[AML 12958] 報告:釜ヶ崎住民票削除問題
[AML 12940] 釜ヶ崎労働者住民票職権消除の違憲性について・転載可
2000人の住民登録抹消/大阪市、西成の労働者ら
2007/03/29 19:31
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大阪市西成区のあいりん地区で2000人以上の日雇い労働者らが居住実態のない住所地に住民登録している問題で、市は29日、住民基本台帳法に基づき登録の抹消手続きを行った。
登録地に住んでいないため「生活の本拠」と認められず、このまま選挙を実施すれば無効となる可能性があると判断した。抹消された人は、30日告示の大阪市議選と大阪府議選の選挙権と被選挙権がなくなる。
抹消の対象は、労働者支援団体の事務所がある「釜ケ崎解放会館」と、特定非営利活動法人「釜ケ崎支援機構」の事務所、社会福祉法人の支援施設「ふるさとの家」の3カ所に登録する約2100人。
市は今月2日に抹消する予定だったが、抹消差し止めを求めた労働者の男性について大阪高裁が1日に、仮差し止めを認める決定をしたため延期していた。
大量住民登録問題、大阪市が2088人分を抹消
大阪市西成区・あいりん地区の大量住民登録問題で、市は29日夜、釜ヶ崎解放会館など3施設に登録されている労働者ら2088人の登録を抹消した。大阪市議選(4月8日投開票)の告示を30日に控え、市は「居住実態が確認できない大量の登録者が、31日から始まる期日前投票で投票し、選挙が無効になる恐れを回避できた」としている。
同区役所では、この日午後6時から、職員25人で区役所内で端末を操作し、約5時間かけて住民基本台帳から登録を消していった。
一方、労働者らは「路上生活者の切り捨てだ」などと反発。午後に行われた市側との協議では、市側の回答に納得できない労働者らが協議終了後に担当職員を取り囲み、もみ合いになる場面もあった。市は、抹消された者でも他の場所に居住実態があることを証明する書類があれば、登録を回復させる方針で、「投票日までに手続きすれば投票できる」としている。
(2007年3月30日 読売新聞)