普天間から辺野古へ移設しようとしている米軍飛行場計画は、集落の上空を通らないように離陸専用と着陸専用の2本の滑走路を設ける案にて、名護市長と防衛庁の合意が成立した。

(赤旗より拝借)
しかしこれは実際、現実離れした話らしい。
ヘリコプターも普通の飛行機も、離着陸する際に吹いている風は、安定のために向かい風が望ましいらしい。辺野古付近では「北、北東など北側からの風が約70%」なので、2本の滑走路には多少の角度があるが問題はないという。
↓要するにこういう飛び方になる(ヤフーの地図より拝借し、少々青ペン赤ペンを塗った)

(素人考えかもしれんが着陸するとき、格納庫?から出てきて離陸用の滑走路に入ろうとする機が邪魔になったりして)
しかし湾岸戦争のときによくテレビに出ていた江畑謙介サンは、
「自然相手の話なのに風向きを特定方向に限定する発想がおかしい。民間空港だろうが軍事施設だろうが滑走路を片方からしか使わない運用も聞いたことがない。安全に着陸するためには風向きによって進行方向を変えるのは当たり前だ」と指摘する。
自衛隊幹部も同様に、南側から風が吹いたときに着陸するには、「安部地区の上空を飛行」して離陸用のはずの滑走路に降りることになるだろう、という。
それに「降りる瞬間の突風などによって着陸をやり直す『ゴーアラウンド』のケース」もあるという。自衛隊パイロットによれば、その場合「安部地区の集落上空を回避しようとすれば『かなり急激な右旋回になり危険を伴う』」らしい。
どうやら離陸用、着陸用の約束を守ることは無理みたいね。つーか飛行機の飛び方なんか全然知らない俺でも想像出来るような話だな。「V字案」とは結局、政治的決着をつけるためだけ、みたいだな。
↓実際はこのように、着陸用だろうが離陸用だろうがお構い無しに使うことになるだろうね

つーか飛行機って飛行場の回りをグルグル旋回するもんじゃねえか?昔、北谷の海水淡水化設備に出張に行ったとき(近くに嘉手納基地あり。参考地図)、アメリカの戦闘機が頭の真上を斜めになって飛んでたぞ。
それに現在の普天間基地では「タッチ・アンド・ゴー」も行われている(軍事音痴の俺だって知ってるぞ。滑走路に降りた戦闘機がそのまま再び離陸することだべ?)が、「V字案」では当然不可能になる。
どうせ作っちまえば、米軍は作ったときの約束なんか無視して気ままに飛びまくり、爆音立てまくるんだろうな。しかし馬鹿でかい嘉手納基地(俺は沖縄でレンタカー借りたことがあるから知ってるぞ)もあるクセに、普天間基地の代替地提供を約束させるとは本当にいい根性してやがる。