2009年07月11日

法政大学で今なにが起こっているのか?

 (CMLに流し済)
 法政大学での学生弾圧が続いています。4月24日以降12名の学生が逮捕され、そのうち8名は未だ釈放されず起訴されてしまいました。
 私自身は部外者なので詳しい状況は分かりませんが、関連サイトや「法大弾圧救援会」のニュースを元にして、自分なりにこの弾圧の状況を整理してみました。

■ 法大は学生証を提示しなければ入構を拒否するという異常な大学です。学内でのビラ配布は妨害され、学生たちは次々と退学・停学処分を受けています。6月15日の抗議集会の際は閉鎖された正門の前を多数の警察官が固め、門の内側に学生の姿は全く見当たらず、校舎の窓はブラインドが下ろされ、構内の端で営業しているコンビニは外部からの入口が閉鎖されるという異常な状況でした。法大はこのように国家権力と結託して学生弾圧を続けています。

■ 4月24日の集会では学友を救う為に決起した「法政大学文化連盟」から初めて逮捕者(恩田さん・倉岡さん)が出ました。この日の6名の逮捕に続き、5月18日までに12名の学生たちが相次いで逮捕されました。不起訴釈放された4名の法大生のうち、無期停学処分中だった久木野さん、譴責処分を受けていた洞口さん(文化連盟)は大学から新たな呼び出しを受けています。「ズートロ君」は停学一ヶ月の処分を下されました。また他一名の学生は退学して地元に帰ったところを逮捕されたそうです。

■ そして法大生の新井さん、内海さん、斉藤さん(文化連盟委員長)、恩田さん(同副委員長)、増井さん(同企画局)、倉岡さん(全学連副委員長)、東北大学の織田さん(全学連委員長)、京都大学の冨山さん(全学連書記長)、以上8名の学生が未だに勾留されています。(倉岡さんは全学連と法大文化連盟の双方に所属しています)
 内海さん、斉藤さん、恩田さん、増井さん、倉岡さん、冨山さんは4月24日集会に関する建造物侵入罪及び威力業務妨害罪の容疑で、新井さん、内海さん、恩田さん、増井さん、織田さんは「暴力行為等処罰法」の容疑で起訴されてしまいました。

■ 法大の門の脇には退学処分者の実名を晒して立ち入りを禁ずる看板がありますが、これを学生が「引きおろした」ことがあり、これが「暴力行為等処罰法」の容疑となったのです。1926年に成立されたこの法律は、前年に成立した治安維持法と一体となり、当時の労働争議を弾圧するために用いられたそうです。この法律では、ある集団が何らかの行為を行った際、直接行為に関わっていない者も罰せられます。看板の破壊を器物損壊罪として摘発しても実行者しか起訴できないので、現場にいた学生全員を起訴するためにこの「暴処法」が用いられたのです。法大学生闘争で有名になった恩田さんや全学連委員長の織田さんら活動の中心的人物を根こそぎ逮捕し、活動を封じ込めるのが国家権力の目的なのでしょう。
 そもそも、学内に警察を招きいれて弾圧させ、抗議すれば不当な処分を下した末に名指しで入構禁止にするなど重大な人権侵害です。もしも私が職場を不当解雇された上に名前を晒されて立ち入りを拒否されれば、「引きおろ」すどころか完全に破壊するでしょう。

■ 起訴された8名のうち恩田さん・倉岡さんら3名は未だに東京拘置所に移管されず、「代用監獄」たる留置所に勾留されたままです。4月24日に逮捕された恩田さんと倉岡さんはもう約2ヶ月半もこの「監獄」に押し込まれたままです。24時間警察の取調べが可能であり、弁護士との連絡も制限され、肉体的・精神的に追い詰められるこの処遇は、完全黙秘で闘っている学生たちへの拷問に他なりません。

■ また、起訴された学生たちと親交のあった学生たちは「任意同行」の名目で警察署に連行され、深夜に及ぶ取調べを受けています。さらにある学生は裁判所から出頭を命じられ「公判前証人尋問」を強制され、裁判官と検察官から証人として出廷することを要求されました。つまり同志を売り渡せと強要されたのです。彼がこの要求を頑として拒否したところ、なんと裁判所は10万円もの過料を科したそうです。

■ 以上のような弾圧を絶対に許してはなりません。法大と国家権力を激しく弾劾すると共に8名の学生を今すぐ奪還しなければなりません。「全国声明呼びかけ人」には、全国の労働組合、教員、弁護士の皆さんとともに、弾圧されている学生のご家族の方々も名を連ねています。
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 以上、CMLに投稿済みのものをこちらにも転載。俺は弾圧されている学生の皆さんのお顔はいつも文連ブログで見ていたしデモや集会でお見かけしたことはあるが、個人的に言葉を交わしたことなど全く無い。要するに赤の他人であるが、いつも力強くアジり、仲間と元気いっぱいに活動していた彼らが暗い牢屋につながれているのを思うと堪えられない。一刻も早く釈放してほしい。そして文連のブログも早く更新を再開してほしい。なにしろ文連のブログ見るのだけが生きがいだったからよ。

【参考】◇ 3・14法大弾圧を許さない法大生の会
◇ 8学生をとり戻そう《新声明運動》始まる!法大1000筆の署名を集めよう!(pdf)
◇ 5・28〜29法大弾圧救援会
◇ 法政大学文化連盟 
◇ 前進:速報版(法大タグ)
posted by 鷹嘴 at 18:35| Comment(1) | TrackBack(0) | 法政大学弾圧事件 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
北大前でも、支援者が演説しとったな。
ビラを撒いただけで逮捕するいうのは、完全に違法じゃないか。
また、組織的テロならともかく、抗議者の一部が熱くなって些細な器物破損をしただけではどう考えても暴処法で連帯責任にはならない。

一番問題なのは、親交があっただけで犯行とは無関係な者を連行したことだ。反逆者は一族・友人・知り合いを全員弾圧する独裁国家と同じだ。

そもそも、証人に証言を強制していいのか?

マスコミはこの事件を、学生や中核派のテロ・暴動のように報じている。

そろそろ、穏健・融和・平和・良心だけの左翼運動の無力さに気付くべきでしょう。それでは勝てないと民衆も気付いている。穏健良心信仰の念仏左翼では何も解決できない。
左翼って被搾取者が権利財産を奪取する側のころだろ。口だけで搾取者が去るわけがない。
これは、罰則が無い場合に強盗がどう振舞うか考えれば分かる。
Posted by 革命派 at 2009年07月11日 22:35
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