2010年07月26日

中国人「実習生」が過労死、労災認定

 茨城県潮来市のメッキ工場「フジ電化工業」で働いていた中国人実習生蒋暁東(チアン・シアオトン)さんは2008年6月に就寝中に急死したが、今月2日鹿嶋労働基準監督署によって、長時間労働の過労死であり労災だと認定された。

 蒋さんは05年12月に外国人研修・技能実習制度によって来日してこの工場に勤務し、月100時間前後の残業を強いられていた。しかし蒋さんら3人の中国人実習生の残業代は最低賃金以下の1時間400円。この会社は水戸地検に書類送検された。しかもこの会社は午後6時になると中国人らにタイムカードを打刻させ、その後も勤務させていた。それでもこの会社の社長は「自主的残業だった」とほざいているという。まあ経営者なんてそんなもんよ。
 「実習生」に残業をさせること自体ナンセンスだが、そういえば俺も東芝府中工場で10数年非正規雇用労働者として働いていたが名目は「実習」だったな。休日出勤も徹夜の残業もあったよ。残業代も一応出たけど(ベースが安いんで大した額じゃなかった)。

 何度でも言うが外国人研修・実習制度なんてのは、労働者を最低賃金以下で働かせるため法の抜け穴を利用しているに過ぎない。こんな奴隷制度は即刻廃止するべきだ。

◇ 『中国実習生は過労死』 長時間労働 労災初認定へ (魚拓)
◇ 外国人実習生死亡で過労死認定へ=金属加工会社を書類送検―茨城・鹿嶋労基署 (魚拓)
◇ 急死の中国人実習生、労災初認定 「長時間労働が原因」 (魚拓)
◇ 中国人留学生の過労死認定 劣悪な労働環境浮き彫りに (魚拓)
◇ 外国人過労死―「実習」という名の「労働」 (魚拓) 

 ところで「フジ電化工業」でググってみても電話帳しか出てこない。ちっこい町工場なんだろう。不況だから取引先に値引きされ、中国人を雇わないとやっていけないのかもしれないね。まあ非正規雇用労働者を安い賃金で使わないと経営が成り立たないのは大企業も同じだ。
 つまり、現在の日本の「繁栄」は、非正規雇用労働者・外国人労働者への搾取によって成り立っているのか。弱者への搾取を続けないと成り立たないということか。必ず弱者の犠牲を求めるのか。だいたい俺自身ひでえ目に遭ってたもんな。誰だって搾取される側に回るのは嫌だろ。もうこんな国は完全にぶち壊してイチから出直しするっきゃないね。
posted by 鷹嘴 at 22:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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