そういうことが出来る金持ちも世間にはいるみたいだけど、俺なんか一生新車には縁はないわな。
俺が若かったころ、よーするにバブル前後のころ、「車持ってなきゃ彼女できない」ってゆうノリがあったよねえ。ソアラやスープラに乗ってる奴が超羨ましかったけど、そんなの買えるわきゃないんで排気量の小さい中古車をローンで買ったのさ。やっぱ彼女はできなかったけどさ。車だけの問題じゃなかったけどねw
そのうちハチロクで峠をうろつくのが楽しくなって何のために車を買ったのかすっかり忘れてしもた。強化サス・強化クラッチ・触媒を取っ払うタイプの爆音マフラーという、とても女を乗せられない車にしてしまった。コーナーの手前でアクセル戻したとき「ボフッ」と音がしてミラーに赤い炎が写ってたなあ。つーかハチロクほど日本人に愛された車って、そうはないんじゃない?
そのハチロクも故障が多すぎて廃車にして、「もういい歳なんだから峠遊びなんかやめよう!」と思ったけどやっぱスポーツタイプが好きなんで中古のシルビア(S13ターボの前期型)をやっぱローンで買ったのよ。これはいわゆる「デートカー」と呼ばれていた車(決して「ナンパ車」ではない!)だったんで各方面にアタックしまくったなあ。金をケチって車の中で済ませたり、段差を超えたときに噛み切られそうになったり、そんな武勇伝は無いけどさあ、実際今のカミさんもあの車でいろんなとこ連れまわしたのさ。別れ話を切り出されたときは車内で尋問したりとか、せめてあと一回だけやらせてくれって頼んだりとか(笑)いろいろあったなあ。
フルノーマルだったけど純正マフラーが腐ったんでフジツボの車検対応マフラーを入れたらそこそこいい音だったぞ。つーか、ホイールも車高もノーマルだったんでなんか見かけが間抜けだったなあ。メーカーもユーザーがデカイタイヤはかせてシャコタンにするのを計算して作ってたんだろうね。
つーか、シルビア乗ってみてやっと、ハチロク乗ってたころ峠でターボの車があっという間にいなくなる謎が理解できたぞ。全然パワーが違いすぎる。高速でメーター振り切るのもすぐだ。友人のZ32(ターボ無し)なんかもっとすごかったぞ。つーか首都高攻めたりゼロヨンやる奴だけがああいう車買うわけじゃないのに、過剰品質ってやつじゃね?
そんなシルビアは車検2回ぐらい通したけど、助手席のドアをボッコリ凹ませちゃったりエアコンが壊れたりで廃車にして、以降は全然つまんない4ドア(中古車)乗ってます。
で、今でも車が好きな若者、女に飢えてる若者は無理してローン組んで車買うんだろうなあ、と思っていたら、最近はそうでもないらしいね。「若者の車離れ」だってさ。昔は乗っている車でその人間の価値が決まるというか、そういうノリがあったけど、時代が変わったのね。つーかそれが正常だよな。
車無くったっていいじゃんかよ。古い車乗り続けててもいいじゃんかよ。中古車買ってもいいじゃんかよ。普通に乗ってりゃ10年は持つんだよ。でもそれじゃメーカーにとって、つーか日本経済にとって非常に具合が悪いらしいね。
(つづく)