どなる、居座る…アイフルの取り立てに次々訴訟マンガに出てくる「闇金」みたいだけどこれが事実なんだね。
返済を求めてどなり、玄関に居座る――。14日、異例の全店業務停止処分を受けた消費者金融大手「アイフル」(本社・京都市)。金融庁が処分理由に挙げたケースや、各地で起こされた訴訟からは、同社の強引な取り立ての実態が浮かぶ。
一方、多重債務者の支援団体からは「同じような取り立ては業界に蔓延(まんえん)している」との声も出ており、これまで「ヤミ金融とは違う」と主張してきた消費者金融業界の体質も問われることになりそうだ。
金融庁によると、アイフル五稜郭店(北海道)は、認知症の患者にまで貸し付けていた。2004年3月、患者の代理人が融資契約の取り消しを申し入れたが、その後も取り立てを続け、申し入れの事実を記録していなかった。
コンタクトセンター福岡(福岡市)は、返済が滞った顧客に督促を担当する部署が、電話で自宅に連絡できるのに、わざわざ勤務先にかけていた。顧客がやめるように言っても続いた。新居浜店(愛媛県)は04年11〜12月、返済資金を第三者から調達するようしつこく求め、「奥さんに話をさせてください。お母さんでも」と迫った。
これらはいずれも、ヤミ金融の取り立てが社会問題化したことを受け、04年1月に施行された改正貸金業規制法(ヤミ金融対策法の一つ)に抵触する悪質な取り立てだった。
アイフルを相手取った訴訟でも、原告らは同様のケースを訴える。
神戸市の女性(71)は05年1月、生活費を強引に取り立てられたとして提訴した。多重債務に陥り、生活保護を受けていたが、同社社員は「払ってもらわなければ帰らない」と玄関口に居座った。女性は「この場を逃れたい」との一心で、なけなしの5000円を渡した。
熊本県内の多重債務者救済団体の相談員吉田洋一さん(69)は03年8月、債務者の相談を受けた際、同社社員から「話を聞け、じじい」「お前らなんてつぶすのは何ともねえ」とどなり散らされた。吉田さんは「身の危険を感じた」として05年8月、慰謝料を求めて提訴した。
一方、別の救済団体「夜明けの会」(埼玉県)の事務局次長吉田豊樹さん(33)は、「取り立ての厳しさは大手も中小も同じ」と話す。吉田さんもかつては多重債務者で、10社超の消費者金融から連日、勤務先に督促の電話がかかってきた。精神的に追い込まれ、退社して自己破産した。
消費者金融問題に詳しい木村裕二弁護士は、「アイフルの違法取り立ては長らく指摘されてきたが、CMで優良企業とのイメージが先行していた。消費者金融業界の『我々はヤミ金とは違う』との説明が誤りだったことが露呈した。処分を業界全体で重く受け止めるべきだ」と指摘した。
(読売新聞) - 4月15日2時5分更新
前の会社で、ときどき変な電話がかかってきたなあ。
「○○と申しますけど、△△さん、いらっしゃいますか?」
所属を言わないんで、何者だか分からない。みんなサラ金の取立てだろうと噂してた。かなりしつこく頻繁にかかってきた。
「△△ですかあ・・・今日はまだ出社してませんが・・・あ、失礼しました、今日は休みです」
って応対したところ、
「え?はっきりしてくださいよ。なんか隠してませんか?」
って怒られちまった(笑)
その後、この電話はなくなった。きっと完済できたんだろうなあ。
認知症高齢者や障害者ら、消費者金融トラブル急増
2006年04月15日05時53分
認知症の高齢者や精神・知的障害者らが、消費者金融との契約トラブルに遭う例が急増していることがわかった。各地の消費生活センターに寄せられた相談は過去6年間で4.3倍に増え、05年度は500件を超えた。朝日新聞の調べでは、契約無効などを求めて被害者が起こした訴訟は、14日に行政処分を受けたアイフルに対するものだけで04年以降5件あり、このほか2人が提訴準備中だ。多重債務問題のひずみが弱者に及んでいる。
国民生活センターによると、「サラ金・フリーローン」に関するトラブル相談は99年度以降急増。03年度にピークの約21万件に達した後は、10万件前後で推移している。このうち、認知症、精神・知的障害者など、契約について判断が困難とみられる人にかかわる相談は、集計を始めた99年度は131件だったが、05年度は567件に達した。
金に困った知人にたかられて借金させられたり、家族から担保提供を頼まれたりする例のほか、悪質販売業者に借金させられる例も目立つという。仕事の収入がある人は2割ほどにすぎず、自己破産に追い込まれる人も珍しくない。
同センターの木間昭子調査室長は「相談は氷山の一角。多重債務に苦しむ人の数が高水準で推移する中で、立場の弱い人を巻き込む傾向が出ている」と話す。
大手消費者金融の多くは、正常な理解力がないとみられる相手との契約を内規で禁じている。しかし、「現場には厳しい営業目標が設定され、無理して契約する例が後を絶たない」(大手の元営業担当役員)との指摘もある。また、別の大手の店長経験者は「営業の人間なら新規の客は1件でも多くほしいものだ」という。
なかでもトラブルが目立つアイフルに対しては、アイフル被害対策全国会議(代表・河野聡弁護士)が、契約無効を主張する訴訟を次々と起こしている。河野弁護士は「営業優先の業者の姿勢が被害を助長している。契約時に、本人の意思を確認する手続きを厳格にする規制が必要だ」と指摘している。
しかし、「認知症の高齢者や精神・知的障害者」と知りながら契約するとは、人間の所業じゃないね。本日の朝日社会面にもこうした手口が紹介されている。
九州のパチンコ店従業員のAさん(35)は三年半前、妻子を抱える身でリストラされなかなか転職先が見つからず、生活苦のためサラ金に手を出し、借金を返すための借金を重ねていた。アイフルからも470万円を借りたが、それは自宅を担保にするプランで、自宅の所有者である父親は重い認知症だった。
アイフルの店長が自宅を訪れ、父親に「Aさん、母親、祖父母」の写真を指差し名前を答えさせたが、父親は誰を指されても「タカ子(仮名)」と、自分の妻の名を繰り返すだけだったという。
しかし契約は成立してしまった。父親が契約書にサインしたが、誤字や欄外にはみ出しで「書き損じの山ができた」。Aさんはその後自己破産し、この契約が無効であることを求める訴訟を起し勝訴した。この店長は処分されたが、アイフル側は「判断能力が低下していると知りながら契約を結んだ、とは認めていない」
これはおまけ。
どうする?アイフル、民放キー各局がCM取りやめ
消費者金融大手のアイフルが業務停止命令を受けたことを受け、在京の民放キー局各社は14日夕から、CMの放送を相次いで取りやめた。
アイフルのCMは、俳優と犬のチワワが出演し、「どうする? アイフル!」のキャッチコピーが流れるシリーズが有名。今回、同社側からの要請もあり、各局とも、番組の提供企業名の表示から同社の名前を外すなどの措置も取った。
(読売新聞) - 4月14日23時24分更新
ま、当然だろうな。安田美沙子ちゃんは二度とサラ金のCMなんか出ないでね。井上和香サマも小野真弓タソもね。
ところで・・・クレジット会社のライフってアイフルが買収してたとは知らなかった。昔、サスとショックとブレーキパッド取り付けをローンで組んだとき日本信販のカード作らされたことがあったが、それより前、オイルを現金払いで交換するだけなのに、ライフのカードを作らされたことがある。世間知らずの若僧だったもんでなんとなくサインしちまった。結局どちらのカードも一度も使わずに、数年後解約したけどね(もちろん年会費はしっかり取られた)。
クレジット会社もサラ金も、無知な人間を餌食にしようと狙ってるんだね。昔の俺みたいな、独身で親元で暮らしてて自由に金を使えて、しかも世間知らずの奴が絶好のターゲットなんだろうね。