■ 4月24日法政大学で行われた集会で、「法政大学文化連盟」の恩田さん・倉岡さんらが「東京都公安条例違反」で逮捕された。これに対して学生・市民らが麹町署に抗議を行ったところ数名の学生が「公務執行妨害」で逮捕された。こうして6名の学生が弾圧されたのである。
■ 5月12日に行われた不当逮捕抗議デモでは、全学連の織田陽介委員長が「公務執行妨害」容疑で逮捕された。この日、機動隊が「車線を越えて機動隊がデモを圧縮し始めた」ので織田委員長が「デモの妨害をやめろ!」と抗議したところ「機動隊が逆ギレ、織田さんを突き飛ばし、もみ合い」になり、逮捕されてしまった(参考)。
■ 5月15日は先に逮捕された6名の拘留期限だったが、恩田さんと倉岡さんは「公安条例違反」から「建造物侵入・威力業務妨害」に切り換えて起訴されてしまった(他の4人は釈放)。
この日、拘留中の織田委員長が「暴力行為等処罰法」の適用で再逮捕された。さらに新井さん、文化連盟の斉藤さん、増井さんら7名の学生が法大前にて、織田さんと同じ「暴力行為等処罰法」容疑で令状逮捕された。(新井さんは二度目の逮捕。昨年は半年間拘留されていた)。
■ 5月16日、「全国学生総決起集会in沖縄」に参加するために沖縄を訪れていた文連の洞口さんが令状逮捕された。
■ 5月18日、沖縄集会に参加していた京都大の冨山さん(全学連書記長)が、関西空港で令状逮捕された。恩田さん・倉岡さんと同じ容疑である。
こうして、現在12名の学生が拘留されている。
■ 法大の門の横には「構内立ち入り禁止の通告」という看板がある。退学処分になった学生を名指しし立ち入りを拒否するとんでもない物品である。
これは数回に渡り、学生によって破壊されたらしい。今年の2月と3月には学生の自宅には大学から損害賠償請求が届いたこともあったという。
5月15日に令状逮捕された7名の学生は、2月19日にこの看板を破壊したという容疑をかけられているが、「器物破損」ではなく「暴力行為等処罰法」という聞きなれない罪名である。
これは「団体もしくは他衆」で暴行、脅迫、器物破損などの刑法に触れる行為を行った場合、「3年以下の懲役または30万円以下の罰金」に処せられるという、1926年に成立された法律である。前年に成立した治安維持法と一体で、当時の労働争議を弾圧するために用いられた。
この法律の恐ろしいところは、ある団体が何らかの行為を行った際、直接行為に関わっていない者も罰せられてしまう。7人の学生たち全員が破壊を行ったわけではないのだが、この刑法なら全員を処罰できるというのだ。ここに国家権力の企みがある。
学生を「器物破損罪」で摘発しようとしても、逮捕できるのは破壊を行った当事者だけである。この学生運動を丸ごと壊滅させるために、現場にいた全員を摘発できる「暴力行為等処罰法」を適用したのだ。
国家権力と対決すれば徹底的に壊滅させられる。昨年「麻生邸見学ツアー」は不当逮捕され、仕切り直しのツアーも警官の大量動員によって中止を余儀なくされた。立川テント村弾圧事件も被告有罪が最高裁で確定してしまった。
しかし全学連と法政大学文化連盟は決して屈せず闘っている。しかも彼らの闘いの原点は2006年3月14日の弾圧であり(全員不起訴釈放)、これはどんな言い訳も通じない国家権力による暴力である。決して自らの非を認めない国家権力が、どんな卑劣な手段を用いても学生たちを潰しにかかるのは当然だろう。勝手に大学の敷地に入っただの授業を邪魔しただの看板を壊したとかいうのは、全て弾圧のための口実に過ぎない。
恩田さん・倉岡さんらが逮捕された当日、ある教室で300人ほどの学生が授業を受けていたが、前列に座っていた学生がふと後ろを振り返ると教室がガラガラになっていたという。吹き抜けを通って教室まで届いていた恩田さんのアジを聞くためにみんな教室を抜け出していたのだ。学生の団結が広がることを恐れた大学・国家権力が、運動の中心人物を根こそぎ逮捕した、というのが今回の弾圧劇の真相だろう。
ちなみに集会では「あんな看板ブッ壊されて当然だ」という発言が出たが全く同感である。わざわざ警察を学内に招きいれて弾圧を行わせ、抗議すれば不当な退学処分を行い、名指しして立ち入り禁止処分、という不当に不当を重ねている大学こそ弾劾されなければなるまい。
また、警察は12名を拘留するだけに飽き足らず、法大生への圧力を強めている。弾圧被害者の友人知り合いを「任意同行」と称してパトカーで連行し、長時間の取調べを行っているというのだ(これも不当な拘束に他ならない)。あの手この手で運動を潰したいようだ。
■ この集会は法大生、全学連、各地から参加した大学生、弁護団、革共同、動労千葉・全逓・福祉連帯ユニオンの組合員らが発言し、通路どころかロビーまで人が溢れる420人が参加した。皮肉なことに法大が学生を追放すればするほど、警察が弾圧すればするほど、学生たちの闘いに注目が集まってしまう。だいたい今まで学生運動には全く縁が無く関心も無かったネトサヨさえ、ブログにこんなことを書いているんだからね。
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どういう事が行われているんですか?きちんと教えてください。大事なことです。
> 一方で「法大OB」と称する者らから、文連の学生に対し「中核派と関わるからこんな目に遭うんだ」という切り崩し工作も行われているという。
この件については集会で知りました。「救援運動」と称して学生に接触してくるようです。私も詳しいことは分かりません(直接運動に関わっているわけではなくたまに集会に出かける程度ですから)
そのうち、文連のブログや「法大生の会」で言及されるかもしれませんが、更新が滞っているようです。直接お問い合わせされた方が早いかもしれません。
俺自身も文連ブログに「中核とは縁を切るべきだ」的な書き込みをしましたし(ノンセクトと中核の共闘が上手くいったためしなど一度もない、とまで書いた記憶が・・)。俺以外にも同様のコメントはありました。
文連はそうしたコメントに答えて「そうは言っても、身体を張って僕らを守ってくれるのは中核派全学連しかいないのだ」と書いていた筈です。
彼らがそういう以上、手を切れ、縁を切れと言い続ける訳にもいかないし、彼らの判断を尊重すべきだろうということで、以降その手のコメントは避けていました。
今になって「ほらみたことか」などと言うつもりはありませんし、運動の盛り上がりは中核の力によるところも大きかったことも認めます。
但し、今回の「切り崩し工作云々」に限らず、中核派の言説を素直に信じるわけにもいきません。文連諸君の学園闘争をまるで革命闘争のように語る姿勢には一貫して不信感を抱いている俺です。
※まとまらない文章で申し訳ありません。改めてコメントさせて頂くかもしれません。
野球部にあやかって(ま、野球部も体育会と言う名の体制派という向きもありましょうが)この騒動の当事者となっている学生諸君にもがんばって国家権力の不当な弾圧をはねとばしてほしいものです。
もしそれがかなえば私がほかの書き込みで言ってきた「ああ早く死にてえや」も撤回する気になれるのです。
そう言えば法政ってアメリカンフットボールも強かった筈ですね。ヘルメットの色は何色でしたでしょうか?よく知りませんが白や黒でないのは確かでしょう。
「一方で「法大OB」と称する者らから・・・」という部分ですが、
いろいろ考えましたが私自身が詳しいことを知っているわけではありませんし、
誤解が広がって学生の皆さんに迷惑が考える可能性もあるので、削除しました。
ご了承下さい。
そういうば斉藤さんたちと一緒に令状逮捕された増井さんはノンセクトを示す黒ヘルをかぶってました。
このビデオみると、セクトの問題ではなく、もっと深刻な、そして重大な問題を問いかけているのでは…