謎の転校生「暁美ほむら」は、いつも機嫌悪そうだし髪をかきあげる仕草がなんかムカツクけど、可愛いから許す。横顔がときどき「けいおん!」の澪ちゃんに似てると思う。澪ちゃんと同様にカッコイイ美少女だけど弱点というか人間的な弱さもあるんでますます萌える。しかも貧乳だし俺的には最強。魔法少女としても最強(最終回で契約した「鹿目まどか」を除けば)。
彼女の能力は時間停止と時間遡行。なにしろ自分以外の時間を止めちまうんだからアクセラレーターだって反射の演算が間に合わないよな?つーかウィキとかに「時間操作以外の能力は魔法少女の中で最弱」とか書いてあるが、「美樹さやか」(どっちが苗字だ?)と杏子が争ってるときに「さやか」を手刀一発で昏倒させたじゃん。ああいう立ち回りとか身のこなしとか、決して時間操作以外の能力も低くないと思うんだが。「さやか」や杏子はただの人斬り、「ほむら」はプロの殺し屋って感じ?
■ 「さやか」は首を傾げたくなるような条件で魔法少女の契約を行い、結局周りの人間を引っ張りまわした挙句自滅した。一方「ほむら」の契約条件は、『鹿目さん(まどか)さんとの出会いをやり直したい。彼女に守られる私じゃなくて、彼女を守る私になりたい』というもの。これもちょっとアレなんかないの?と思うぞ。(かぎ括弧『』内は「魔法少女まどか☆マギカ WIKI」より引用させていただきました)
「ほむら」は元々、長期入院していたので授業についていけず、体育の授業でもすぐ気分が悪くなるような、病弱で内気な少女だった。そんな自分に優しくしてくれた「鹿目まどか」に一方的な友情を注いでいく。そして1巡目で「まどか」が「ワルプルギスの夜」(この作品に於けるサード・インパクト的な・・・)に敗れて命を落としたとき、キュゥべえと上記の条件で契約しちまったんだ。
これ以降、自分が退院した日から「ワルプルギスの夜」と闘うまでの1ヶ月間を、『たった一人の、私の友達』を救うために何度も繰り返す(少なくとも4周以上)。女って怖いね。魔力のせいだと思うがメガネが不要になり成績優秀・スポーツ万能となり、魔女と闘う技術も見違えるほど向上していく(だけど「ワルプルギスの夜」には全然勝てない)。性格も普通の内気な少女から、ゴルゴのように?無口かつ強気になっていく。まあ何度も自分たち魔法少女の最期を体験してんだからクールになるのも仕方ねえか?
■ それにしても、自分たち魔法少女の正体と運命を知ってるんだから、「まどか」と「さやか」を魔法少女にしないためには砲火後ティータイムにお邪魔して、全員に洗いざらい教えてやればよかったのに。つーか「さやか」やマミとも仲良くしようっていう発想は無かったようだ。変人だからね。つーか12話まで全部観てから1話から復習すると、マミも「さやか」も何も知らないクセに「ほむら」に逆らいやがってバカじゃねえのこいつら・・・とか思うぞ(笑)
しかし「ほむら」は自ら重大な事態を招いていく。毎回「まどか」を助けようと思って時間を巻き戻すんで、「まどか」に「因果の糸」が集中し「最強の魔法少女であり最悪の魔女」になれる素質を「まどか」に与えてしまった(これはキュウべえの推論。この小悪魔も途中まで「ほむら」が何度も時間を巻き戻していることに気付かなかったようだ)。勝手に自滅した「さやか」と違ってトンデモないことしてくれたもんだ。何しろ「まどか」が3巡目?に「ワルプルギスの夜」を倒したあとには、地球を軽く破壊できるほどの魔女になっちまったんだからな。(1巡目と2巡目で「まどか」がどんな条件で契約したかは不明。契約した時期は「ほむら」が退院した直後か?)
■ つーかこんな事態にもキュゥべえは『ま、後は君たち人類の問題だ』などとうそぶきやがる。キュウべえにとって人類の運命なんか全然興味ないというか関係ないことだった。
キュゥべえの正体は、「インキュベーター」(incubator)。これはウィキによると孵卵器、つまり卵を人工的に孵化させる機械のことだって。要するに魔法少女のソウルジェムをグリーフシードにして孵化させること、つまり魔法少女を魔女へと変身させるのが目的だった。後半になってからやっと、「まどか」相手に自分の本当の目的を一から説明しやがった。
こいつが言うには、どんなエネルギーも変換すれば(たとえば運動エネルギーを熱エネルギーに変換するとか)差し引きマイナスになるんだと。たとえば発熱エネルギーを100%電力に変換できる火力or原子力発電などあり得ない、みたいなもんか?射精の快感は一瞬だけど、そこに至る過程や事後の倦怠感のほうがはるかに重い、みたいなもんか?
そういうわけで宇宙全体のエネルギーは減り続けているので、キュゥべえの飼い主?連中は焦っていたんだと。たしかにどんな恒星もいずれは燃えカスかブラックホールになって宇宙は真っ暗になっちまうよな。
しかし人類、特に「第二次性徴期の少女」の、希望と絶望の落差は「エントロピーを覆す」、つまり最初のエネルギーより高いエネルギーを生み出すというのだ。キュゥべえの仕事は、魔法少女が絶望して魔女となったときのエネルギーを回収し、宇宙の延命に用いる、というものだった。
そういうわけでキュゥべえは「有史以前」から『数え切れないほど大勢の少女』と契約してきたんだとよ。クレオパトラも卑弥呼もジャンヌ・ダルクもどうやら魔法少女だったらしいぜ。『彼女たちの犠牲によって、人の歴史が紡がれてきたことも、また事実』だとさ。(キュゥべえたちが人類へ干渉しなければ)『君たちは今でも、裸で洞穴(ほらあな)に住んでたんじゃないかな』とか抜かしやがる。
■ 要するにこの四つ足(を送り込んだ連中)のせいで、石器時代から幾多の魔法少女が希望に破れ魔女と化し、俺たちは資本家に搾取されているわけか。全くトンデモないことしてくれたもんだ。つーか脚本書いた人が意図したかどうか分からんが、前回紹介した小松左京先生の「オフー」に通じる、文明論みたいなのを感じるんですけど?
古代から多くの魔法少女が飢餓や戦乱から民衆を救い、やがて残忍な支配者となり最後はカダフィみたいに民衆になぶり殺されたかもしれん。しかしその強大な統治のおかげで産業・文化が発達し、民衆が市民としての意識に目覚め、次世代に引き継がれたかもしれん。
魔法少女たちは同胞に福音を与え、後に魔女となって災厄を与えた。科学技術の発達は生活の向上だけでなく災厄ももたらした。しかしそのどちらも文明を進めたのではないか?
鉄器の発明は殺人を容易なものにしたが、武器の高度化とともに科学技術が発達し、農耕・狩猟・漁業全ての分野で効率化が進んだ。また弱い部族を攻め滅ぼし従えていくことによって共通の言語・文化が生成され統一国家成立へつながった。こうして人類は希望と絶望を繰り返しながら、ジグザグに文明を進めていったんじゃねえか?
もちろんこれを良いことだとも悪いことだとも言えない。「裸で洞穴に住んで」いれば、飢餓や疫病でいつ命を落とすか分からないよな。俺だって(少なくとも現時点では)飢餓に襲われることなくブヨブヨと太って生きてるじゃんか。
その代償として俺たち現代人は長時間労働を強いられ、自ら招いた環境破壊に苦しめられ、人口爆発のせいで食糧危機に襲われ、原発はメルトスルーし、マミも「さやか」も杏子も犠牲になり、「まどか」の心は深く傷つき、「ほむら」は無限ループで苦しんでいる。解決するにはもはや神様仏様に頼るっきゃない。
■ と、いうわけで主人公のクセに最終回でやっと魔法少女になったまどかは、あろうことか神様になりやがった。キュゥべえに出した条件は『全ての魔女を、生まれる前に消し去りたい。全ての宇宙、過去と未来の全ての魔女を、この手で』という、とてつもないもの。タイムパラドックスもなにもあったもんじゃねえな。
キュゥべえすら『因果律そのものに対する反逆だ!』『君は、本当に神になるつもりかい?』などと叫ぶがあっさり成立。まどかはいろいろな時代(未来を含む)にタイムスリップし、魔法少女が魔女になる前に救う(昇天させた?)。ほむらがどうしても勝てなかった「ワルプルギスの夜」も消滅させるだけでなく、この宇宙を一旦ぶっ壊し再構成しやがった。
まどか自身は『一つ上の領域にシフト』し、『誰も認識できないし誰にも干渉できない』存在に昇華した。要するに全ての衆生を救う阿弥陀如来になったってことか?
そしてほむらに『あなたは私の、最高の友達だったんだね』『これからの私はね、いつでもどこにでもいるの。だから見えなくても聞こえなくても、私はほむらちゃんの傍にいるよ』と告げ、髪を束ねていたリボンを託し虚空に消える。親友のさやかを忘れたフリして「最高の友達」って言ってあげるとはなんて優しいんだ!
■ そういうわけで再構成された宇宙では、数千年の努力をフイにされたキュゥべえすら経緯を憶えていない。ほむらが解説しても『一つの仮説としては成り立つね』とか『まあたしかに、浄化しきれなくなったソウルジェムが何故消滅してしまうのか解明できてない・・・』とか言ってるし(この宇宙では、ソウルジェムが汚れた魔法少女は魔女になることなく消滅する)。
まどかを憶えているのはほむらのみ。幼い弟(2歳くらい?)には記憶の痕跡が残ったようだ。もっともマミや杏子も、ほむらが「まどか・・・」と呟いたとき『まどかって・・・』『誰だよそれ?』と敏感に反応したあたり、この二人の記憶にも僅かな記憶が残ったのかも?
杏子はこの世界ではさやかとやっと「友達になれた」そうだが、もしかしてまどかがぶっ壊す前の宇宙でのさやかとの記憶が僅かに残っていたのかも?それにしてもこの世界でも恭介と結ばれることなく、まどかと寄り添いながら静かに消えていくさやかはとことん不幸な女だな。
しかし魔女のいない世界でも『人の世の呪い』は残っている。たしかに飢餓や戦争や原発が無くなっても、世の中から失恋や挫折や恨みや凶悪犯罪が消えるわけねえよな。まどかの思い出を胸に(まどかに見守られつつ)、「魔獣」を相手に孤独な闘いを続けるほむらはケンシロウみたいでカッコイイ。まどかの形見の赤いリボンで髪を結わえた姿は可憐すぎて、もはやおかずじゃなくて主食だもん!
そういえば映画化されるそうだが、話をどう展開させるつもりだろうか。神様になっちまった「まどか」をもう一度実体化させるつもりだろうか。つーか3部作のうち2部作まではテレビ版の再構成だってゆうから、またさやかの自滅と杏子の自爆とほむらの孤独な闘いで泣けると思うと楽しみだな。中年男が一人映画館でアニメ映画を観ながらハンカチを濡らすとは実に不気味な図だが、どうせこの歳でアニヲタやってんだ、失うものなど何も無いwww
※おまけ: 2011年12月30日、池袋サンシャインシティ文化会館で行われた「まどマギ展」を見てきたよ。帰りの電車の中で、そういえば池袋でイベントやってんだよなと思い出し、赤羽で引き返した。だからデジカメも持ってなかった。グッズ(記念ブックレットとソウルジェム型のイヤホンコードホルダー)付き当日券は2300円。夜勤明けなのに当日券買うのに15分くらい並んだよ。
場内は信じられないような混雑、意外と女性が多かった。カップルも多かった。杏子のブースでグっとこみ上げてくるものがあった。いっしょにいてやるよ杏子!アトラクションコーナーはちょっと企画倒れだな。お土産売り場でクリアファイルとほむらのチョコ買ったが、皆さんもっと大量に買い物して「まどマギ」デザインの紙袋をゲットしてた(お会計3000円以上でプレゼント)。
まどか可愛い
マミさんこんなオッパイ大きかったんだ。スタイルもいいし好きになりそう。もちろんおさわり厳禁。
「ローアングルで撮影しないで下さい」と係員に注意されているカメラ小僧も。そんな不届き者はティロ・フィナーレ!されっぞ。おまいらマミさんが思い切ったことすんの知ってるはずだwww