「ナヌムの家」は京畿道廣州市(광주시/クァンジュシ)にあるので、ソウル市から行くには鉄道・路線バス・タクシーを乗り継ぐことになる。オフィシャルサイトに詳しいアクセスの説明があるが、ポイントになる部分を記しておく。
■ 9月23日の朝、ホテル(ソウル市庁の近く)から地下鉄2号線に乗った。車体も案内図の表記も緑色の環状線なので、勝手にソウル山手線と名付けた(笑) ちなみに韓国語で地下鉄は지하철(チハチョル)、駅は역(ヨク)。路線図はこちら。
강변(江邊/Gangbyeon/カンビョン)駅で降り(漢字表記より英語表記のほうが多いので”Gangbyeon”という表記を頼りにした)、1番出口を出る。
目の前がテクノマートという大きな電器店(?)
左に進み横断歩道を渡るとバス停
■ 路線バスの「1113」または「1113-1」に乗り、광주시(廣州市/クワンジュシ)の파라다이스 아파트(パラダイス・アパトゥ)で降りる。50分くらいかかった。
乗る際に運転手に行先を告げ、1800ウォンを支払う(バス用のカードがあればタッチするだけだが)。二人分だから3600ウォン、サㇺ(三)チョン(千)ユㇰ(六)ペㇰ(百)ウォンだ。台湾に行ったときも感じたが、数字の数え方くらい覚えたいよね。帰りは「1113-2」に乗ってしまったので2000ウォン以上になってしまった。
파라다이스 아파트は「パラダイス・アパトゥ」と発音すれば通じる。ハングル文字は母音と子音を組み合わせる表音文字だから、文字の一覧表を見れば確認できるぞ。
ㅍは激音(子音の一種)のpʰ、아は母音のaだから、
파は「パ」(아の無音の子音「ㅇ」を取る)と発音できる。
ㄹは基本子音のr(又はL)だから、
라は「ラ」と発音できる・・・興味ある人は確認してみてね。
このバスも多少荒っぽい運転だった(笑)バス停に停車する前にドアを開けるし。「パラダイス・アパトゥ」はインターチェンジを降りてから3つ目くらいのバス停だった(路線バスなのに高速道路に入った)。自動音声が「次は〇〇、それから△△、それからパラダイス・アパトゥに止まります」みたいな感じでアナウンスするから、「次はパラダイス・アパトゥです!」って言ったときに降りればいいさ。日本のバスみたいにボタンがあるから。
ほれ、「パラダイス」って書いてあんだろ。しかしリゾートホテルみたいなマンションだな?「アパトゥ」というのは、日本で言うところのアパートじゃなく(分譲や賃貸の)マンションを指すんだって
■ そして、すぐそばにタクシー乗り場があるから運転手に나눔의집(ナヌメジップ)と告げる。料金はいくらだったか忘れた。韓国は日本と比べりゃ少しは物価が安いが、かなりの距離だったからそれなりに用意しなきゃね。日本だったら2000円を超えそうな距離。
右手がハルモニたちが暮らす「ナヌムの家」。左側手前が受け付け。その奥が歴史館

亡くなったハルモニの胸像
事務所で住所氏名を記入し、入場料は5000ウォン(歴史館見学とビデオ上映)。ちなみに「最低でも2〜3週間前」に予約をしてほしいということ。俺たちが訪れた際には日本語が出来るスタッフの方が一人いたので助かった。
■ まずは「修練館」で20分ほどのビデオ上映(日本語)。ハルモニの証言、水曜デモなどの模様、ナヌムの家の沿革・活動などを紹介。
一人のハルモニが、日本軍性暴力被害者たちの悲惨な生活を証言した。性暴力被害者らは病気になって死亡しても葬られることなく野外に放置され、犬に食い荒らされたという。
「私たちの親の誰が、娘が犬に食われることを望んだでしょうか」
・・・かつて侵略戦争を遂行し、今また歴史歪曲主義者・人種差別主義者の横行を許している我々日本人にとって、言葉も出ない。
そして歴史館を見学(撮影禁止)。日本軍性奴隷制度に関する資料、ハルモニの証言、ハルモニたちが描いた絵画などが展示され、日本語の説明パネルもある。館内案内についてはこちらも参照のこと。
物販コーナーで絵葉書を選び、会計は先ほどの事務所なので戻ってみたがちょうど昼休みだった(12時〜13時)。ほどなくスタッフの方が戻って来たので助かった。もっと朝早く出れるか午後からにすればよかったな、迷惑かけちゃったよ。
そしてスタッフの方が呼んでいただいたタクシーで「パラダイス・アパトゥ」に戻った。またそのうち訪れるとするか。