2006年07月07日

【4被告に無罪判決 明石の砂浜陥没死亡事故】

こんな事件があったのか。全然憶えてない。とりあえずコピペ
4被告に無罪判決 明石の砂浜陥没死亡事故
2006年07月07日11時19分
 兵庫県明石市の大蔵海岸で01年12月、人工の砂浜が突堤近くで陥没し、東京都中野区の会社員金月(きんげつ)一彦さん(39)の長女美帆ちゃん(事故当時4)が生き埋めになり翌年5月に死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われた当時の国土交通省の出先機関の職員2人と明石市幹部2人に対する判決公判が7日、神戸地裁であった。佐野哲生裁判長は「4被告は安全を確保する注意義務があったが、現に陥没が発生している範囲以外の区域で人が死傷するような陥没が発生する危険性について予見することはできなかった」として、全員に無罪(求刑禁固1年)を言い渡した。

 無罪判決を言い渡されたのは、元国交省姫路河川国道事務所工務第1課長梶勲(62)=退職▽元同事務所東播海岸出張所長時沢真一(58)▽元明石市土木部参事青田正博(61)=退職▽元同市海岸・治水課長金井澄(54)=同=の各被告。
 判決によると、砂浜の安全管理は公園と一体で利用していた明石市に一義的に委ねられていたが、01年6月に明石市が多発する陥没の抜本的対策の実施を国に求めた時点で、国土交通省も利用者の安全を確保する義務が生じた、と指摘。4被告には職務上、砂浜で利用者が死傷するような事故の発生を防ぐ注意義務があったとした。
 そのうえで、最大の争点だった事故の予見可能性について検討。砂浜の中に、美帆ちゃんが生き埋めになった事故の原因となったような深さ約2メートル、直径約1メートルもの大規模な空洞が発生しているのに、地表に異常が見られないということは土木工学上一般的な現象とはいえないと認定。4被告には現場付近で人が死傷する危険性について予見可能性があったとは認められないと結論づけた。
 公判で検察側は、4被告が突堤の基礎部分のすき間をふさぐ「防砂板」が破損し、砂が海中に吸い出されて砂浜に多数の陥没が生じていることを認識していたのに、十分な調査や対策工事をせず、事故防止のために突堤に接した砂浜一帯に人が立ち入らないようにする対策を怠った、と指摘。これにより、砂浜の内部にできた大規模な空洞の上にいた美帆ちゃんを空洞内に転落させて砂に埋もれさせ、低酸素性・虚血性脳障害で約5カ月後に死亡させた、と主張していた。
 これに対し被告側は、砂浜の表面に異常がないのに、内部に大規模な空洞ができていることを予見することはできないなどと反論していた。
 この事故をめぐっては、刑事事件とは別に砂浜を管理していた国と明石市側が遺族に謝罪して責任を認め、賠償金計約8800万円を支払うことで、05年に示談が成立している。

「全員無罪」父ぼうぜん、泣き崩れる母 砂浜陥没事故
2006年07月07日17時26分
 砂浜に突然巨大な穴が開き、わが子が吸い込まれる――。市民の憩いの場で起きた惨事の責任はどこにあるのか。神戸地裁は7日、4人の被告全員に無罪を言い渡した。兵庫県明石市の人工浜陥没事故で死亡した金月美帆ちゃん(事故当時4)の父一彦さん(39)と母路子さん(37)にとって、判決は受け入れ難いものだった。悲劇から4年半。現場は安全対策工事も終わり、間もなく海水浴客でにぎわう。

 「被告人はいずれも無罪」

 裁判長が主文を言い渡した瞬間、一彦さんはぼうぜんとした表情で前を見据えたまま動かなかった。隣にいた路子さんは、両手で顔を覆いながら「美帆」と泣き叫び、いすから崩れ落ちた。その後、一彦さんは路子さんの肩を抱きかかえながら、2人で退廷した。約20分間待合室にいた後、一彦さんは、判決理由を聞くため、傍聴席に戻った。
 一方、4人の被告はスーツ姿で横に並んで立って判決主文を聞いた。目を閉じたり、正面を真っすぐ見つめたりしたまま、裁判長に被告席に戻るよう促されるまで動かなかった。
 一彦さんたちはこの日朝、東京の自宅から持ってきた美帆ちゃんの位牌(いはい)に「つらい思いをさせた人の責任を追及する日が来たよ」と語りかけ、地裁に向かった。
 「近くにいたのに、助けられなくてごめん」。一彦さんは娘に謝り続けてきた。
 「どさっ」という音がして、一彦さんの数メートル先を歩いていた美帆ちゃんの小さな体が突然、沈んだ。おびえた表情が目に焼き付いたまま消えず、助けられなかった自分を責めた。
 事故は防げなかったのか――。事故後、砂浜を管理している国と明石市に説明を求めたが、「最善を尽くした」と弁明した。納得できず、一彦さんたちは、現場近くで陥没の情報提供を求めるチラシ配りもした。
 国土交通省と明石市の職員4人が業務上過失致死罪で起訴され、04年7月から刑事裁判が始まった。被告らは「なぜ私がこの場に立たされているのか分からない」と無罪を主張した。
 「砂浜を管理する立場にあった被告らに責任がないのなら、手をつないでいなかった私が悪いというのだろうか」
 昨年7月、当時の明石市長を含む、国や市の関係者が、安全対策や管理の不備など事故の責任を認め、謝罪した。しかし、その場に被告4人の姿はなかった。
 「裁判は関係なく、人間として謝罪の場に出席すると思っていた。裏切られた気持ちです」。失望感をあらわにした。
 今年3月の最終弁論。4被告はいずれも「お亡くなりになった金月美帆さんのご冥福をお祈りいたします」と述べた。謝罪の言葉はなく、「過失が問われることは遺憾」「私に(現場への立ち入り禁止措置を取る)権限はなかった」などと繰り返した。
 その2カ月前、意見陳述で一彦さんはヒット曲「涙(なだ)そうそう」の歌詞に重ねて、自らの思いを朗読した。
 一番星に祈る それが私のくせになり 夕暮れに見上げる空 心いっぱい美帆を探す――。
 最後に付け加えた。
 「ほんの少しでも、『もし自分の子どもや孫が利用したら』との意識があれば、事故は防げていたのです」

陥没事故の明石・大蔵海岸 5年ぶり海開き
2006年07月02日18時52分
 01年12月に人工の海浜が陥没し、東京都中野区の金月美帆(きんげつ・みほ)ちゃん(事故当時4)が生き埋めになって5カ月後に死亡した事故が起きた兵庫県明石市の大蔵海岸で2日、海水浴場の海開きがあった。国土交通省の対策工事などが終わり、安全が確認されたとして5年ぶりの再開にこぎつけた。

 2日午前の海開き式で、北口寛人市長が「どこよりも安全な海水浴場にしたい」と誓い、約300人の出席者全員で風船を飛ばして無事故を願った。この日は同市周辺に大雨洪水雷注意報が出て遊泳禁止となり、子どもらは水際で足をつけるなどして楽しんだ。
 事故をめぐっては、当時の同省出先機関の職員2人と明石市幹部2人の計4人が業務上過失致死罪に問われており、7日に神戸地裁で判決が言い渡される。
posted by 鷹嘴 at 18:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 事件、事故 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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