日米英仏、北朝鮮制裁決議案を提出 中国案は拒否
2006年07月08日02時00分
北朝鮮のミサイル発射問題で、日本、米国、英国、フランスの4カ国は7日午後(日本時間8日未明)、中国が示した議長声明案を拒否し、一部を修正した制裁決議案を国連安全保障理事会に正式に共同提出した。4カ国は早期に採決に持ち込みたい構えだ。中国とロシアは決議には反対の姿勢を崩しておらず、採決となった場合、拒否権を行使するか、棄権に回るかが焦点となる。
採択には15カ国の理事国のうち9カ国以上が賛成し、常任理事国が拒否権を行使しないことが必要だ。米国のボルトン国連大使は「議長国フランスも共同提案国に加わる」と語った。 日本は7日午前9時半(日本時間午後10時半)からニューヨークの米国連代表部で、国連安保理常任理事国5カ国と非公式協議を行った。このなかで、加盟国に拘束力のある決議でなく議長声明にとどめたい姿勢の中国、ロシアにも同調を求めたが、溝は埋まらなかったと見られる。
日本は5日に、制裁を含む強制行動の根拠となる国連憲章第7章にもとづく決議案を安保理メンバー国に提示。加盟国に、北朝鮮のミサイルや大量破壊兵器計画に寄与するような資金、物資、技術の移転を禁止するなど厳しい制裁内容を盛り込んだ。
しかし、日本は中国、ロシアの慎重姿勢を受け、6日に一部を修正。「資金、物資、技術などの移転の禁止」を求めるとの部分から「資金」を削除した。
一方、中国はこれに対抗する形で、独自の議長声明案を提示。制裁を含む決議案にはあくまでも反対し、国連憲章第7章に関する条文や制裁を規定した条文を削除した。
日本などが正式提案する内容について、英国のパリー国連大使は記者団に、「日本の提案と大きく変わらない」と述べた。
中国の王光亜国連大使は7日、「15カ国の安保理が一体となって強いシグナルを出すべきだ」と述べ、議長声明がふさわしいとの考えを改めて強調。「決議案は地域の状況を複雑にする」と批判した。

(これはBLOG版「ヘンリー・オーツの独り言」より転載させていただきました)
2006年07月08日
北朝鮮制裁決議案の要旨 国連安全保障理事会
【ニューヨーク7日共同】日米英とフランスが7日、国連安全保障理事会に提出した北朝鮮制裁決議案の要旨は次の通り。
【前文】
一、安保理は核・化学・生物兵器や(ミサイルなどの)運搬手段が国際平和と安全への脅威となることを再確認。
一、弾道ミサイルの5日の発射は、発射凍結継続の公約に違反することを深く憂慮。
一、北朝鮮の核拡散防止条約(NPT)脱退表明や核兵器追求の宣言に遺憾の意。
一、核・化学・生物弾頭の運搬手段として使用され得るミサイル発射が東アジアや周辺地域の緊張を高めていることに重大な憂慮。
一、すべての核兵器と既存の核計画放棄やNPT復帰などを約束した昨年9月の6カ国協議共同声明を想起。
【本文】
一、安保理は国連憲章7章に基づいて行動。
一、北朝鮮の弾道ミサイル発射を非難。
一、弾道ミサイルの開発や実験、配備、拡散の即時中止と発射凍結の再公約を北朝鮮に強制。
一、北朝鮮のミサイルや大量破壊兵器開発に関与する組織などへの、ミサイルや関連物資・技術の移転を阻止するための必要な措置を加盟国に義務付ける。
一、北朝鮮からのミサイルや関連物資・技術などの調達を禁じ、同国のミサイルや大量破壊兵器開発に関与する組織などへの資金移転を阻止するための必要な措置を加盟国に義務付ける。
一、6カ国協議への即時復帰を強く要請。完全かつ検証可能、後戻りできない形での核計画放棄に向け、核関連活動に関する全作業を中止するよう要求。

(これは雑談日記(徒然なるままに、。)より転載させて頂きました)
しかし、核兵器を持ってる国々(及びその傀儡)が、よその国の核兵器開発を非難するとは片腹痛いぜ。つーか「公約に違反した」のがイケナイってのなら、その公約を取り消します、って宣言すればいいってことじゃんか?しかし、弾道ミサイルを持ってる国々(及びその傀儡)が、よその国のミサイル開発を非難するとはヘソが茶を沸かすぜ。もしアメリカなどが核兵器や弾道ミサイルを全て廃棄した上で北朝鮮に抗議するってんのなら、俺は今までの暴言を土下座して謝ってやってもいいぜw
つーか国際決議を無視しても大虐殺をやっても核開発の疑惑があっても全然制裁されない国が西の方にありますが、不思議ですねw
で、日本はまた国際社会で恥を晒しつつあります。
北朝鮮制裁案 官邸強気、中ロ牽制、欠席・棄権狙うこの勘違い国家に誰かお灸を据えてくれ。
2006年07月08日22時38分
北朝鮮のミサイル発射問題で、中ロが反対する制裁決議案提出を日本が主導したのは、首相官邸の強い意向からだ。「北朝鮮の仲間だから、反対するのか」(政府高官)とあぶり出す戦術は、郵政民営化法案の反対組を「抵抗勢力」とみなした手法に似る。国連安保理の採決で中ロが拒否権を行使しないよう牽制(けんせい)し、欠席か棄権に追い込みたい考えだ。
「普段のバランス感覚と気配りにあふれた日本の代表団とは、とても思えない行動だ」
国連本部の廊下やラウンジでは、しゃにむに決議採択へ突き進む日本の姿に驚きの声が繰り返し交わされた。日本の国連外交筋は「こちらの事情がどうあれ、今回は官邸の判断だ」と明かした。
ミサイル発射翌日の6日。小泉首相は記者団に言った。「中国だって、ロシアだって、北朝鮮がどんどんミサイルを発射してもいいですよ、とは言えないでしょう」
安倍官房長官の強硬姿勢も際立つ。7日の会合で「間違っても北朝鮮の挑戦的な行為に、何かシンパシー(共感)をもっているという誤解を受けることがあってはならない」と言い切った。
98年に北朝鮮がテポドン1を発射しても、安保理は報道向け声明を出しただけ。北朝鮮はミサイルや核の開発を続けた。麻生外相は8日、大阪市での講演で語った。「相手は増長した。過去から学ばずに何を学ぶのか」
小泉政権の強硬姿勢は国内世論にらみの面もある。9月の自民党総裁選を控え、自民党内からは「この局面では北朝鮮や中国に毅然(きぜん)とした態度を示すことが大事」(中堅議員)という声がある。
もちろん、それなりの勝算もあるようだ。北朝鮮に気をつかう中ロ両国だが、国際社会の警告を無視した国を擁護し続けるのは難しいはず――。そんな計算だ。
中国は北朝鮮の核問題をめぐる6者協議の議長国。ロシアは自国で初開催の主要国首脳会議(G8サミット)を1週間後に控える。「中国も何とかしなければ、と思い議長声明案を出してきた。ロシアはG8諸国の中での突出を避けるはずだ」と政府高官は読む。
ロシアを説得できれば中国は単独で拒否権を行使しない、という見方も政府内にある。麻生外相は7日夜、ロシアのラブロフ外相に電話で「ミサイルはナホトカ沖合に着弾している。安全保障上の重大な問題だ」と呼びかけた。G8メンバーの独、伊両国の外相に協力を求めたのも、ロシア揺さぶりが狙いだ。
とはいえ、中ロがそろって賛成に転じるとは考えにくい。どちらかが拒否権を使えば、決議案は廃案だ。そこで政府が狙うのは、両国に欠席か棄権してもらい、決議案を通すこと。麻生外相は8日の講演で「いろんな国に『欠席してくれ』と(言っている)」と明かし、戦術を認めた。
しかもこんな発言まで飛び出す始末。ネットウヨそっくりの本音が出ましたなあ。
敵地攻撃能力の保持は当然、ミサイル問題で防衛長官なるほど、北朝鮮がテポドン発射しそうな兆候が見られたら、先手を打ってミサイルで破壊したいんですか。「国防」のため、先制攻撃したいんですか。柳条湖事件や盧溝橋事件、第二次上海事変の頃と似てきましたなあ。実に危険な兆候です。なししろ北朝鮮と違って日本には前科がありますからね。世界各国はこの国の動向には注意すべし。場合によっては先手を打って(ry
2006年07月09日13時13分
額賀福志郎防衛庁長官は9日午前、北朝鮮の弾道ミサイル発射に関連して「日米同盟によって(日本は防御中心、敵基地攻撃は米国との)役割分担があるが、国民を守るために必要なら、独立国として限定的な攻撃能力を持つことは当然だ」と述べた。日本に対する攻撃が差し迫った場合に備えて、ミサイル発射場などを先制攻撃する能力の保持を検討すべきだとの考えを示したものだ。都内で記者団に語った。
ただ、額賀氏は「まず与党の中で議論し、コンセンサスをつくる必要がある。こういう事態が起きたからといって拙速にやるべきではない」と述べ、あくまで将来的な課題だとの認識を示した。(時事)
つーか北朝鮮の立場から言えば、国を守るためなら日本の自衛隊基地やアメリカ軍基地をテポドンで先制攻撃すべきだってことになるじゃんか。実質アメリカ軍の前線基地だからね。
つーか北朝鮮とアメリカは(少なくとも表向きは)マジで敵対してんだから、日本が今回のようなことに巻き込まれるのも当然だろう。次は陸地に落ちるかもしれん。
日本の防衛(笑)にとって一番いいのはアメリカとの軍事同盟を解消すること。そうすりゃ北朝鮮もハリネズミ状態を続ける理由がなくなって体制崩壊も近づいたりして?
文面から察するにこれを恥と考えている様ですが、私はそうは思いません。
金だけ出して口を出さないという弱腰外交からの脱却の第一歩と私は考えます。
確か、在日米軍基地移転の日本負担3兆円の記事の時にノンポリさんは「日本はアメリカの現金支払機ではない」といった感じの記事中の意見に賛成していたと思います。
日本は国連の現金支払機ではないと私は思いますので、金出した分のわがままぐらいは言う権利があると考えています。
それに、国連の日本の分担金ってアメリカを除く常任理事国4カ国の分担金の合計より多いんですから、国連内の発言力がほとんどない現状の方が間違っていると思います。
>「国防」のため、先制攻撃したいんですか。
これは日本政府は昔から言っていたらしいです。
「戦争放棄はしているが憲法の法理念上座して死を待つ事を容認しているわけではない」と言う趣旨の首相?の答弁が1950〜60年代に会ったらしいです。
先制攻撃したいなんていう物騒な内容ではなく、条件が整えば場合によっては先制攻撃を行うことが憲法第9条があっても可能であるとの認識を示した程度のものらしいです。
>つーか北朝鮮の立場から言えば、国を守るためなら日本の自衛隊基地やアメリカ軍基地をテポドンで先制攻撃すべきだってことになるじゃんか。
日本は国を守るために先制攻撃すべきなんていう物騒な結論に至ってないですよ?
自国に対する攻撃の兆候が見られた場合に、発射する前に発射が不可能な状態にするために攻撃を加える必要性があるのではないかと言う対応手段の一つの検討段階です。
>つーか北朝鮮とアメリカは(少なくとも表向きは)マジで敵対してんだから、日本が今回のようなことに巻き込まれるのも当然だろう。
拉致事件を北朝鮮が認めた時から日本と北朝鮮も(少なくとも表面上は)マジで敵対関係にあったと私は思っています。
>日本の防衛(笑)にとって一番いいのはアメリカとの軍事同盟を解消すること。
私はそうは思いません。
日米軍事同盟解消したら、経済規模の割りに国防力の低い国家が誕生することになります。
例えば、隣の韓国は経済規模が日本の約10分の1なのに国防費は日本の約3分の1です。
割合で言うと日本の3倍以上国防費に費やしている国が日本の隣国にいるので、日米軍事同盟解消したら日本は国防費を現在の3倍以上に増やさないとアジア地域のバランスが取れないのではないでしょうか?