で、第二次世界大戦終結のわずか数年後、「さまよえるユダヤ人」は「血迷えるユダヤ人」に変身し、現在に至っています。
イスラエル軍、ガザ侵攻・空爆で橋、変電所破壊
【エルサレム28日共同】イスラエル軍は27日夜、ガザ地区の南北を結ぶ幹線道路の橋と、変電所を空爆、同地区一帯は停電した。軍部隊はガザ地区に向け移動を開始、イスラエル放送によると、一部は同地区内に侵攻した。
25日に起きたパレスチナ武装組織によるイスラエル軍兵士拉致事件で、オルメルト同国首相は兵士の即時解放を求め「軍に長期にわたる作戦の準備を指示した」と述べており、情勢は緊張の度合いを増している。
パレスチナ自治政府のハニヤ首相らイスラム原理主義組織ハマスの指導部が、イスラエルとの共存を事実上受け入れた直後の侵攻作戦で、ハマス内強硬派が態度を硬化させる可能性もある。
イスラエル紙ハーレツ(電子版)によると、橋の破壊は武装組織が拉致した兵士(19)をガザ地区北部に移動させないようにするためという。軍は兵士が同地区南部で拘束されているとみている。
パレスチナ自治政府のアッバス議長やエジプトなどによる解放工作が不調に終わったのを受け、軍特殊部隊による救出作戦が実行される可能性もある。 (09:49)
イスラエル軍、ガザに侵攻 昨夏の撤退以来初
2006年06月28日10時38分
イスラエル軍は27日深夜(日本時間28日早朝)から28日未明にかけて、パレスチナ自治区ガザへの本格的な攻撃を始め、空爆に続いて戦車や装甲車で侵攻した。本格的な侵攻は、昨年9月にガザから撤退して以来初めて。侵攻により、パレスチナ内部で過激派ハマス内の強硬派の発言力が強まる可能性が指摘されている。
攻撃は、ガザの武装集団が25日にイスラエル領内で拉致したイスラエル兵1人を取り戻すため、とイスラエル側は説明している。再占領という事態は避けるとみられる。
イスラエル軍はこの夜、ガザの南と中心部をつなぐ3カ所の橋を空爆、さらに中心部の発電所も空からミサイル攻撃し、破壊した。ガザ一帯では断水や停電が起きた。ガザ市では、攻撃機の超音速飛行が起こす衝撃波「ソニックブーム」で住民を威嚇した。同軍の報道官によると、橋の破壊は、武装集団が人質を隠そうと移動させるのを防ぐ目的という。
同国のオルメルト首相は25日夜、兵士が解放されなければ大規模な攻撃に出ると警告。エジプトなどの仲介により、解放の期限が「48時間」とされていた。しかし、解放の見通しが立たないことから攻撃に踏み切ったとみられる。
イスラエルは昨年、38年間の占領を終えてガザから撤退。だが、その後も武装集団のロケット砲攻撃が続き、報復としてイスラエル側は空からのミサイル攻撃や砲撃を繰り返した。ガザの多数の市民が巻き添えになり、武装集団からの報復がまた続く、という悪循環に陥っていた。
パレスチナでは27日、自治政府の旧主流派ファタハとイスラム過激派ハマスが将来の独立国家をめぐる政策に合意したが、今回のイスラエル軍の攻撃で、ハマスが穏健な政策を拒否する可能性が出てきている。
イスラエル軍、パレスチナ首相府を空爆 首相は無事2006年07月02日21時34分
イスラエル軍は2日未明、パレスチナ自治区ガザ市内にある自治政府首相府をヘリコプターからのミサイルで爆撃した。建物の一部が損壊したが、自治政府を主導するイスラム過激派ハマスのハニヤ首相や職員は当時、館内におらず無事だった。6月25日に起きたイスラエル兵拉致事件では、ハマスの軍事部門が犯行声明を出しており、イスラエル軍は、政治部門を含むハマスへの圧力を強めている。
ハニヤ首相は爆撃後間もなく現場を視察。「パレスチナ人民の象徴への攻撃だ。イスラエルにこの正気とは思えない政策をやめさせるよう、国際社会とアラブ連盟に介入を求める」と述べた。
一方、イスラエルのバルオン内相はイスラエルのラジオ放送で「これは、ハマス主導内閣の統治能力を失わせるための作戦の一環だ。交渉はしない」と語り、攻撃の標的がハマスそのものであることを改めて示した。
イスラエル兵拉致事件では、兵士の即時解放を求めるイスラエルと、政治犯の釈放などを求めるパレスチナ武装勢力側との交渉をエジプトが仲介しているが、暗礁に乗り上げている。ハアレツ紙(電子版)など複数のイスラエルメディアは、パレスチナ側からの情報として、兵士は生存しており、拉致された際に受けた傷の治療を受けたと伝えたが、詳細は確認されていない。また、AP通信によると、イスラエル軍は、同時にジャバリヤ難民キャンプを空爆。ハマス軍事部門の戦闘員1人が死亡した。
兵士拉致したパレスチナ武装集団、イスラエルに期限提示2006年07月03日21時01分
ガザからイスラエル領内に侵入してイスラエル兵(19)を拉致したパレスチナ武装集団が3日、兵士解放の見返りとしてイスラエル側に要求している、イスラエルで収監されているパレスチナ人1000人の釈放を、「4日午前6時(日本時間同日正午)」までに始めるよう求める声明を出した。
イスラエル首相府は同日、武装勢力の要求を拒否するとの声明を出した。イスラエルは「テロリストとは交渉しない」として軍をガザ周辺に配備し、強硬姿勢を続けてきた。イスラエル軍は2日夜、ガザ南部で過激派と銃撃戦を行い、3人を射殺した。また、3日未明にかけて、過激派の根拠地など複数の地点をミサイルや砲弾で攻撃した。
ロイター通信によると、武装集団の声明は「我々の人道的な要求に応えないならば、その結果はすべてイスラエル側が負うことになる」としている。
イスラエルでは、多数のパレスチナ人政治犯が収監されている。18歳以下の少年や女性、誤認逮捕も多いとされ、パレスチナ自治政府は以前から、政治交渉で釈放を求めてきた。
パレスチナ戦闘員が死亡 イスラエル軍が空爆
2006年07月04日10時59分
イスラエル軍は3日深夜から4日未明にかけ、ガザ北部や中部など複数の地点を空爆した。過激派ハマス軍事部門のパレスチナ人少なくとも1人が死亡した。また、同軍は、ガザ北部で軍用車両を境界線内に侵入させた。イスラエル兵を人質に取ったパレスチナ武装集団が要求するパレスチナ政治犯1千人の釈放期限が過ぎ、ガザでは緊張が高まっている。
医療関係者によると、ガザ北部での3日深夜の空爆で死亡した1人は、ハマス軍事部門の戦闘員という。イスラエル軍報道官はAFP通信に「爆発物を設置しようとしていた過激派を攻撃した」と述べた。
この後、さらにガザ市内のイスラム大学をイスラエル軍ヘリがミサイル攻撃した。同大はハマス系で、ハニヤ首相も卒業生。攻撃は、ハマス政治部門への「威嚇」とみられる。
ハマス軍事部門など3グループからなる武装集団は、4日午前6時(日本時間同日正午)までに、イスラエル兵解放の見返りとして、イスラエルで収監されているパレスチナ人1千人の釈放を始めるよう求めたが、イスラエル側は要求を拒否。オルメルト首相は3日、兵士奪還に向けた作戦を進めるよう軍に指示した。イスラエル軍は兵員約5千人を動員してガザを包囲。空爆や小規模な戦闘を続けている。
兵士を拉致した武装集団の一つ「イスラム軍」の報道官は要求期限後の4日、AFP通信に「兵士はイスラムの価値に従って尊重され、殺されることはない。だが、今後の責任はすべてイスラエル側が負うことになる」と語った。