2010年02月13日

辞めたくない、行き場所ない自衛官

 最近、自衛官の採用の倍率が上昇しているという(2008年は4.3倍!)。不況だし、一応公務員だから人気があるんだと思ったらそれだけじゃないようだ。

◇ 任期制自衛官「超狭き門」 転職難で残留、新人枠を圧迫(1/2ページ)2010年2月9日8時27分 (魚拓)
◇ 任期制自衛官「超狭き門」 転職難で残留、新人枠を圧迫(2/2ページ)2010年2月9日8時27分 (魚拓)

 「二等陸海空士」は18歳〜26歳を対象に任期付(陸自は2年、海自・空自は3年)で採用されるが、満了しても希望すれば任期更新できる。選抜試験に受かれば「士」の上の「曹」に昇進し、(それぞれの階級ごとの)定年まで勤務できる。
 一昨年の世界大恐慌以来雇用が急速に悪化し、任期更新する自衛官が増えた。このため新規採用枠が圧迫され、08年度には入隊試験に合格したのに採用されない「入隊保留者」約520人発生、という不思議な現象が起きた。一昔前じゃ考えられない話だな?同時に01年〜08年度にかけての「士」の平均年齢が、21.9歳から22.5歳へと「じわりと上がった」。一生勤める覚悟がないんなら、自衛隊なんか早く辞めてシャバの職歴積んだ方がいいと思うよ。
 つか「自衛隊」という軍隊にとっては、この傾向は悩ましいらしい。
 「自衛隊は有事に備える実力組織であり、災害派遣などの際には厳しい環境の下での任務が求められる。若く体力に優れた隊員が一定割合必要だ。任期制自衛官は、部隊の第一線の人材を確保する制度として重要な役割を果たしてきた。」
 要するに軍隊ってのは常に、ハタチ前後の体力の有り余った若者を供給しなくてはならず、2〜3年経ったら放り出さなきゃならんわけだ。たしかに戦場じゃ、若い兵隊の体力が物をいうだろうが、使われる方にとっちゃこんな馬鹿にされた話はねえよな。若いエネルギーを搾取して用済みになったらポイか。人生の貴重な時間を無駄にされるだけじゃん。いっそみんないっぺんに辞めちゃったら?どうせ自衛隊は君らを一生食わせるつもりはないよ。つか組合作って無期限ストやって全員定年まで雇用を要求したらどうですか。銀座を両方の車線とも占拠して戦車でデモ行進したりしてね。警察も怖いから手を出せないよねwww

 ところで朝日の記事には、
 「自衛隊では、大型特殊運転免許や自動車整備士、ボイラー技士、電気工事士など、部隊での業務に必要な各種資格を取得できる。応募者にとっては、入隊中に取得した資格を任期後に民間企業への転職に生かせるのが利点だった。
 『生涯の就職口ではなく、期間限定なので若い隊員を確保しやすかった。隊員も様々な特技を身につけられ、満了後に民間に転職するときにも付加価値がつく。双方に利点がある制度だ』と、陸上自衛隊のある幹部は説明する。」
 ということが書いてある。同僚(もう辞めちまったけど)の体験談とは違うな?
 「自衛隊広島地方協力本部」のサイトでも、【取得機会のある資格の一例】として、俺も持ってる電気工事士、2級ボイラー技士、危険物取扱者などを挙げている。【自衛隊側が用意するものはあくまで機会ですので、最終的には本人の意志と努力によって資格取得がかなえられます。】という但し書きがあるが。
 「東京地方協力本部」のサイトでも、【自衛官が取得している各種資格・免許の例】として同上の免許だけでなく多くの資格・免許を挙げている。ってことはやっぱ自衛隊に入ればいろんな資格取れるんだろうか?(と、勘違いするのも無理は無いだろう)。「東京地方協力本部」に電話してみてあれこれ聞いてみた。まとめると以下のようになる。

○ 中型免許(5トン以上 11トン未満)は自衛隊の中の教習所で実施試験免除になる(もちろん本人負担無し)。大型は対象外。そのあと、筆記試験を免許センターに受けに行くのは一般と同じ。

○ ボイラー技士は、受験資格が無い者は3日間の講習会を受けなくてはならないが(大抵の受験者はこの講習を受ける)、その費用を自衛隊が負担する。本番の試験は自分で受けに行く。

○ つーか、自衛隊のホームページに掲載されている資格・免許のうち、一部について講習会の費用負担などのフォローをしているものもある、ということです。勘違いしないで下さい!

○ 電気工事士は本人が「余暇を利用して」勉強し、勝手に受験する。特に勉強会など行っていない。


 まとめると、自衛隊にいるとほんのちょっとだけ、取りやすい資格もありますよ、という程度だな(でも俺の会社は免許の受験料出してくれるよ)。誤解するようなことサイトに載せんなよ。
 「東京地方協力本部」の【自衛官が取得している各種資格・免許の例】には、「電気主任技術者、衛生管理者、ビル管理技術者、情報処理技術者」・・・などちょっとやそっとじゃ取れない資格が並んでいるが、まあ自衛官やりながら取れないこともないだろう。【本人の意志と努力】次第だからな。みんな仕事しながらチャレンジしてんだから。
 つか、たとえば、電気工事会社に就職しようとしたら、「自衛隊に4年間いて電気工事士取りました」って奴より、「資格はないですが4年間の実務経験があります」って奴の方が有利じゃね?資格だってあったほうがいいけど経験も大事だよ。自衛隊なんか早く辞めるに越したこと無いね。
 それにしても「高等学校・中学校教諭」ってなんだろう?これらは結局、「こんな資格持ってるのに自衛官やってる人もいますよ」ってことじゃなかろうか?

 それにしても朝日はせっかく興味深い記事書いたのにひでえ勘違いしやがって。「陸上自衛隊のある幹部」の説明をちゃんと聞かなかったのだろうか。朝日は馬鹿だからちゃんと説明してあげなきゃ。蛇足だが「東京地方協力本部」はお茶目なことにチャンネル桜にリンクしてますよ。村田さん随分出世したなwww
posted by 鷹嘴 at 00:39| Comment(5) | TrackBack(0) | 日本軍(1950〜) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
中国のこれ↓を批判しただけで「ネトウヨ」認定されます、それっておかしくない?



中国の近隣に対する軍事行動(フィリピンは米軍基地が無くなってから中国に領土を占領された 1995年)
実際に日本に対して、潜水艦による侵犯・尖閣諸島・ガス資源、、実際に威嚇行動をとっている。

■1946年 「東トルキスタン共和国」に侵攻・併合
■1951年 「チベット国」に侵攻・併合
■1959年 インド侵略(中印戦争)アクサイチン地方を占領
■1962年 インド北部のカシミール地方に侵攻・「中印紛争」
■1964年 「核実験」に成功
■1969年 「ダマンスキー島事件」・中ソ軍事衝突
■1971年 日本の尖閣諸島の領有権を突如主張
■1973年 中国軍艦が佐渡島に接近、ミサイル試射
■1974年 ベトナム領「パラセル諸島(西沙)」に侵攻・占領
■1979年 「ベトナム」に侵攻、2万人の戦死者を出して敗退 (侵略した都市で略奪)
■1989年 「天安門事件」
■1992年 スプラトリー諸島(南沙)の領有を突如宣言、侵攻開始 (島民虐殺)
■1992年 日本の尖閣諸島の領有を全人代(国会)で明記
■1995年 フィリピンのミスチーフ環礁を軍事侵略、占領
■1996年 台湾沖でミサイル演習、米空母2隻が出動
■1997年 日本の尖閣諸島の領有を宣言
■2003年 スーダンのダルフール大虐殺を強力支援
■2004年 攻撃型原潜、漢級が日本の領海を侵犯
■2005年 中国各地で反日暴動(政府公認)
■2005年 日本EEZ内のガス資源を盗掘
■2005年 中国各地で反日暴動(政府公認)。大使館・日本料理店等を破壊
■2008年 チベット弾圧問題
■2009年 ウィグル弾圧問題               
■2010年 中国海軍が沖縄近海で数度にわたり海自艦艇を威嚇

さらに軍事費は1999年〜2008年の10年間で194%増加

中国秦剛外務省副報道局長が記者会見で「中国は歴史上、他国を侵略したり、
他国の領土で殺人・放火をしたことはない」


     ⊂二 ̄⌒\    中国の脅威を絶えずわめく本当の目的は何か聞きたい 
       )\   ヽ    
      /__   )   ∧∧        ノ) 
     ////  /|.  / 支 \       / \ 
     / / / //\ \( `ハ´ )   _/ /^\)
    / / / (/   ヽ、        ⌒ ̄_/  
   ( ( (/      ノ      / ̄     
             ./     /

他に北朝鮮問題。
韓国による竹島侵略、さらに対馬にも矛先を向けている。


基地を問題にするのは結構だが、日本の隣国の状況を無視した
今の風長はどうかとも思う。(あるいは特定の報道機関は意図的にそらさしている)
Posted by 1 at 2010年08月01日 20:37
本当に仰る通りです;
いくら永続勤務を熱望しても士(契約社員)から曹(正社員)になることができるのは一部の人間です。
資格についても本人が個人で努力して取得しなければなりません。
めでたく任期満了し退職して行く若者達の転職先は、
私の知っている者で、警備会社・清掃会社・工場勤務・物流関係などですかね…
ぱっとしない場所ばかりです。
私も永続勤務希望ですが、昇任試験に受からずに退職する事を考えると、自分の将来が不安で仕方ありません。
はっきり言って自衛隊に任期制では入るのは止めた方が良いです。
不安と絶望が待っています…
Posted by 任期制自衛官 at 2010年11月11日 23:51
正直、解ってないですね。
みんななりたくてなったわけですし、やりたくてやってるんですよ。
それをちょっと話を聞いたり上げ足を取ったくらいで、騒ぐなんて幼稚すぎます。
一生懸命やっている人を、侮辱しています。
任期制自衛官は、自分に自衛官という仕事があっているか、確認する期間を設けているともいえます。
その後は、退職自衛官として一般企業に再就職することも可能、任期制自衛官を更新するも可能、曹候補試験を受けて昇進する事も可能です。
また、資格取得についても、一般企業だって何ら変わりません。必要なのは自己努力です。
経験は大事ですが、知識だって重要です。

それを解らないで適当な事を云うのはやめませんか。
Posted by 匿名 at 2011年12月04日 14:30
> 資格取得についても、一般企業だって何ら変わりません。

それをキチンと説明してないから、インチキ臭いんですw
Posted by 鷹嘴 at 2011年12月06日 23:32
キチンと説明してなくても理解できるけど。
Posted by わお at 2013年12月11日 19:14
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