2015年05月12日

「のうりん」第U期を祈願して聖地巡礼の写真貼り付け!去年のだけどw

 2014年1月から3月にかけてTOKYO-MXなどで「のうりん」というアニメが放映されていた。岐阜県美濃加茂市を舞台に、農林高校の生徒たちが下ネタ満載のドタバタギャグを繰り広げるアニメだが・・・もちろん下ネタだけではなく、主人公たちの青春を生き生きと描いた楽しい作品だった。是非とも第U期を制作してほしい。聖地巡礼を敢行したし。1年前に・・・。(ちなみにニコニコ動画で第1話だけ無料視聴出来る。ログインしてなくても観れる)

※ 以下はネタバレ満載なのでご注意下さい。





 岐阜県美濃田茂市(美濃加茂市がモデル)の県立田茂農林高等学校で学ぶ畑耕作(はた・こうさく)は、アイドルタレントの「草壁ゆか」に熱を上げていた。そんな耕作を、幼馴染の中沢農ちゃん(なかざわ・みのり。グラマーで耕作が大好き)や親友の過真鳥継(かまとり・けい。美形で頭脳明晰だがちょっと変態)は冷ややかな目で見ていた。
 ところが「草壁ゆか」が突然に引退を発表し、耕作は落ち込むが、その直後に東京から木下林檎(きのした・りんご)という転校生がやってきたが、信じられないことにその少女は「草壁ゆか」当人だった・・・。そして耕作たちは、アイドル生活の心労が残る林檎ちゃんの笑顔を取り戻すため共に学び、生活していく。
 しかし耕作に思いを寄せるみのりちゃんは露骨に林檎ちゃんに嫉妬し、さらにアラフォー独身のベッキーこと戸次菜摘先生(べっき・なつみ。キャラクターデザインは若くて美人)や、超巨乳の良田胡蝶さん(よしだ・こちょう。過真鳥継が大好きだけど重度のツンデレ)、さらに腐女子やガテン系男子や美形ガチホモや、リア充ハンター(笑)が大暴れする・・・。


 要するに下ネタ+ドタバタギャグだが(申し訳ないが原作は読んでない)、俺のような無知な人間が観ていても、農業・畜産について考えさせてくれる部分もあるな。
 たとえばさ巨乳の良田胡蝶さんが、「有精卵と無精卵に栄養価の違いは無いが、狭いゲージの中で産ませた無精卵よりも、雄鶏と一緒にのびのびと育てた有精卵のほうが美味いに決まってる」と言う。
 そういえば近所(さいたま市内)の養鶏場とか、二段重ねの狭いゲージの中にすごい数の鶏を詰め込んでいて、臭いもきついよ。あれじゃ鶏がかわいそうだよ。たしかにそういう所で産ませた卵より、広い場所で育てた鶏が産んだ卵のほうが美味いかも。
 それと、欲求不満気味のベッキー先生が「種が同じなら、違う畑にブッ込んだほうがいい」って言うけど、これは連作障害のことで、「一つの作物を同じ場所で作り続けると、次第にその作物が病気にかかったり育たなくなったりする」んだって。なるほど。俺もベッキー先生の畑にブッ込みたいな(笑)
 連作のために化学肥料と農薬に頼っていれば土地が痩せ細っていく、という。耕作たちが林檎ちゃんに見せた荒地は、「愚かな負の連鎖」によって作物の育たなくなった畑だった・・・。
 もちろんこのアニメで解説されていることがどの程度正しいのか、門外漢の俺には判断出来ないよ。いろいろと批判があるらしく、たとえば連作障害で雑草も生えなくなるほど荒れることはないって(そりゃそうだな)。
 だけどさ、狭いゲージの中に詰め込まれた鶏に産ませた卵より、広い場所で育てられた鶏の卵を食べてみたいなあ、消費者としては。
 それに同じ畑で一種類の作物をずーーと作り続けるより、複数の作物を育ててみたいんじゃないかな、生産者としては。そりゃ効率的じゃないだろうけど。
 全世界で農業の大規模化・合理化が進み、店頭に並ぶのは味も外見も均一な野菜。消費者の好みに合わせて生産されている(それとも我々消費者がそのようにコントロールされているのか?)このように利益を追い求めていけば行き着く果ては猛毒の除草剤+遺伝子組み換え作物じゃないかな。
 それはそうと、耕作たち農林高校の生徒たちが実に生き生きと描かれている。耕作は素晴らしい仲間たち――過真鳥継、みのりちゃん、良田さん、それに林檎ちゃん――に恵まれているじゃないか。耕作もそんな仲間たちの気持ちに応えているじゃないか。本当にうらやましい青春だ。来世は岐阜県に生まれて田茂農林高等学校に入学したい。(自業自得だけど)つまらない高校生活を過ごしたから、余計耕作たちに憧れるんです(笑) ってゆうかアニメの主人公が高校生であることが多いのは、俺みたいなつまらない高校生活を過ごした人間からの需要が多いから、かもね(受け売りw)


 ところでいつも元気で前向きな彼らだが、林檎ちゃんと同様に背負っているものがある。耕作の両親は都会から岐阜県愛生村(相生村がモデル。現在は岐阜県郡上市)に移住し農業を始めたがトマト栽培に失敗して借金が増え、母親はパートで生活を支えるも過労のため亡くなり、父親は村を去った(そして耕作は、みのりちゃんの家に引き取られた)。農業を始めるのは並大抵のことじゃないってね。
 過真鳥継の家庭は元々はメロン栽培をしていたが、母親は農薬に弱い体質だったため、メロンに使用する農薬の影響で亡くなった。継は母親の死は父親のせいだと反発し、家を出た。「過真鳥」というのは叔母の名字であり、頼んで養子にしてもらったという。その後父親は野菜の栽培・流通・販売を一手に担う事業を立ち上げ、大企業に成長した。
 継の農業に対する信念は揺るぎないものがある。継とベッキー先生が、校長に美味しいナスを食べてもらう勝負をしたとき、ベッキー先生に「もし過真鳥君のナスがお粗末なナスだったら、過真鳥君のお粗末なナスを頂いちゃうわよ♡」と脅されつつも(笑)、動じることはなかった。ベッキー先生が持ってきた一つ500円のナスより、継が個人的に育てていた形の悪いナスに軍配が上がった。
 継は、「F1品種」(参考リンク)は、効率を追求する「工業製品」だと批判する(ここで林檎ちゃんは、アイドル時代の自分もカメラの前で効率的に笑顔を振りまくための商品ではなかったかと想起する)。
 「固定種」(参考リンク)を「地産地消を基本とした小規模な有機無農薬」で栽培することが継の理想であり、F1品種を大量生産する父親とは相容れない。
 突然学校を訪れた父親から、この農林高校を辞めるように命じられるが拒否し、野菜の売り上げを競って父親が勝てば従う、という勝負に出た。なんか巨人の星みたいだな(笑) 市内の大手スーパー前で、継は耕作ら学友の協力によって無農薬・有機野菜を販売するが、父親の企業が提供する品質の揃った野菜の前に敗れてしまった。実際に父親の企業の野菜は、継らが食べてみても美味しかった。
 そして継は父親から、
 自然の力だけで育てた野菜のほうが、研究し改良した野菜よりも尊いというのか?より安全で、より安く、より美味い野菜を作ることのどこが卑しいというのだ!お前は農業の歴史を否定しているのか!
 お前は農業従事者だけでなく消費者も愚弄しているのだ!
 というキツい駄目出しを喰らってしまった。
 しかし父親は継に「悔しければ、この私を超える野菜を作ってみることだ」と言い捨てて去った。なんか美味しんぼみたいだな(笑)
 そして継はアメリカへ研修に出かけることになった(なぜか良田さんと一緒に)。耕作は強引にみのりちゃんと結納を交わされそうになるが・・・。というわけでとても楽しく、色々と考えさせてくれるアニメだったよ。是非とも続編が観たいのだが第U期を制作して欲しいのだが・・・上と同じリンクを貼るが地元でもあまり評判が良くなかったらしい。下ネタ満載だもんな。それに(ソースが不明だが)DVDの売り上げも芳しくなかったらしく・・・どうやら厳しいようだがファンとしては諦めきれないので、第U期制作を祈願する意味を込めて、聖地巡礼の写真を貼り付けるぞ。一年前のだけど。
 もっともアニメに興味のない者も連れてきたから、「のうりん」とは関係ない場所も巡ることになってしまった。俺は岐阜県や愛知県を訪れることは今までほとんど無かったので、まとめて写真を貼っておく。


 2014年5月26日(初めて「カウンター」に参加した翌日)、東京駅から新幹線で名古屋駅へ、そして「特急ひだ1号」で美濃太田駅に到着したのが朝8時すぎ。
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 さっそく長良川鉄道のホームへ
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 林檎ちゃんと逢えただけでも満足ですw

 そして南口のホテルでレンタサイクルを借りた(無料だった)。目指すはオープニングテーマに出てくる化石林公園!
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 市内各所にはこのような謎のオブジェが

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 曇っていたせいか多少イメージと違うが、たしかにここだ!
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 それから北口に回り、田茂農林高校のモデルとなった加茂農林高校の近くに行ってみようと思ったが、ちゃんと調べてこなかったので場所が分からなかった。
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 というか時間が無い、同行者と、郡上八幡に行く約束をしたからな。急いでチャリンコを返して長良川鉄道に乗らなきゃ。(悔しいからこの日の夜、貰った観光案内図などをを見て加茂農林高校の場所を調べたw)

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 残念ながら、みのりちゃんの実家がある相生駅は素通り

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 郡上八幡城

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 気分はバカ殿w

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 司馬遼太郎の「功名が辻」で有名な、土佐藩主山内一豊の妻・千代は郡上八幡の出身だという説もあるんだってさ。そういえば俺、「功名が辻」って読んでないな。つーか、高知って言ったら幕末の志士じゃん、また行きたいな。
 それと、江戸事件に郡上一揆という事件があって、映画にもなってるんだってさ。秩父事件を描いた「草の乱」と同じ監督だって。観てみたいね。

 しかしのんびりしていられない、今夜は下呂温泉に泊まることになっちゃったからな(個人的には美濃加茂に泊まりたかったが)。せっかく来たのにまた長良川鉄道に乗った。
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 美濃太田駅で電車を待っている間に、駅前の観光案内所に行ってみた
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 そんで「特急ひだ13号」に乗った。ここは観光名所になってる渓谷だと思う。「中山七里」かな?

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 下呂温泉にて。江戸時代の林羅山ってゆう学者らしい


 翌日は、俺も同行者も特に予定を考えていなかったので、また美濃太田駅に戻って太田宿でも行ってみようか・・・という流れになり、またしてもレンタサイクルを借りた。なにしろ無料だからな。聖地巡礼の続きのチャンスだ!同行者は先に太田宿に向かわせ、俺は加茂農林高校へと向かった。
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 たしかにアニメで観た通りの風景だ。美濃加茂に来た甲斐があったぜ!
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 不審者でごめんなさいw
 
 「リア充ハンターの大森さん(参考)みたいな男がうろついてる」って通報されなくてよかったなw それにしても原作のほうはもっと重い話が(連作を止められない農家の事情とか)載ってるみたいだね。読むべきだろうか。
 ところで大森さんの声優は、いろんなアニメの主役を務めた大物なんだってさ(参考)。大森さんと「涼宮ハルヒの憂鬱」の「キョン」の声が同じ人だとは驚きだな。ところで大森さんは最終回にも出てきたな。いっそベッキー先生と結婚しちゃえばいいのにw

 そして太田宿に行って連れと合流。奇遇ですな、浦和も昔は中山道の宿場町だったんだよ。
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 これは「中山道会館」だったと思う

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 蕎麦が美味かった


 そういうわけで美濃太田を後にしたが、同居人が熱田神宮を見たいとか言い出したんで、名鉄に乗って行ってみた。もちろん名鉄に乗るのは初めて。ずっと昔の話だが、俺が某工場で孫請け労働者やってた頃に、名鉄の子会社の人が実習(実態は派遣労働)に来ていて、よく飲みに行ったなあ。


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 熱田神宮

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 そんで、せっかくだから各駅停車の旅にチャレンジ!

 名鉄で豊橋まで行き、そこから東海道本線で浜松、静岡駅まで来て・・・(駅構内で)飯を食ってから新幹線に乗った。寿司が美味かったよ。

 せめて熱海くらいまで行ってみたかったんだけど。まあ熱海まで行けば東京駅まで頑張ってみるか、てことになるがw

 そういうわけで面白い旅だったよ。長良川鉄道に乗りたいな。今度こそ完乗闘争だ!もちろん相生駅で一旦下車するけど。それどころか美濃加茂市内でもまだ廻ってないところが多すぎるぞ(オープニングテーマに出てきた農協や橋も、場所が分からなかったし)。また行きたいな。希望としては第U期が放映されてから、まとめて巡礼したいですw

 ところでさ、静岡駅で新幹線待ってたら、静岡駅に止まらない新幹線がすっげえスピードで通過していったよ、ビビった。あんな立派なのがあるのにリニアなんていらねえよ。
 どうしても需要に追っつかないなら、東海道本線に夜行列車を走らせるってどうかな?名古屋や関西に日帰り出張なんて疲れるだろ。企業もそこんところを考慮すればいいのにw
posted by 鷹嘴 at 11:00| Comment(4) | TrackBack(0) | アニメ、マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
美濃加茂もかっこう「萌えて」ますね…私も大昔、この近辺で仕事したことがありますから、長良川鉄道や郡上八幡城はなつかしいです(^^)
Posted by あるみさん at 2015年05月12日 21:16
どうも。また機会があれば岐阜に行きたいです。


沖縄闘争お疲れ様でした!私も行きたいので、参考にさせていただきます。
Posted by 鷹嘴 at 2015年05月17日 01:37
第二期、放送してほしいと言いたいところですが、ハッキリ言って難しいと思います。


TPPのことが(批判的に)盛んに取り上げられてる以上、そのままテレビで流すとなると、賛成派が黙ってるとは思えません。


下ネタに関しても、過激な部分は変更または割愛されると思います。


第一期でも、農協のことは一切取り上げられてませんでしたし、デビークのところも全面的に割愛されてました。
Posted by りんのう at 2015年06月20日 15:56
コメントありがとうございます。第二期は難しそうですね。

一話以外は全部録画できたのが幸いです。私にとっていつまでも心に残る作品です。
Posted by 鷹嘴 at 2015年06月22日 01:18
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