2006年06月05日

憲法九条改悪問題についての国民意識

1ヶ月前の話で恐縮だが、
5/3朝日朝刊1面の記事によると、憲法九条の1項・2項について同社が全国世論調査を行ったところ、
1項・2項とも変えないが42%だが、
1項だけ変えるが9%、2項だけ変えるが16%、1項・2項とも変えるが18%、
以上を合計すると43%になる。

(その他・答えないが15%)
つまり、護憲派のはずの朝日新聞の調査に於いて、憲法「改正」賛成が、反対を上回ったことになる。以前はこういう調査では反対の方が多く、ネットウヨが「数字を操作しているのではないか?」と妄想を垂れるのが恒例だったのだが、いやはや恐ろしい時代になったもんだ?

しかし同時期に行われた「街頭シール投票」では、
賛成12%
反対77%、
わからない11%。圧倒的に反対が多かったのである。

両者の結果の違いはAMLなどで話題になり、朝日新聞に対して質問状も送付された。あまりに異なる結果なので疑問を感じて当然だが、しかしどちらの調査も共に国民意識を反映したものだと思う。
つまり、朝日のアンケートでは憲法九条についてあまり関心はないが何となく答えた人々が多く、
「街頭シール投票」にわざわざ投票した人々は憲法九条に関心が強く、
それぞれの結果が出たのだろう・・・と、考えるのである。

これは、現在国会で審議されている「国民投票」が実際に行われた場合でも、その方法によってそれぞれ同じ結果が考えられると思う。
国政選挙の際には最高裁裁判官の国民審査も同時に行われているが(愚かしいことに、俺はいつも白紙のまま投票箱に押し込んでいた。後悔先に立たず!)憲法「改正」を○×式で問う投票も同時に行われれば、憲法にあまり関心のない人々が何となく記入し、賛成数と反対数が拮抗するかもしれない。
しかし「国民投票」だけを個別に行えば、憲法に関心のある人々だけが足を運び、「街頭シール投票」と同様の結果になるであろう。どこかに遊びにいくかゴロゴロしていたい休日にわざわざ出かけるほどの関心がある人々が投票すれば、結果は予想できる。
しかし「国民投票」は恐らく国政選挙と同時に行われることになるだろう。与党案に則って行われた場合、憲法「改正」に特に賛成しているわけではない人々が、(かつて俺が最高裁裁判官国民審査を白紙で投じていたように)無記入のまま投票すればそれは無効票になってしまう。自民党は憲法に関心の薄い人々を利用して憲法改悪を実現できるのである。
こういう事態を回避するためには憲法改悪を狙った法整備を阻止することはもちろん、なぜ憲法九条は必要かを広く訴えなければならない。戦争とは無意味で悲惨なことを、軍隊という不条理の塊は所詮人殺し集団に過ぎず、平和をもたらすわけがないことを、戦争と軍隊を否定している日本国憲法第九条は今後全人類が到達しなければならない理念であることを、強く説かなくてはならないのである。
もちろん、野党の議員でも学者でもジャーナリストでも市民運動家でもない、ただ自宅でネットに接続しているだけの俺のような一般人も、平和に暮らすことを望むならばネットを通じて出来る限りのことを行うべきだろう。

ちなみに・・・前掲の朝日のアンケートでは年齢別の調査結果もある。
60代では反対38%、賛成の合計が46%だが、年齢が下がるごとに反対が増加し、
30代では反対47%、賛成の合計が45%、
20代では反対48%、賛成の合計が43%である。
教育基本法に愛国心を盛り込むことに20代の反対が多かったことと同様に、未来を担う若い世代ほど憲法九条の支持率が高いのである。与党が「国民投票法案」に於ける投票権者の年齢を20歳以上に拘る理由はここにもあるかもしれない。若者よ、俺ら中年の屍を越えてゆけ(笑)

参考:

[AML 6974] Re: 憲法9条 変える?変えない? 全国意見投票 の案内(投票結果が異なったことについての推測)

●無防備地域宣言のMLよりコピペ。
岡山の野田です。重複お許しください。

 前便の質問書に対し、朝日新聞社広報部より5月18日付けで
以下のとおり回答がありましたので紹介します。
 縷々書き綴っていますが、私たちの質問にまともに答えていない
全く的外れな回答であると言わざるを得ません。
(再質問ないし回答に対する批判を再度、送るつもりです)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

憲法9条 変える?変えない?全国意見投票  
  事務局長 野田隆三郎様            2006年5月18日

                     朝日新聞社広報部

拝啓
 2006年5月7日付けでいただいた「質問書」につきまして
以下のように回答いたします。

 貴団体が全国33都道府県の72市・町・区において憲法9条
改定の賛否を問う街頭シール投票を実施されたことに対し、まず
敬意を表したいと思います。憲法について、1人ひとりの国民が
自分の問題として考える、そんな機会が少しでも増えることは
大事なことだと思います。
 さて、弊社が5月3日付紙面に掲載した憲法に関する世論調査の
記事について、ご質問をいただきました。弊社では折に触れ、憲法
に関する世論調査を実施してきました。憲法に関する関心度や憲法
改正の是非など、多岐に渡る質問をしてきましたが、今回はとりわけ
第9条について、過去の調査より詳しく尋ねることを最大の目的と
しました。
 そのため、今回は第9条の条文(全文)を記したカードを調査対象者
に示し、読んでもらってから質問に答えてもらいました。具体的には
このカードを示したうえで、第9条の意義や自衛隊のあり方などに関する
質問を重ねた後、再びカードを示したうえで、「第9条の改正について
どのように考えますか」と質問し、「1項、2項とも変えない」、「1項だけを
変える」、「2項だけを変える」、「1、2項とも変える」の4つのなかから
選んでもらいました。結果は、、「1項、2項とも変えない」42%、「1項だけ
を変える」9%、「2項だけを変える」16%、「1、2項とも変える」18%
でした。
 何らかの形で第9条を「変える」と答えた人は、「1項だけを変える」、
「2項だけを変える」、「1、2項とも変える」を足して43%となり、たしかに
少なくはありません。ただ最も数を集めたのは「1項、2項とも変えない」
の42%でした。
 第9条について昨今の議論をみると、1項と2項は不可分と考える
人たちがいる一方で、1項、2項を分けて考える人たちも自民党に限らず
少なくありません。今回、私たちが第9条改正の是非を4つの選択肢
で尋ねたのは、こうした傾向を受け、きめ細かく質問する必要がある
と判断したからです。毎日新聞社が今年3月に掲載した世論調査記事
でも、1項、2項それぞれについて、改めるべきかどうかを聞いています。
 世論調査を実施しますと、しばしば辻褄が合わない数字に出会います。
質問されたテーマに必ずしも詳しくない対象者に質問しているケースが
あるため、当然のことかもしれません。しかし、こうした説明の難しい
曖昧な数字であっても、それが国民世論の傾向であると素直に受け
止めるのが私たちの立場です。
 今回調査でも、「憲法を改正して、自衛隊の存在を明記するあると思い
ますか」と聞くと、「明記する必要がある」が62%なのに、「憲法全体を
みて、いまの憲法を改正する必要がると思いますか」と聞くと、「必要が
ある」は55%になります。憲法改正賛成で、62%と55%という2種類
の数字が出ました。この2つの数字のうち一方が正しくて、もう一方が
間違っているとは私たちは考えません。どちらもそれぞれの質問に
対する民意の表れなのだと考えます。したがって紙面では、一見
矛盾するような数字もすべて明らかにして提示している次第です。

 以上、回答といたします。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
                               敬具

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 みなさん、いかがですか。朝日が回答してくれたことは多としますが、
冒頭の半分以上は不要な駄文ですね。後半も「顧みて他を言う」
典型ですね。
 これで「ご理解のほどよろしく」と言われても・・・・。

 マスコミに限らず、裁判官も肩透かしの判決を連発している現状
ですが、私たち市民があきらめないで、よほど頑張らないといけない
のでしょうね。頑張る人は逮捕するという「共謀罪」はぜひとめたい
です。(毎日新聞社にも質問書を提出します)


----- Original Message -----
From: "Ryuzaburo Noda"
To: "ピース リレー"
Cc: "WSFJml" ;
Sent: Monday, May 08, 2006 2:20 PM
Subject: 朝日新聞社に質問書


> 岡山の野田です。重複お許しください。
>
>  朝日新聞社の憲法9条改正に関する世論調査(5月3日掲載)に関し、
> 同社に下記の質問書(5月7日付)を、憲法9条 変える?変えない?
> 全国意見投票事務局の名で郵送しました。
>       http://tohyou.exblog.jp/ 
>
>
>                   質問書
>
>  私たちは去る4月29日から5月3日の間、全国33都道府県の
> 72市・町・区において憲法9条改定の賛否を問う街頭シール
> 投票を実施し、以下の結果を得ました。               
>
>     憲法9条を変えることに
>          賛成   3270(12%) 
>          反対  21652(77%) 
>         わからない 3247(11%) 合計 28169票    
 
>   
>
>  この結果は5月3日付貴紙に掲載された貴社世論調査の結果とは著しくかけはなれ

> ものとなっています。このような違いが生じた主な理由は両者の調査方法の違いに

> ります。貴社の調査方法には重大な疑問があります。それを以下に記載しますの
で、
> 来る5月20日までに文書でご回答くださいますようお願いいたします。
>
>                  記
>
>  貴社の世論調査では、憲法9条の改正について
>
>       1、2項とも変えない   42%
>       1項だけを変える      9%
>       2項だけを変える     16%  
>       1、2項とも変える    18%
>        その他・答えない    15%  
>
> であったとして、最初の42%と2,3,4番目の合計43%(=9+16+1
8)
> を較べ、9条の「変更」と「維持」は横並びとされています。このことについて以

> のとおり質問いたします。
>
> (1)いま9条改正が大きな問題となっていますが、その核心は9条2項の改正に

> ることは貴社もご存知のとおりです。9条改正問題とは即9条2項改正問題である

> 言って過言ではありません。そうだとすれば上記の「1項だけを変え」2項を変え

> いとする9%は、本来ならば9条改正というよりもむしろ9条護持と見なされるべ

> 数字です。
>   ところが、貴社の調査ではこれを9条「変更」とカウントし、あたかも9条改

> 派であるかのような錯覚を与えています。このようなまぎらわしい調査方法は問題

> と考えますが、いかがですか。
>
> (2)(1)で指摘した事情を考慮すれば、「1項だけを変える」とする9%を9

> の「変更」に数え、9条「変更」「維持」横並びなどと大見出しで紙面に書くの
は、
> 読者をミスリードするものであると考えますが、いかがですか。
>
> (3)私たちは、まず憲法9条を変えることに対する賛否を聞くことからはじめま

> た。そして次にその理由を尋ねるのが、最も自然な、そして最も民意を汲み上げる

> とのできる調査方法であると考えますが、いかがですか。
>
> (4)(1)で述べたとおり、憲法9条に関する貴社の調査方法には重大な疑義が

> ります。今後行う際は調査方法を改善すべきだと考えますが、いかがですか。                                 以上
posted by 鷹嘴 at 01:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 憲法九条を守ろう! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
憲法9条以外も読んでください。違反はいくつかあります。9条以外は違反しても良いと皆が考えているのかな。
9条があるため韓国は竹島問題では日本は弾を撃たないから、安心して日本のいうことにたいし安心して無視をしている。それで次から次へ問題を持ち出し、日本が不利になっていく。
Posted by ert at 2006年06月10日 14:50
軍国主義とは被害妄想から始まるものかもしれませんが、’30年代のソ連の拡張は日本以上に露骨だったでしょう。現代ではわが隣国の軍事偏重性格が世論右傾化の原因であってみれば「猜疑心を持つな」「マスコミが悪い」というのは無理な話です。話のわからない隣人にはつきあわないことも都会では可能ですが、隣国は無視できません。
それと『不条理日記』というのは吾妻ひでお氏の名作ですから別の名前にしませんかねえ。
Posted by mutuko at 2006年09月07日 08:01
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