パソコンをリカバリーして、ネットの繋ぎ方を忘れたのでNTTに電話して教わってなんとか復活させたが、なんだかいろいろと変だ。どうせまだ設定がおかしいせいだと思う。10年やっててこんなザマだもんな、俺ってつくづくパソコンは向いてないな。つか6年前に買ったパソコンをまだ使ってるのは世間的に珍しい方かもしれない?
そういうわけで書くのが非常に非常に遅くなったが8月12日、杉並区教育委員会で平成22年度と23年度に同区で使用される中学校用教科書の採択が行われ、全ての教科書が継続採択となった。つまり社会(歴史分野)で使用されていた扶桑社版「新しい歴史教科書」の継続採択が決定したのである。ナーーーンセンス!!!
■ 夜勤明けだったんで11時ごろ現場に到着し、ちょっと一回りしてみた。4年前は区役所前の青梅街道の歩道には「みんなの会」が、JR阿佐ヶ谷駅に向かう道路の歩道には「親の会」とその支援団体が集まり抗議行動を行っていたよな。
「みんなの会」はどこにいるのかな、と思ったら隅っこのほうの公園みたいな空き地に20人ぐらい集まっていた。あんなところでやってても区役所や通行人に訴えかけるものはないよな、と思ったけど「親の会」に一番おいしい場所を取られてるんで仕方ないか。つーか俺が見物したのは時間が早かったから、採択の14時までにもうちょっと人が集まったと思うし、まさかあそこにずっと居たわけじゃないよね?ここ見るとそこそこ集まったみたいだな?
で、言うまでもなく右翼、ポリ、私服が寄ってきて盛り上がった?のは「親の会」がいたあたりである。区役所の正面入り口だもんな?
つーか右翼はみんなけっこういい歳のおぢさんが多くて、2チャンネルを見てやってきた、という感じの若いのは見当たらなかった。ちょっと口論が激しくなってポリが寄ってくるシーンもあったが、それほど激しいトラブルは発生せず。俺は「親の会」の支援団体のゼッケンをつけてチラシを配ってたから右翼と喧嘩するような暇はなかったよ。俺にしちゃけっこう受け取りがよかった気にする。つーか他の人はどんどんさばいていくのにさ、やっぱ前から思ってたけど俺ってなんか暗いからダメなんかな?
道路の向こう側には街宣車が一台停まり、白髪のおぢさんが屋根に登って演説してた。還暦過ぎてる感じだったな。「騒いでる左翼は近隣の迷惑だ!」ってオマエモナw
「親の会」の支援者が「つくる会の教科書は民衆の姿がまるで登場しない。歴史を創ってきたのは権力者でなく、労働者だ!」と語ると「歴史を創ったのは労働者でなく国民だ!」と勝手に反論してたが、国民は労働者ですがなにか?それともアンタは労働者じゃないの?ヤクザ?つーかこのおぢさん、ちょっと喋り続ける体力が足りなかったみたいだな。
■ 午後2時から行われた教育委員会は傍聴席20人分に対し整理券は302枚(4年前は900人ぐらい抽選に並んだ)。「第3・4委員会室」で抽選が行われ、当たった人は傍聴席へ案内され、漏れた人はその部屋に残って会議の音声だけ聞いたのも4年前と同じ。
しかし、あのとき安本委員と共に扶桑社教科書採択に反対した丸田委員長に代わって、4年前から扶桑社を推していた大藏委員が委員長を務めている。
国語、書写、社会地理までは全員一致で現行の教科書が採択されたが、社会歴史のみ意見が分かれた。といっても、安本委員が帝国書院の教科書を支持しただけである。つまり安本委員以外の大藏、宮坂、井出、大橋の4人の委員は扶桑社支持なのである!
■ 安本委員は「歴史教育は日本と世界のかかわりを教えることが大切、帝国書院の教科書はアジアとの関係を客観的に、多角的に書いてある」「扶桑社の教科書は古墳時代は詳しいが戦後史に乏しい、人名地名など日本式の読み方しか書いていない、また小学校の歴史教育との差異も大きい」と意見を述べた。
それに対し宮坂委員は「歴史教育というのは事実の羅列だけで行われるべきではない、現代の価値観だけで見るべきではない、歴史の見方は様々」と反論。だったら一方的な視点だけを並べる「つくる会教科書」は不適ってことか?神話の記述が多いことについても「そりゃ神話は神話に過ぎませんけど載せてもいいでしょう」と述べていた。いくら彼でも神武天皇の存在は認められないだろうな?つーか神話を載せるのは教育じゃなくて宗教ですな。
また自由社の教科書については「扶桑社の教科書に負けず劣らず素晴らしい」と述べていたが、内容ほとんど同じじゃなかったっけ?
大橋委員は2年後学習指導要領が改訂されるから、それまで継続が望ましいと述べた。井出教育長は声が小さくて何言ってんだか聞き取れなかった。
■ 大藏委員長が、そういうわけで従来通り扶桑社で・・・と採決しようとしたところ、安本委員が「教員が(扶桑社の教科書で行き届かない部分を)補うのが大変だ、現場での不満が教育委員会の調査に反映されていない」と述べたところ、宮坂委員が「教師は扶桑社教科書は資料が充実していると評価している」と反論(これについては「そんなの捏造してんだろ!」と野次が飛ぶ)。大藏委員長も興奮し「安本委員は8年前、扶桑社教科書について『ありもしない拉致のことが書いてある』などと批判していた」と随分昔のことを持ち出した。じゃなくて「事実かどうか分かっていない」と述べたんじゃなかったっけ?この時点では「事実かどうか分かって」なかったのは事実ですが何か?
結局安本委員が「私はこの採択には異議がある、ということだけ明らかにさせていただきます」と述べ、4対1の多数決で扶桑社教科書が採択されてしまった。また社会公民では宮坂委員のみ扶桑社版を推したが、これも現行の日本文教出版(旧大阪書籍)に決定。
区役所を出るとまた右翼が「左翼ざまーみろ!」と罵声を上げていた。「親の会」の抗議声明を聞いてから、夜勤明けでしんどかったんで牛丼食って帰った。4年間闘ってきた皆さんお疲れ様でした。糞みたいな教科書が採択されようとも現場の教師がまともな歴史教育をやればいいんです。また2年後のために闘いましょう。つーかああいう連中が教育委員をやってること自体問題だよな。つーかああいう布陣を作った山田区政打倒!!
【参考】
◇ 杉並「つくる会」歴史教科書採択強行弾劾、公民は阻む - Zenshin
2009年08月18日
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