甘くね?
杉浦被告に8年求刑
アイ・メンタル事件 幸隆被告は懲役3年
名古屋市北区の引きこもり更生支援施設「アイ・メンタルスクール」で4月、入寮者の男性=当時(26)=が死亡した事件で、逮捕監禁致死罪に問われた施設運営会社の実質経営者杉浦昌子被告(50)と、同被告の二男で同社社長の幸隆被告(24)の論告求刑公判が6日、名古屋地裁(伊東一広裁判長)であった。検察側は「被害者を非人間的に扱った悪質な犯行」として昌子被告に懲役8年、幸隆被告に懲役3年を求刑した。今月20日に弁護側が最終弁論を行い、結審する予定。
検察側は論告で、昌子被告について「拘束具の使用や連行時の役割分担を決めるなどすべての実行行為を指揮、指示した主犯で、刑事責任は共犯者の中で最も重い」と厳しく指摘した。
起訴状などによると、両被告は元従業員らと共謀して4月14日未明、東京都世田谷区の自宅で寝ていた男性を下着姿のまま手錠や猿ぐつわなどで拘束し車で連行。紙おむつを着けさせて施設内の柱に鎖で縛り付け、交代で見張りながら監禁し、4日後に死亡させた。
事件では、ほかに元従業員ら3人が同罪で起訴され、それぞれ懲役2−5年を求刑されている。