非同盟諸国から常任理事国を イラン、国連改革呼びかけ
2006年09月16日11時01分
イランのアフマディネジャド大統領は15日、ハバナで開かれている非同盟諸国首脳会議で演説し、「米英のような国が国連安全保障理事会にいては世界の平和と安全は守れない」などと安保理のあり方を批判、非同盟諸国の代表が拒否権を持つ常任理事国となれるよう、結束して安保理改革を進めようと呼びかけた。
大統領は、イスラエルがレバノンに侵攻した際に「米国の圧力で国連安保理は何もしなかった」と批判。一方で「常任理事国のなかには第3世代の核爆弾を開発している国がある」と指摘し、「世界の不正義の根源である米国が、どうして安保理メンバーでいられるのか」と述べた。さらに安保理の目的や構成などを「非同盟諸国が他国とも力をあわせ、全面的に見直そう」と提案した。
核開発を進めるイランに対し、安保理は、ウラン濃縮活動の停止に応じなければ経済制裁もありうると警告する決議を採択。イランは、これを拒否している。
発展途上にある「南」の116の国・地域が加盟する非同盟諸国は、大国主導の国連のあり方に不満を募らせており、国連改革は今回の会議でも主要議題の一つ。アフマディネジャド大統領は、安保理に抱いている不満を「仲間」の前で訴え、同調を求めた形だ。
(関連ニュース)
非同盟会議、「反米」基調打ち出す 声明採択し閉幕
2006年09月17日19時41分
キューバの首都ハバナで開かれていた非同盟諸国の第14回首脳会議は17日未明(日本時間同日午後)、イランの「平和目的の核開発」を支持する声明や、イスラエル軍のレバノン侵攻を強く非難、国連の民主的な運営を求める最終文書などを採択して閉幕した。会議にはイラン、北朝鮮、ベネズエラなど「反米」諸国が結集。国々を「善悪」に二分したり、先制攻撃や軍事力で主権を侵害したりする行為に反対するとし、全体に「反米」基調を強く打ち出した。
イラン支持声明では、平和目的の核開発について「すべての国に与えられた基本的で奪うことのできない権利」と主張。「法的な手続きに従うこと」という留保もつけて、国際原子力機関(IAEA)との協調を求めた。
国連改革が大きな課題となった最終文書では、5常任理事国の拒否権行使を制限しつつ、国連総会の役割を拡大させることで国連の民主的な運営を目指すべきだとし、現行の安保理のあり方に疑問を投げかけた。「米国は国連安保理を自らの政策を押しつける場に変えた」(イランのアフマディネジャド大統領)などの不満が、加盟国に高まっているためだ。
安保理が決議した場合も含めて、軍事力行使や制裁によって「市民が犠牲になっている」とも指摘。米国への名指しは避けたものの、一方的な基準で「悪い国」に分類したり、核攻撃を含む先制攻撃論をとったりすることを非難するとした。
イスラエル軍の侵攻を受けたレバノンのラフード大統領は「力では問題は解決しない」と訴えた。パレスチナ問題ではイスラエルの占領を強く非難、最終文書は核兵器保有が確実視されているイスラエルも含めた中東非核地帯の設置を呼びかけた。
イラク戦争などで米国への信頼感が低下するなか、キューバが79年以来2回目の主催に動いた背景には、ベネズエラやイランなど「反米」諸国を軸に「南」の結束を固め、米国の圧力に対抗したいとの狙いがうかがえる。今後3年間議長国を務めるキューバのペレス外相は16日の会見で「我々の力の源泉は数の力だ」と述べた。
しかし、インドやチリなど米国と近い国もあり、「幅が大きすぎて結束は簡単ではない」との慎重な見方も出ている。
〈非同盟諸国会議〉 冷戦下で、東西ブロックのどちらにも属さない国々が民族自決を掲げ、61年に第1回首脳会議を開催。冷戦終結により、重点は南北問題に移った。03年の首脳会議でイラク問題の平和的解決を求める特別宣言を採択。首脳会議は3年ごとに開催する。加盟国は今回2カ国増え、計117カ国とパレスチナ解放機構。


