今月3日、航空自衛隊入間基地の航空祭で、民間団体「入間航友会」の荻野光男会長(88)が、民主党政権を批判する発言を行った。これを問題視した防衛省が、部外者に発言させるときは内容を自粛するようにお願いしろと、あるいは危険人物は招かないように、と通達した。
これが国会で問題となり、仙谷が答弁の中で 「暴力装置でもある自衛隊はある種の軍事組織でもあるから、シビリアンコントロール(文民統制)も利かないとならない」という発言をしたのである。
たしかに政治家としては失言だろう。「自衛隊が暴力装置だと分かってるんならなぜそれを国民の税金で養ってるのか?」という突っ込みも可能だよな?
しかし、そもそも荻野某の自衛隊の式典での発言自体が問題ではないか?ああいう人間を呼んだことが問題じゃないか?自衛隊のOBかと思ったら病院理事長だってさ。
「菅総理は、自衛隊の最高指揮官であるが、このような指揮官の下では、身を挺して任務にあたれない。皆さん、どう思われますか。(尖閣諸島など)領土問題がこじれたのは、民主党の責任」
「菅政権は冷静だと言われているが、何もしないだけ。こんな内閣は間違っている。現政権の顔ぶれは、左翼ばかり。みんなで、一刻も早く菅政権をぶっつぶして、昔の自民党政権に戻しましょう。皆さんそうでしょう。民主党政権では国が持たない」(11月19日東京新聞【こちら特報部】より)
まあ俺も、菅政権の尖閣諸島問題の対応は釈然としないし、TPPに参加しようとする菅や仙谷に国政を任せられないとも思うが(どうせ自民党が政権を取り返してもTPP参加しようとするだろうけど)、こいつは過激なジジイだな。
まあこいつは民間人だけど、このような発言が自衛隊の式典で行われたことが問題だ。単なる政権批判どころか、クーデターをそそのかすような発言ではないか?
その後の防衛省の通達は当然のことだ。言論統制などという問題ではない。ただ防衛省の内部で、式典で発言させる民間人の人選に注意せよ、と通達しただけのことである。
言うまでもなく仙谷の「暴力装置でもある自衛隊」という認識自体は全く正しいものだ。自衛隊だって立派な軍隊だ。政治体制を維持するために、いつでも隣国との交戦が可能な軍事力、自国の国民でさえも虐殺できる軍事力を誇示し、恫喝しなければならないのが軍隊というものだ。アメリカが自衛隊をイラクに呼び寄せたのは、復興支援など表向きの口実に過ぎない。「暴力装置」の派遣によって米軍に協力します、という態度を示すことを求められたのだ。それにしても自民党にしろ保守層にしろネトウヨにしろ、自衛隊が暴力装置であることを願って止まない連中がこぞって仙谷の発言を非難するとは奇妙な構図である。要するに連中にとって旧日本軍による虐殺は「匪賊掃討」であり、アメリカ軍による虐殺は「治安維持」であり、決して「暴力」などではないんだろうね(もっとも中国共産党政権によるチベット虐殺を「治安出動」などと言いくるめる媚中派サヨクも同質だけどよ)。
かつて全共闘の闘士だった仙谷は軍隊のなんたるかを理解しているのかもしれない。しかし、上掲の発言の中から「暴力装置でもある・・・」という部分だけを抜いていれば、つまらん非難を浴びることはなかっただろう。哀れなことに自衛隊の存在を肯定しなければならない立場に於ける政治的センスに欠けているようだ。菅&仙谷政権ももうじき終わるだろうね。もっとも「自衛隊は暴力組織だから解散します!」って言ってくれるんなら断固支持しますけどね(笑)
それにしても「入間航友会」ってゆうのは50歳以上、50歳以下なら「航空自衛隊入間基地青年同友会」ってのに入れるってゆうけど、なんだろこの団体、薄気味悪い。
◇ 防衛省通達:行事参加の部外者選別、論議呼ぶ 政治中立か、言論の自由か (魚拓)
◇ 仙谷氏「自衛隊は暴力装置」 参院予算委で発言、撤回 (魚拓)
◇ 官房長官 自衛隊は「暴力装置」…すぐに訂正「実力組織」 (魚拓)
◇ 防衛省通達問題の当事者、入間航友会会長が激白「日本をつぶす気か」 (1/2ページ) (魚拓)
◇ 防衛省通達問題の当事者、入間航友会会長が激白「日本をつぶす気か」 (2/2ページ) (魚拓)