市民団体が中国・海南島で戦時中の遺骨発掘へ
2006年04月05日16時17分
戦時中に日本が占領した中国・海南島で数百人の朝鮮人が殺害された疑いがあるとして、関西や北海道の民間研究者や大学教授らでつくる「紀州鉱山の真実を明らかにする会」が、遺体が埋められたとされる場所を年内に試掘する。法医学者や考古学者の協力も得て、遺骨が朝鮮人のものかどうかを調べる。6日までメンバーが現地入りして、準備を進めている。
韓国政府の「日帝強占下強制動員被害真相糾明委員会」も朝鮮人が殺害された可能性があるとみて、昨年夏に担当者を海南島に派遣した。同会は試掘の結果を踏まえ、韓国政府に本格的な発掘を働きかける方針だ。
防衛庁防衛研修所の「戦史叢書(そうしょ)」によると、旧日本軍は1939(昭和14)年2月に海南島を占領し、軍政を敷いた。南進の足場とする目的のほか、島内の天然資源も狙った。石原産業や日本窒素肥料(現チッソ)などが鉱山開発に進出したという。
朝鮮総督府法務局内に置かれた財団法人治刑協会が刑務所の運営状況などを伝えた雑誌「治刑」は、海軍の要請を受けた総督府が43年、朝鮮半島の受刑者らを「南方派遣報国隊」として海南島に派遣し、土木工事や採掘をさせた、と伝える。
同会は石原産業が経営した三重県の紀州鉱山に動員された朝鮮人の被害を調べたのを機に、海南島にも調査を広げた。海南島から受刑者200余人が生還した記録を韓国で見つけたが、残りの人たちの消息はつかめていない。
会の協力で韓国の放送局は98、01の両年に計100体ほどの遺骨を発掘。頭部がない遺骨や穴が開いた頭蓋骨(ずがいこつ)も見つかったが、身元の特定には至らなかった。
遺体が埋められたとされる場所の付近で開発計画が持ち上がっていることから、現場の状況が変わる前に改めて試掘することにした。
2006年04月06日
【市民団体が中国・海南島で戦時中の遺骨発掘へ】
海南島での朝鮮人虐殺については右翼討伐委員会に記事がある。
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三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会
http://blog.goo.ne.jp/kisyuhankukhainan/
とにかく、犠牲者のご冥福をお祈りしたいです。日本ではほとんど知られていないことが残念です。