取りすぎていたミナミマグロ 水産庁、新ルール導入へ漁獲枠の約25%オーバーっつーのは凄いねえ。つーか「漁獲枠に達すると判断した時点で・・・」ってそれじゃ過剰捕獲になるに決まってんじゃねえか。
2006年03月02日06時16分
水産庁は1日、高級魚のミナミマグロ(インドマグロ)を、日本船が国際的に定められた漁獲枠を超えて捕獲していたことを明らかにした。同庁は管理を徹底するため、漁業者ごとの漁獲量の割り当てを新設し、番号を表示したタグをマグロに取り付けることを義務化するなど、新たなルールを4月にも導入する。違反者は厳しく摘発し、省令に基づいて、2年以下の懲役か50万円以下の罰金を科す方針だ。
ミナミマグロの漁獲枠は、国際的な資源管理機関「みなみまぐろ保存委員会」が毎年定める。総漁獲枠1万4080トンのうち、日本は6065トンの割り当てだが、昨年10月に開かれた同委員会の年次会合で、豪州が日本の過剰漁獲を指摘。水産庁が昨年末から調査した結果、05年度の日本船による漁獲枠違反は1500トンを超えることが明らかになった。
日本ではこれまで、漁業者がファクスなどで漁獲量を水産庁に報告し、同庁が世界中の海で操業している漁船全体の漁獲量が漁獲枠に達すると判断した時点で、漁獲停止を命じるやり方だった。
新ルールでは、個々の漁業者に対し、実績に応じてあらかじめ漁獲枠を配分する。漁業者は漁獲したミナミマグロに漁船名や漁獲した順番などを表示したタグを着け、漁港に陸揚げする際にはタグ番号を届け出ることが義務化される。割り当てを上回って漁獲した漁業者だけでなく、販売、加工した流通業者も、省令違反で罰せられる。
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ミナミマグロ 「2014年前後に激減」
産官学が集う国内唯一のマグロ研究会議「2005年度 まぐろ調査研究成果報告会」(遠洋水産研究所=静岡市=主催)が23日、同市葵区鷹匠のもくせい会館で始まった。近海カツオやマグロの生態、資源量などの最新研究成果やマグロを巡る国際的な動きが報告され、2014年前後にミナミマグロ資源量が極端に減少する可能性などが指摘された。24日まで。
関係業界や団体、全国の水産試験場や水産高校などから約160人が参加した。
ミナミマグロの資源評価では資源状況について、同研究所など日、豪、ニュージーランドなどが参加している調査で「2000年、01年級群(05年時点で4、5歳のマグロ)が非常に弱いことが確認された」と指摘。02年級群も低水準と考えられることから、このままの漁獲状態が続けば、「少なくとも14年までは親魚(10歳以上)の資源量が減少し続ける」と警告した。
ミナミマグロではこのほか、2000年以降、極めて低い水準が続いている豪州沖の1歳魚の量をソナーなど音響機器で計測した調査結果を報告。05年に2年ぶりに実施した調査では、わずかに上昇したが「依然、極めて低レベル」とした。
ウミガメなどの生物を一緒に漁獲してしまう混獲防止のための対策では、釣り針をサークルフックと呼ばれる針に替えることで、混獲率が低下することが紹介された。
2日目は、日本海で漁獲されるクロマグロの産卵などについて報告と情報交換を行う。