2010年02月16日

恐怖のプリウス体験談 新聞切り抜き

 昨年、高級車レクサスなどのアクセルを踏み込むとフロアマットに引っかかって戻らなくなる場合があり、リコール。今年に入って、カローラやカムリなどのアクセルが、部品自体の不良のため踏むと戻らなくなる現象が発覚し、リコール(ともにアメリカ販売車)。
 さらにフラッグシップ?のプリウスのブレーキシステムに問題があり、アメリカ・日本両市場でリコール。全くトヨタ車はトラブルだらけだな。プリウスのブレーキで恐ろしい目にあったドライバーの声を、2月10日朝日新聞から切り抜きしてみた。

 昨年5月に発売された3代目プリウスのブレーキトラブルが表面化したのは同年7月。千葉県松戸市で車4台の玉突き事故が発生し5人が負傷、最後尾はプリウスだった。プリウスの運転手が「ブレーキが利かなかった」と訴えたことから国土交通省が8月トヨタに調査を指示したが、トヨタは9月に「車両に問題は無かった」と回答。
 そして冬になると「凸凹道など滑りやすい路面で1秒前後ブレーキが利かなくなる」という苦情が相次ぎ、国交省は改めて調査させたが、トヨタは「フィーリングの問題」と突っぱねた。しかし各地で事故が相次いでいたようだ。

 1月14日、仙台市でプリウスが追突事故を起こした。「すぐ止まれそうな速度なのに、スーッと滑っていく。『ぶつかる。怖い!』そのまま前の車の後部バンパーに接触してしまった」。オーナーは、路面が一部凍結していたので「冬用タイヤに換えていなかったからか」と思った。
しかしプリウスの問題が報じられたため、販売店に問い合わせてみた。「冬用タイヤでも同じか、実験してほしい」というのでタイヤを換え、夜中に凍結した道で試してみたが、「事故のとき同様に滑った」。「タイヤではなく、車に原因があると確信」した。
昨年11月にプリウスを購入した長野県のオーナーは、買った直後に妻が「信号で止まろうとしたら、スーッと滑った。ヒヤッとした」と訴えた。いくら長野県でも、それこそ標高の高い山道ならともかく、11月ならまだ路面は凍結しないだろう。1月にも同じ現象が起きた。「いずれも低速でブレーキをかけたときだ。信じられないのは、販売店から何の連絡もなかったこと」。
2月1日までに「トヨタが把握した苦情は84件」、北海道、東北、北陸など寒冷地が多い。凍結路など路面の抵抗の低い状況でこのブレーキトラブルが多発することを示している。

 アメリカでも、プリウスのブレーキの苦情が多発していた(2月3日アサヒ・コム)。自動車評論家の国沢光宏という人は、
 新型プリウスのブレーキのトラブルは、私にも10件以上寄せられている。ブレーキが利かない時間は長くても1秒ほど。さらにペダルを踏み込めば回復するようだ。ブレーキ制御の問題だろう。これで環境性能に優れたプリウスの評価が変わることはないが、早く改善した方がいい
 などと述べているが、自動車評論家のクセに1秒ブレーキが利かなければ充分大事故が起こることもわからないんですか?20km/hでも5.5m進むぞ。「改善した方がいい」じゃなくて明らかな欠陥じゃんかよ。なんか思い出したけど、昔自動車雑誌を読んでたときコイツのコラムよく載ってたな。「アウトバーンで、セルシオでベンツをブっちぎった」「テストコースでレガシーの試乗車でドリフトかましたら同乗の外人がビビって騒ぎ出したw」とか自慢してるウザいおっさんだったな。

 そしてトヨタは今年1月生産分からこの欠陥(ABS作動時に回生ブレーキからディスクブレーキに切り替わる際、1秒前後?の空白が生じる)をもたらすプログラムを、国交省に通知することなく修正していた。黙ってこっそり直したのである。国交省幹部は「ある意味裏切りだ」と不快感を示したという。
 トヨタが国交省にプリウスのリコールを届け出たのは2月9日。前掲のプリウスオーナーらは、
 もっと早くトヨタが教えてくれたら、もう少し注意して運転できたのに。対応に手間取ったのは、許せない
 トヨタはアフターサービスもいい会社だったはず。ちょっとどうしたの?という気持ちだ
と憤る。トヨタの技術の根幹に関わる重大な欠陥なのでおいそれと認めたくなかったのだろうが、この対応が信頼を失わせたようだな。
 「元旋盤工で作家の小関智弘さん」という人は次のように語る。
 批判をさんざん浴び、仕方なくリコールしたように感じられた。トヨタの信頼が失われることで、多数の下請け、関連企業も悪い影響を受ける。何より日本製品への信頼が失われることが怖い。日本の産業全体に責任を負う立場にいることを自覚していただきたい
 つか俺は、下請け企業や非正規雇用労働者を搾取し生き永らえているトヨタなんか期待しないよ。ま、これはトヨタだけに言えることじゃないけどな。
 同じ車を作り続けていても売れないから、やれエコだ、ハイリッドだと消費者の気を引かなくてはならない。もっと新しい技術が開発されれば、あるいは流行が変わればすぐ方針転換しなきゃならない(バブル時代に青春を過ごした俺にとって、まさか自動車会社が「エコ」を売り物にするとは思わなかったでw)。こういう馬鹿げた競争のために請負や派遣などいつでも切り捨てられる労働者が必要となる。一方、他社を出し抜いて急いで新しい方式・技術を取り入れなければならんため、プリウスのブレーキのような欠陥も出てくる。メーカーとしては評判が落ちるのを恐れて自社製品の欠陥はなかなか認めず、こっそり修正したりする。産業構造全体の、てゆうか資本主義というシステムの問題だな。
 どうしても回生ブレーキ使いたければ、右足で踏むブレーキペダルはいつでもディスクブレーキが作動するようにして、左足で踏める位置(マニュアル車のクラッチの位置)に回生ブレーキが利くペダルを設置したらどうかな。コアなプリウスファンなら買うだろう、多分w

 ところでアメリカでは、カローラやカムリの新たな欠陥も問題になっているという。カムリについてはパワステオイルのホースについてる金具がブレーキホースに接触して穴を開け、ブレーキオイルが漏れるというお粗末過ぎる欠陥。カローラはパワステに問題があるらしく「時速64キロ以上で走行中」に突然車が左右にブレるとのこと、まだ原因不明。そんな怖い車乗りたくねえよ。もうトヨタって根本的に駄目じゃん?
 またトヨタ車が急加速する問題も米議会で問題になり、トヨタは「電子制御システムに問題はない」と回答したそうだ。アクセルペダルがマットに引っかかる欠陥、ペダルそのものが戻らなくなる欠陥とはまた別の問題のようだがよく分からん。いっそトヨタは自動車会社辞めちゃえば?
 そういえばオートマ車の暴走の問題、いつの間に誰も言わなくなっちまったな。「アクセルとブレーキの踏み間違い」で済まされちゃうけど、マニュアル車じゃそんな事故起こらないのはどうしてでしょ?てゆうか普通踏み間違えるか?

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posted by 鷹嘴 at 14:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 企業のニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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