2009年11月01日

日比谷集会

 毎年日比谷野外音楽堂で行われる「全国労働者総決起集会」に参加したよ(去年に続いて二度目)。昼飯用意するの忘れてたんで師匠にパンを恵んでもらい、それでも足りないんで会場を出て屋台の焼きそばとジャンボフランクを食った。去年もたしか同じもん食ったような気がする。つか会場の外は「私服」だらけだった。

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 予定よりちょっと早めの11時40分より、全国金属機械港合同の中村吉政副委員の開会挨拶に続いて、「憲法と人権の日弁連をめざす会」の高山俊吉弁護士、三里塚芝山連合空港反対同盟の北原鉱治事務局長の連帯挨拶が行われた。

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 高山先生と「裁判員いらなインコ」

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 そして韓国の民主労総ソウル地域本部、アメリカのILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル10、UTLA(ロサンジェルス統一教組)ブラジルのCONLUTAS(全国闘争連盟)など各国の労組の代表から発言があった。なんか外国人の方が多いなと思ったらそういうことか!
 今年5月〜8月、双龍(サンヨン)自動車の平沢(ピョンテク)工場にて民主労総傘下の金属労組双龍自動車支部が不当解雇撤回を訴え、正社員も非正規雇用社員も団結して工場を閉鎖する無期限ストライキを行ったことが記憶に新しい。
 ILWUと言えば昨年5月1日、西海岸の全港湾の業務をストップさせる反戦ストライキを行ったことで有名である。
 約4万8000人を擁すUTLAは、日教組などとは違い体制に屈することなく、テスト偏重・教育民営化に反対し、軍国主義と闘う教職員組合である。代表して来日したセシリー・マイアート・クルズさんは日本の教育現場での日の丸・君が代強制に反対する教育労働者との連帯を表明した。
 しかし、日の丸・君が代などという代物は他の国の国旗・国歌とはどう違うのか説明するのは苦労するだろうな。「ドイツの国旗はハーケンクロイツじゃないし国歌にハイルヒトラー!っていうフレーズはないでしょ?」っていうのが一番簡単かもね?まあ個人的には君が代は論外だけど日の丸、というデザイン自体は悪くないと思うけど。(ちなみに今年7月、君が代不起立で不当処分を受けた教育労働者が訪米しUTLAの組合員と交流したという)
 これら海外の労組は、この集会の呼びかけ団体の一つである動労千葉よりはるかに巨大な組織だが、動労千葉の闘いに共鳴し連帯を深めているという。
 また、残念ながら10月31日に娘さんが出産する予定なので参加できなかった「反戦の母」ことシンディ・シーハンさん(参考)も、今年7月のサンフランシスコ国際労働者会議で動労千葉の活動を知り来日を思い立ったという。「私はラディカルすぎるとみなされている」と語るシーハンさんは歯に衣を着せることなく、昨年5月の港湾封鎖は手ぬるかったと批判する。またそのメーデー集会での発言を前にして「アフガニスタンに触れるな」「民主党のことを悪く言うな」「ナンシー・ペロシ(米下院議長、民主党)に触れるな」などと釘を刺されたという。
 さらに彼女は「労組が民主党支持、という方針を捨てなければ、現場の労働者が立ち上がらなければ何も変わらない」「自由貿易協定はアメリカの労働者から職を奪うわけでなく世界中の労働者を苦しめる」と指摘する(以上、動労千葉の訪米報告から引用)。

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 クルド民族や、ビルマ、エチオピアなどの方々も登壇し、難民に冷淡な日本政府を強く批判し、国際的な難民保護を訴えた。サイズ縮めたのでちょっと分かりにくいが「難民を収容するな!送還するな!」というプラカードが見える。
 それはそうと時折、会場の外から何やら右翼の街宣車と思われる騒音が響く。警察におっぱられたりまた近づいてきたりしてるんだろうか?
 
 続いて、プログラムの順序と違うが百万人署名運動の西川重則事務局長が挨拶。そして国労争議団が1047名不当解雇撤回を訴え、社会保険庁の労働者が1000人の不当解雇通告を弾劾した。来年1月、社保庁は廃止され日本年金機構が発足するが、約1000人の職員が不採用通知を受けている。国鉄の分割民営化に伴う不当解雇と同じことを繰り返そうというのか?
 カンパアピールに続いて各県の自治体労働者、全逓労働者、各地の労組からの活動報告があった。不当な解雇・賃下げに対し、正規雇用・非正規雇用労働者が連帯しストも辞さぬ闘いが全国で行われているのは俺にとって感動的だった。俺の職場のように労働者同士が足の引っ張り合いを演じているようでは経営者の思う壺だ。まず仲間を信用しなければ始まらないことを痛感した。

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 そしてお待ちかねの全学連・法大生からのアピール。去年のこの集会では全学連の織田委員長、法大文化連盟の斉藤さん・恩田さんたちが登場したのだが、現在彼らは獄中にある。洞口朋子さんが10名(起訴された8名、10月16日に弾圧された2名)の奪還を力強く誓った。
 この日の参加者は5850人。行動定期、閉会あいさつ、インターナショナル合唱、団結ガンバローに続いてデモ開始。俺も毎度お世話になっている某ユニオンに混ぜてもらった。相変わらず私服やゴテゴテした格好の機動隊が凄い数だ。国民の血税で喰わせてもらってるクセにそんな暇あるんだったら街中をパトロールでもしろよ。この前のラウドパークの帰り、自転車のライトの電池だけ盗まれてたんだぞ。(あんまりムカついたんで被害届け出そうと南浦和駅東口の交番に行ったら留守だったw)

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 日比谷公園を出て新橋方面に向かい、JRのガードをくぐって銀座、有楽町、東京駅を経て常盤橋公園で解散する毎度のコースなのだが・・・JRのガードの手前に差しかかったとき、俺より10mぐらい先で、なにかチョロチョロっと素早い動きが見えた。数名の警官が一人のデモ参加者を連行したのである!!!デモ隊が歩く左側車線→右側車線→近くのビルの陰まで、まるでお魚くわえたドラ猫のような勢いだったぞ。そして間髪入れず警察車両が来て連行してしまった。
 みんな抗議に詰め寄りもみ合いになったが、警官が「公妨!公妨!」と叫び始め、結局その場をあとにするしかなかった。結局誰が逮捕されたのか、どうして逮捕されたのか分からずじまい(11月4日に釈放されたとのこと)。人が逮捕されるのを目の前で見たのは初めてだ。ブルーな気分のまま銀座に出たら、あっちこっち右翼の街宣車の怒鳴り声がすごくてさらにバッドな気分になった。

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 去年は右翼は一匹も見なかったのに。こういうオバカがいるから日の丸がいまいち好きになれないのよ。それにしてもデモ隊のシュプレヒコールも警察車両の警告もかき消す凄まじい音量だった。

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 これ、決して警察車両の上に右翼が乗ってるわけじゃありませんから。右翼の街宣車の横に警察車両が停まってるだけですから。 「お前らこっちに来てみろよ!」って怒鳴ってた右翼もいたが、そりゃこっちのセリフだよボケナス。
 まあ右翼は超ウザかったがさっきの弾圧以外はトラブルなく解散地点の常盤橋公園に到着。昨年と同様、先に到着していた各国の労組の皆さんと手を合わせ、互いを称えあった。“See you next year!”と言われたが英語がダメな俺は「イ、イエス、ネキストイヤー!」としどろもどろに返事するだけでしたwww

◇ 11・1日比谷、「1047名解雇撤回」が世界にとどろく! - Zenshin
posted by 鷹嘴 at 23:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 集会、デモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>「ドイツの国旗はハーケンクロイツじゃないし国歌にハイルヒトラー!っていうフレーズはないでしょ?」っていうのが一番簡単かもね?

イギリスやフランスの国歌を和訳してみるといいと思いますよ。
世界的に見ると、元は軍歌や革命歌という国歌が多いですが、それらと比べると、日本の国歌の何と穏やかなことか。
Posted by えまのん at 2009年11月06日 14:43
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