「今回の訴訟も、高嶋さんは教材にしようと思っている。検定が公平な制度と言えるのか、最高裁判決は社会的に通用していいのかなど、生徒に考えさせるつもりだ。『裁判は終わったが、社会的に発言することで、原告の社会的な責任を果たしていきたい』」(12/1朝日夕刊)期待します。
*こちらを参考のこと→高嶋教科書訴訟
横浜教科書訴訟、執筆者側の上告棄却 最高裁
2005年12月01日12時50分
| 92年の教科書検定で文部省(現文部科学省)に修正を求められ執筆を断念した高嶋伸欣(のぶよし)琉球大教授(63)が、「表現の自由を侵害された」として国に100万円の賠償を求めた訴訟の上告審判決が1日、あった。最高裁第一小法廷(横尾和子裁判長)は「当時の検定制度は憲法に違反しない」と判断。個々の検定意見も「裁量権の逸脱はなかった」として高嶋教授の上告を棄却し、教授が逆転敗訴した二審判決が確定した。89年に簡略化された新制度とそのもとでの検定の適否について最高裁が初判断を示した。 32年間に及んだ故家永三郎氏による一連の教科書訴訟を引き継ぐ形で93年に提訴。検定制度の違憲性などを訴えてきた。 主に問題になったのは、高嶋教授が91年に「新高校現代社会」(一橋出版)で執筆を担当した「現在のマスコミと私たち」「アジアの中の日本」について、旧文部省の調査官が述べた検定意見の適否。 検定意見が違法となる場合としては、最高裁が家永訴訟の判決で「根拠となる学説状況の認識などについて見過ごしがたい誤りがあるとき」との一般基準を示している。第一小法廷はこれを踏まえ「いずれの検定意見についても誤りは認められない」と述べ、「検定意見に関する文相の判断は、裁量権の範囲を逸脱しておらず、違法とは言えない」と結論づけた。 一審・横浜地裁は、調査官が4カ所の記述に対して述べた検定意見のうち、二つについて「裁量権を逸脱して違法」として20万円の支払いを命じたが、二審・東京高裁はこれを取り消して請求を棄却した。 文科省は「誠に妥当な判決」とコメントした。 ◇ 〈問題になった検定意見〉 (1)福沢諭吉の「脱亜論」とアジアに好意的な勝海舟の「氷川清話」を対比させた記述について、「前後を端折って都合のいいところだけ抜き出した」(2)湾岸戦争で掃海艇を派遣したことをめぐる「東南アジア諸国から事前に意見を聞いて欲しかったという声が相次いだ」との記述に対し、「やや低姿勢である」――とした調査官の二つの指摘。一審・横浜地裁判決は、それぞれの検定意見について「学説状況の把握が不十分」「当てはめた検定基準が不明確」とし、違法と判断した。 |


