2009年11月21日

11/4 法大暴処法弾圧裁判・第3回公判

 非常に遅くなったが書くぞ。日付が合わないけどしばらくageとく。11月4日、東京地裁刑事第1部で行われた法大暴処法弾圧裁判・第3回公判を傍聴してきた(事件番号:平成21年(わ)1577〜1581)。法廷はいつもと同じ429号。被告は法大の新井さん、内海さん、法大文化連盟の恩田さん、増井さん、そして全学連委員長の織田さんの5人。


◇ 週刊『前進』(2415号6面2)(2009/11/09 ) 8学生奪還へ法廷で激突

 2009年2月19日の夜、法大の門のそばの看板を被告らが破壊した・・・という容疑の起訴だが、前にも書いたが誰がどうやって壊したのが全く分からない。それに、その看板に書かれていた内容は、学費支払いが遅れて退学処分となった増井さんを名指しして立ち入りを禁じる文言である。(画像 :文化連盟のブログより)
 この大学は学費未納で退学となった学生に対して全てこのような仕打ちをするのだろうか?全く許しがたい侮辱行為である。
 増井さんは1月15日に大学を訪れた際、警備員に入構禁止を禁じられている旨を告げられ、そのまま去っている。しかし1月19日にこの余計な看板が設置されたのである。本人が納得済みなのにわざわざ設置した理由は「復讐」「見せしめ」であろう。(増井さんの意見陳述より引用)

 毎度の如く傍聴席に入る前に金属探知機?で全身を調べられ、荷物を取り上げられた。「カメラ付の携帯持ってませんか?」っていま預けたバックの中に入ってるんだよボケ。全くこんなことすんのは法大裁判だけだな。
 まず弁護士が4・24法大集会弾圧裁判の10月30日公判における三人目の退廷処分について追及。そして新井さんが、自分たち被告が接見禁止され、新聞も読めない、シャンプーも買えない仕打ちを受けているのも「通常の対応」なのかと追及。続いて増井さんが、書籍を買えない理由、本差し入れ禁止の理由について糾し、そして「このまま拘置所でクリスマスを過ごせというのか。年を越せというのか。いいかげん釈放してほしい」と訴えた。これについて秋吉淳一郎裁判長は何も答えず。

 今回の公判では検察側の証人尋問が行われ、公安一課・警部補の長谷山忠夫・菅野武、巡査部長の武村悦夫の3人が証言台に立った。要するにコイツらは物好きにも自ら望んで晒し者になったのであるw
 長谷山は2006年3月14日の弾圧事件と2008年5月28日の弾圧事件も担当しているという。弁護士からどんな「集団犯罪」を担当しているのかと問われ、「暴力団、右翼、左翼も」と答えた。しかしこの長谷山を含めた3人とものらりくらりとした受け答えしか出来ず、法大集会に出かける理由を問われても「分からない」、なんでそういう捜査をしているのか問われても「カワシマ警部の指示で・・・」などと言い逃れする。だったらそのカワシマっての連れてこいよ!それに検察の岡本って奴が、証人が厳しく追及されていると「裁判長、本件と関係ないことだから中止してください!」と横槍を入れる(裁判長に「被告の信用に関わることだから」、と諭されていた)。ちなみにこの岡本って奴、10月30日の4・24法大集会弾圧裁判のときに裁判長から「語尾がはっきりしないのではっきり喋ってください」と注意さていた。ワヤワヤワヤ・・・と早口で喋るオカマみたいな奴である。

 長谷山は「法大職員の小川と会ったことは?」と問われ「個別ならある」と答えたが、弁護士から「どういう状況で個別に会ったのか?」(つまり事情聴取だったのか、それとも弾圧の打ち合わせか)と問われ、間抜けにも「個別とはどういう意味合いですか?」とほざき、弁護団・被告・傍聴席・そして裁判長から「個別、って言葉はあなたが先に言いました!」と突っ込まれていた。酔ってんのかよ?
 またこいつの作った実況見分調書は下らんミスだらけで、「破壊された看板には「許可なき者以外立ち入り禁止」と書いてあった」という記述があるという。許可なき者、以外は立ち入り禁止???立ち入り許可を受けていない人以外は立ち入り禁止?サパーリ意味が分からん。長谷山は「単なる勘違い、入力ミス」だと弁解していた。
 他にも法大のいくつもある門の形状について、蛇腹式と書いてあるが実際は開閉式だったり、その逆だったりと誤記の連続である。さらにその実況見分調書には法大職員小川ら3人の立会人の住所として、法大の住所が書いてある!彼らが住み込みで働いているのでなければ、デタラメである、虚偽の記載である。長谷山は「危害が加えられる恐れがあるから書かないほうがいいと思った、つーか本当の住所はきいてない」と、抜けぬけと言い放った。警察と法大の怪しい関係が垣間見える。
 また長谷山は、今年5月22日に法大に行って一人の学生に対し「押収したものを返すから」と言って連行しようとしたそうである。学生が「弁護士を通して返してもらうから」と言っても食い下がり飯田橋駅までついていき、しかも翌日にはその学生の家を訪れ、親御さんから事情聴取したという。この追及をしているとき突然裁判長が中止させたので一同は「こいつをまた呼んでくれるのか」と抗議した。

 続いて菅野武の証人尋問。織田さんによると「彼とは100回くらいあっている」という。公安刑事の職務として、法大近辺だけでなくどこが対象なのか厳しく問われ、渋々「江戸川区・・・それと関東の近県・・・千葉県とか」と答え、一同を笑わせた。つまりは江戸川区にある前進社、東千葉駅のそばのDC会館(動労千葉)、成田市三里塚などを嗅ぎまわっているのだろう。
 恩田さんによると、この菅野は椅子に後ろ手に縛られた恩田さんに対し「お前は簀巻きにされて海に放り込まれるぞ」と怒鳴ったという。(恩田さんの意見陳述にもこの件が件が出てくる)。恩田さんは「僕はいつ簀巻きになって海に放り込まれるのですか?」と繰り返し追及したが、菅野は「記憶に無い」としらばっくれるのみ。裁判長はその話はもういい、と制止しつつも証人のトボケぶりに苦笑を隠せなかった。それにしても3人とも借りてきた猫みたいになりやがってよ、いつもの元気を見せてみろよ!
 また菅野はマークしている学生たちの名前と顔を照合するための「写真帳」を作成したが、その中には法大文化連盟のブログから転載したものもあるという。織田さんが「ブログに載っているからといって、本当にそれが当人の顔だと断定できるのか?写真が加工されてある可能性を考慮しないのか?」と追及しても話が通じない。どうもコイツはデジカメで撮った写真はパソコンでいくらでも加工できることを知らないのである。裁判長も痺れを切らして「この人、そういうこと知らないようだから・・・」とフォローした。

 武村悦夫は5月15日、一人の学生(起訴されなかった学生)のアパートを家宅捜索したが、弁護士が「看板が破壊されたとされているのは2月19日だが、なぜ約3ヵ月経ってからやっと捜索差し押さえなのか」と追及。この不自然さが、看板の破壊など単なる言いかがりに過ぎず、完全な政治弾圧であることを示している。
 その学生は当日不在のため不動産会社に連絡したが、鍵の管理はしていない、ということなので、鍵の専門業者に依頼したというが・・・提出された書証によると、ドリルでぶち壊しているようにも見えるという。専門の業者ならそんな物騒な道具は用いず鮮やかに開錠するだろう。武村によるとこの捜索も「カワシマ警部の指示」だという。
 しかも、その5月15日は法大前で集会が行われ、その学生も参加していた。つまり留守宅を狙ったのである。そしてその日、増井さんらこの裁判の被告を含めた10名の学生が逮捕され、同時に増井さん宅も差し押さえを受けている。警察・検察はこれらの不自然さをどう説明するつもりだろうか。時間が押したので武村の証人尋問は次回に持ち越しとなった。

 ところで以前ある集会に参加したとき、あるジャーナリストが「傍聴席で戦う心構え」が必要だと発言した。「法廷で闘うのは被告と弁護団だけではなく、傍聴人も闘わなくてはならない」と説いていたが、法大裁判の支援者はまさにこれを実践している。検察や検察側証人の不用意な発言は聞き逃さず、裁判長による被告の意見陳述を中断させるような処置は厳しく弾劾する。被告・弁護士とともに国家権力に打ち勝つために闘っているのだ。
 裁判長もこの気迫に怯んだのか、この日退廷処分は行われず、学生集会のような熱気が法廷にあふれた。というかこりゃもうLIVEだ!LIVEを演じるのはアーティストだけじゃない、観衆もこのLIVEを成功させるために汗を流さなきゃ!
 次回のLIVE?は11月26日だが、残念ながら俺は仕事で参加できないので誰かレポートしてくだされ。
posted by 鷹嘴 at 23:30| Comment(4) | TrackBack(0) | 法政大学弾圧事件 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
報告読ませていただきました。
私は以前何度か恩田氏や増井氏にお会いしたことがあり、彼らの真っ直ぐな気持ちに心打たれた者です。
私は彼らは中核派と大学の攻防に巻き込まれたと思っていますが、その巻き込んだ責任は大学当局にあると思っています。
今は何か出来る状況にはありませんが、彼らがすぐに保釈され、今後の人生を歩んでいけることを強く望んでいます。
ご報告ありがとうございました。
これからもブログ楽しみにしています。
お体お大切にご健勝をお祈りいたします。
失礼いたします。
Posted by ABC at 2009年11月25日 20:04
長谷山忠夫・菅野武の尋問を担当した者です。結構打撃を与えたかも知れません「許可なき者以外〜」菅野の写真台帳は恩田君の写真が実物と全然違うので,「こんな写真は真実じゃない」と意見書を出しておきました。そのうちブログにアップします。
Posted by Barl-Karth at 2009年12月10日 17:20
!!お読みいただいて光栄です!!
無実の学生たちが早く釈放されることを願っております。
弁護団の皆様のご健闘をお祈りします。
私も仕事の都合がつけばまた傍聴したいと思います。
Posted by 鷹嘴 at 2009年12月12日 14:35
ご挨拶が遅れましたが、ABCさん、お読みいただきありがとうございます。
8人の学生の元気な姿を、今度はキャンパスで、集会で見たいとおもいます。
Posted by 鷹嘴 at 2009年12月12日 14:39
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