害者4名の原告へ一人当たり約1000万円の損害賠償を支払うように命じた。この判決に対する日本政府と与党自民党の反応は実に奇怪だ。
 判決当日、河野太郎外相は外務省に韓国の駐日大使を呼びつけ抗議した。翌日の自民党本部での会議では中曽根弘文参議院議員が「(韓国は)国家としての体をなしていない」と述べたという。
 日本政府と与党は、1965年の日韓請求権協定にて賠償問題は解決済みであり、如何なる請求も認めない・・・という立場を固持したいようだが・・・それはともかく、これらの反応には唖然とする。
 この件は、韓国政府が日本政府に対して改めて戦争被害者への賠償を求めたわけではない。韓国の法廷でこのような判決が出た、ということだ。韓国の裁判所の判断は、韓国政府の政策・見解とは全く別のものだ。韓国政府にも手出しができない(当たり前だ)。
 しかし日本政府は・・・これを韓国政府に対して抗議しているのである。それこそ政治屋どもがソウルに渡って裁判所の前でアジテーションするなら(笑)理解できるが。お門違いもいいところだ。「国家としての体をなしていない」のはどちらだろうか。

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posted by 鷹嘴 at 15:37| Comment(0) | 歴史認識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月04日

強制連行という歴史事実の否定、そして加害の継続(1)

 遅ればせながらこのブログでも「徴用工」問題について書いてみる。まずは日韓請求権協定から。
 恥ずかしながら非常に不勉強のため、様々なブログ・論文・ウィキペディア記事等を参考にさせていただいた。要するに人様の記事のパクリだがご容赦を!
 なおこのブログでは、戦時性暴力被害者に対する「慰安婦」、強制連行・強制労働被害者に対する「徴用工」など、言葉が持つ印象を薄める(果ては加害事実を否定する)目的の造語を使わざるを得ない場合、必ずカギ括弧「」を付けることにする。

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posted by 鷹嘴 at 15:22| Comment(0) | 歴史認識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする