2006年03月24日

【福島第二原発の配管にひび 東電、検査で見落とし】

ここって一昨年に死亡事故を起こした「加圧水型」の美浜原発と違って、「沸騰水型」か。(このページがわかりやすい)
要するに原子炉内を通って放射能をタップリ吸収した水が、直接タービンを回してるタイプ。こんなので事故が起きちゃかなりヤバいのは俺でも分かる。
で、こういう事故で肝心の水が漏れて減れば、最悪「空焚き」になっちまうな。まあそこまでは行かないと思うが・・・
福島第二原発の配管にひび 東電、検査で見落とし
2006年03月23日21時07分

 東京電力は23日、福島第二原発3号機(福島県富岡町、沸騰水型、110万キロワット)の再循環系配管で、溶接部近くにほぼ全周にわたってひびがあったのに、検査で見逃していたことを発表した。東電は当初、近くに別のひびを見つけたが、国の基準に従って「配管の交換は不要」と判断した。だが、福島県の要求で配管を交換、切り出して調べると、基準にあわず、本来なら交換しなければならない新たなひびが見つかった。
 ひびが見つかったのは、原子炉の冷却水を循環させる再循環ポンプと原子炉をつなぐステンレス製の再循環系配管(外径60センチ、厚さ38ミリ)。定期検査中の昨年5月、超音波探傷検査で長さ17ミリ、深さ5.8ミリのひびが見つかった。
 東電は、初めに見つかったこのひびについて進み具合を予測し、「破断などの恐れはない」と判断。合理的に安全性を評価するため03年に導入された国の基準(維持基準)に基づいて、交換の必要はないと判断していた。だが、福島県は「ひびの評価手法が確立されていない」と交換を求めた。
 地元の理解が得られていないとみた東電は、配管を切り出して改めて調べた。この傷のすぐそばの溶接部分で、外周約1.9メートルの管の内壁をほぼ1周する長さで、深さが最大約8.8ミリの新たなひびを見つけた。
 東電によると、このひびについては、超音波検査で信号を検知していたが、担当者が溶接部の凹凸と間違えたという。
 国の現在の維持基準では、配管の全周の6分の1を超えてひびがあった場合、深さにかかわらず交換が必要と定める。福島の今回のケースは交換が必要だったが、切り出して調べていなければそのまま運転を続けていたことになる。
 再循環ポンプは原子炉の出力を調整しており、配管には放射能を帯びた高温高圧の水が通っているが、東電は「20年運転を続けても破断するような傷ではなく健全性に問題はない」と説明。ただ、経済産業省原子力安全・保安院原子力発電検査課は「健全性を評価するには、まず傷がきちんと検出されるのが大前提。超音波検査で溶接部に少しでも怪しい反応があれば、それを徹底的に調べなければならない」と、改めて検査の徹底を指示した。
 今回、東電が他の原発についても溶接部の超音波検査の結果を洗い直したところ、全周に及ぶひびはなかったが、柏崎刈羽1号機(新潟県)の2溶接部で4カ所のひび(最大で長さ17ミリ、深さ5.9ミリ)が見つかった。他の6プラント20溶接部でも、凹凸かどうか不明な検査結果があり、小さなひびの可能性は否定できず、詳細な検査を続ける。
 保安院は、東電だけでなく原発を持つ電力各社に、溶接部付近の検査の徹底を指示した。
posted by 鷹嘴 at 13:56| Comment(1) | TrackBack(0) | 原発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
確かスリーマイル島やチェルノブイリの原発事故は水漏れが原因ではないけれど「空焚き」が原因になって起こったのではなかったでしょうか。
Posted by 黒天使 at 2006年03月26日 23:10
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