これまた古い話になってしまったが(2chの埋もれたスレから見っけた)・・・20日の「参院予算委集中審議」で公明党の福本潤一という人が、
靖国神社への参拝について「ヨーロッパでヒトラーの墓に参るようなものではないか」と述べ、小泉は「ヒトラーの墓参りをするのとは全く別の問題だ」と、「声を荒らげた」という。
この反論自体は間違っているとは言えないだろう。
靖国神社へ詣でることは墓参りとは全く異なる行為である。もしドイツの政治家の中にヒトラーの縁故者がいれば(いねえと思うけど)、その墓(つーかどこにあるの?)を訪れることを咎めるわけにはいかないだろう。墓参り自体は何らおかしいことではない。ヒトラーの墓だろうと東條英機のだろうと裕仁のだろうと性犯罪者のだろうと、墓参りをしちゃいけねえってのは筋が通らねぇべ?
しかし靖国神社というものは、当たり前のことだが墓ではない(゚∀゚)。厚生労働省が提供する戦死者名簿に基づき、遺族の意思などお構いなしに勝手に「英霊」扱いしている場所である。
(馬鹿馬鹿しいことにあの神社は事故死した自衛官まで勝手に祀っているそうである)
そしてオフィシャルサイトを見ればはっきりするように、単なる宗教的な施設などではなくある種の政治思想に凝り固まった団体なのである。
「けれども、日本の独立と日本を取り巻くアジアの平和を守っていくためには、悲しいことですが外国との戦いも何度か起こったのです。」
日本は「日本の独立と日本を取り巻くアジアの平和を守っていくため」に戦争を起したのか?全くアホらしくて言葉も無い。こういう場所に首相が訪問するということは、「ヒトラーの墓に参る」こととは性質が異なる。つまり日本の首相が靖国神社に参拝するということは、ドイツの首相が「ガズ室はなかった」などと主張するようなネオナチ団体を訪問し、その団体の活動の支持を内外に表明することと同一であろう。
(表題のニュース)
靖国参拝、公明も批判 参院予算委集中審議
小泉純一郎首相の靖国神社参拝問題が20日の参院予算委員会の集中審議で取り上げられ、野党だけでなく与党の公明党からも批判が上がった。神崎武法代表が19日に「自己の信念だけで行動するのではなく、大局観に立つ行動をしてもらいたい」と自粛を求めたのに続き、首相の靖国参拝に公明党が懸念を強めていることを印象付けた。
この日の審議で同党の福本潤一氏は、A級戦犯が合祀(ごうし)されている靖国神社への参拝について「ヨーロッパでヒトラーの墓に参るようなものではないか」と指摘。首相は「ヒトラーの墓参りをするのとは全く別の問題だ」と声を荒らげた。
福本氏は靖国神社参拝が、政教分離を定めた憲法に違反するとの司法判断があることも指摘。首相が「靖国神社だけでなく、(外国の)無名戦士の墓や広島、長崎、沖縄でも慰霊、参拝している」と反論する場面もあった。
<公明党>「ヒトラーの墓参り」発言に注意 冬柴幹事長 [ 05月26日 18時59分 ]
公明党の冬柴鉄三幹事長は26日の同党代議士会で、首相の靖国神社参拝をとらえて「ヨーロッパでヒトラーの墓に参るようなものではないか」と発言した同党の福本潤一参院議員に対し「発言が不適切」と注意したことを明らかにした。20日の参院予算委員会で発言したもので、冬柴氏は「ヒトラーの墓参りと靖国神社参拝を対比することは不穏当で適切でない」と語った。
福本氏は26日、議事録からの発言削除を参院に申請、「戦争被害者の心情を例示したつもりだったが、結果として不適切な表現だった」とおわびのコメントを出した。
2005年05月30日
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「Internet Zone::Movable TypeでBlog生活」様の、「◆白川静氏の怒り」を参照願います。
http://ratio.sakura.ne.jp/archives/2005/05/30215558.php
ところで・・・小泉は「『罪を憎んで人を憎まず』というのは孔子の言葉だ」とほざいたそうだが、これについて本日の朝日朝刊「私の視点」にて、中国文学者の一海知義さんという方が次のように述べている。
「これを聞いて驚いた、私は五十数年来、専門の対象として中国古典を読んできたが、孔子がこんなことを言っているとは知らなかったからである。少なくとも、信頼できる文献には見当たらない。
戦後日本の歴代首相は演説などの中で、しばしば中国古典を引用してきた、それはけっこうなのだが、平仄の合わぬ漢詩を公表したり、古典を誤用したり、変な漢文を作ったりする場合が少なくなかった。こうした悪しき伝統が現首相にまで及んできているのだ」
つまり「罪を憎んで人を憎まず」というのが孔子の言葉だというのは、単なる小泉の妄想だったのである。マスコミはこういうことをもっと取り上げるべきである。
ヒトラーは最後自殺してはてましたが、東条英機は最後まで自己の正当性を主張します。東条英機は自身の存在や主張を否定しないまま靖国に眠っているのです。その東条英機を参拝しようというのですから。ヤレヤレです。
このような戦犯は当然のごとく処刑されていく訳ですが、日本の場合、ほとぼりがさめると政府の要職についたり、A級戦犯にもかかわらず首相になってしまったりと、そもそもアジアから疑いを持たれても仕方のない行為を昔からしてきたわけです。
コレが中国や韓国だったら、東条英機の遺族だというだけで、公式の場で発言など出来なかったでしょう。
戦後、戦犯として4千人余りが極刑に付されていますが、その遺族は今も何の臆面も無く彼らを弁護する発言をしているのです。現在の日本は遺族という生きた亡霊を、一体、何万員抱えているのでしょうか、想像すると怖くなってしまいます。
> 一体、何万員
その辺、中国は日本と同じです。韓国は正統なる朝鮮人国家ですから、子孫は根絶やしにされます。
ピースさんは中国産キムチをモリモリ食べて、認識を改めてください。
そうですね。
>「ヨーロッパでヒトラーの墓に参るようなものではないか」
との公明党議員の発言ですが、僕はドイツを例に出すならゲルマン神話のヴァルハラを例に挙げるべきだったと思います。
あそこは戦死者が最優先で送られる場所で、ご馳走を毎日食べられますが、代わりにラグナロク=神々の黄昏に備えて毎日戦争をさせられ、そのたびに死んでは生き返る羽目になります。
ちなみにゲルマン神話でも、病死者の行き先は地獄らしき地底世界だそうです。なんでやねん!(怒)
>あそこは戦死者が最優先で送られる場所で、ご馳走を毎日食べられますが、代わりにラグナロク=神々の黄昏に備えて毎日戦争をさせられ、そのたびに死んでは生き返る羽目になります。
なるほど。靖国神社も次なる侵略戦争に備えるために「英霊」の魂を呪縛しておく場所ですね。