2006年01月22日

サンケイのアホ記事:採択外教科書配布方針について勇み足

数ヶ月前のニュースを今更書くのもみっともねえが・・・生意気に「教科書問題」なんでカテゴリーを設けてる手前、これも記事にしておきたいのでゲス。

まず、去年の10月に産経が次のような報道を流した。
2005.10.13
■扶桑社教科書、中学へ配布 福井県と浜松市
「異なる見方」指導資料に

 福井県教委が来年度、新しい歴史教科書をつくる会のメンバーらが執筆した扶桑社の中学歴史教科書をすべての市町村立中に配布することが十二日分かった。同県内では扶桑社の教科書は採択されなかったが、生徒に異なる見方を提示するため教員の指導資料として配布を決めた。静岡県浜松市教委も扶桑社を含むすべての採択外教科書を全市立中に配布する。(教科書問題取材班)
 福井県内では今年度、五つの教科書採択地区のうち四地区で東京書籍、一地区で帝国書院の歴史教科書が選ばれたが、扶桑社の採択を強く主張する教育委員も多かった。
 県教委は、採択された教科書とされなかった教科書の記述を比較して生徒に幅広い視野で考えさせるため、平成十八年度予算案に指導資料購入費として八十万円を計上する方針だ。
 七十九校ある市町村立中に十冊余りずつ行き渡る計算で、教員が授業に臨む前の教材研究として使うほか、授業で(1)教員が読み上げる(2)生徒に回覧させる(3)スライドなどで映写する(4)プリントにして配る−などの方法で使用される。
 扶桑社教科書を教員に配布する方針は、西藤正治教育長が十一日に県議会総務教育委員会の委員に説明。与党会派が了承したため予算化は確実な情勢だ。
 同委員会の笹岡一彦委員長は「教育長から扶桑社教科書を教員用に配る方針を提示された。正しい歴史観で書かれた教科書を採択するよう求めてきた県議会の審議の趣旨を受け止めてくれたことに敬意を表したい」と話している。
 県教委義務教育課は「詳しいことは決まっていないが、教員が採択外の教科書で教材研究を行うことは意義があり、市町村教委に理解を求めていきたい」としている。
 一方、静岡県浜松市教委は、歴史だけではなく中学校のすべての科目について、採択されなかった全社の教科書を教員用として全市立中に配布する。
 市教委指導課は「採択された教科書が主教材であることに変わりはないが、採択外教科書についても教員の工夫でいろいろな使い方ができる」と説明している。

これを知ったとき福井県教育委員会に抗議の電話をしてやろうかなと思った。しかしこの産経の記事にはトリックがあることを、恥ずかしながら「子どもと教科書全国ネット21 事務局通信No.39 2005年12月10日」を読んで知った。(以下引用)
「子どもと教科書福井ネット21」がこの件について福井県教育委員会に問い質したところ、
「県教委が県議会総務常任委員に対して説明したのは、『今回採択とならなかった7社の歴史と公民の教科書全てを県内の教科書に配布するための予算措置を検討する』であって、『扶桑社教科書だけを配布する』ではない」
と回答を得た。
また、ある他県の会員は、福井県教育委員会の西藤委員長から次のような回答を得た。
「貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。
10月13日の産経新聞に掲載された記事について、県教育委員会が検討している案は次の通りです。
平成18年度から使用される中学校の教科書について、今回、各市町村教育委員会で1種の教科書が採択されました。
しかしながら、授業は、教科書だけでなく、教員の素養と指導技術も大きく関わってきます。教員が授業の前に、採択教科書以外の教科書を見て比較・検討し、多角的な観点から教えることも必要ではないかと考えられます。
そこで、県教育委員会では、たとえば県民の関心の高い歴史・公民の教科書について、採択されなかった全ての教科書(歴史・公民とも8社発行されていますので、採択外の7社の教科書)を各中学校に備え付け、教員の教材研究の用に供してはどうかとの案を検討しているところです。
新聞記事にあるような、特定の1社の教科書を配るということは全く考えておりませんので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。
平成17年10月14日   福井県教育委員会教育長 西藤正治」

要するに、
「扶桑社教科書を全ての中学校に配布することを決めた」わけではなく、
「採択されなかった歴史・公民の教科書を、全ての中学校に配布することを、検討しているということである。毎度のことだが産経のアホ臭さには開いた口が塞がらない。そろそろ「第三種郵便物認可」を取り上げるべきだにゃw

もっとも、浜松市の場合は全小中学校に対し、社会科だけではなく全教科の採択されなかった教科書を配布するというものであるが、福井県の場合は中学校の歴史・公民だけである。
「・・・福井県が7社全部の教科書を配布するというのは、一応は公平な処置に見えますが、そもそも、これは『つくる会』を支持する自民党県議が扶桑社版の配布を要求する発言を行ったことなどが背景にあり、単純ではありません」
どーしても「つくる会の教科書」を読ませたければ、自民党の連中か、あるいは扶桑社か「つくる会」が自腹を切って配ればいいのに。それなら文句をつけられんぜw
posted by 鷹嘴 at 00:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 教科書問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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