記録的な暖冬・小雪となった今シーズンだが、最後にもう一度行きたいと考えていた。新雪は望めないかもしれないが、少しでも状態のいいスキー場で滑りたい。首都圏日帰り圏内なら、豪雪地帯ながら山頂の標高が1800mを越えるかぐらスキー場は有力候補だな(3月9日にバックカントリーのツアーで訪れた際はがっかりしたが)。天気予報を毎日チェックし、直前に決断した。今回は車で行くことにした。関越道がチェーン規制されるほどの降雪は無いだろうと思ったの。
当日は朝5時15分ごろ所沢ICから関越道に乗り、渋滞もチェーン規制も無く順調だったため7時5分に湯沢ICに到着!雪が降り始めていたが国道17号に着雪は全くなく、約10分後に現場に到着してしまった!順調すぎて気味が悪いな。8時にはゴンドラに乗った。かなり雪が強くなってきた。
まず「みつまた第1高速リフト」を数回往復、雪質良好。上部のコンディションも期待できそうだ。
そしてゴンドラで移動し、「かぐら第1高速リフト」に乗り、「かぐらメインゲレンデ」に入った。固めだが徐々に新雪が降り積もりつつある。
そして「テクニカルコース」に入ってみた。人為的コブコースだらけで恐ろしかったが、端のほうは新雪が残っていていい感じ。「モーグル練習コース」があったが誰も練習していないんで俺が練習してやったよ。もっともコブコースは避けて新雪の部分だけを狙ったが。
3周目でうっかりコースを間違えたと思ったら「ジャイアントコース」だった。ここも人為的コブコースが複数走っていたが新雪の部分も多かった。(深い所でせいぜい膝くらいだったが)フカフカの新雪が気持ちいい。
ほどよい急斜面?
コースが長くて人が少なくてお薦め。やっぱすげえよこのスキー場!一応リーシュコードも付けたよ。何度も転んだが板は外れなかったけど。
■ そして「かぐら第5ロマンスリフト」に乗った。ほとんどバックカントリースキーのためのリフトみたいなもんだな。降りて右側にあるのが、かぐら名物「神楽ヶ峰ゲート」だ。ここから先がバックカントリーのゾーンだ。ってゆうかスキー場の外だ。ただの雪山だ。
誰の板だよ?
清八沢ってヤベえのか?
ビーコンチェッカーに自分のビーコンをタッチしないと、このゲートが開きません。嘘です。ちなみに濃霧のときなどこのゲートが終日閉鎖されちゃうんだって。
降り場から直角に進む「林間エキスパートコース」は、途中までコース幅が狭くて固く磨かれていて滑りにくい。リフトの真下を滑り降りるルートもあるが、手前に「管理区域外」という看板が立っている。だけどみんな滑っていくよ?滑走禁止とは書いてないな。俺も数年前にここを滑ったことがあるし。いいや、行っちゃえ。これは「バックカントリースキー」ではない。「サイドカントリースキー」だ。コース外を登っていくのではなく、あくまでリフトで登った位置から滑り降りるだけだ!(もちろん危険なのは同じだけど)
真っ直ぐ降りずに林の中を抜けていくと広い斜面に出た。3月9日にバックカントリーのツアーに参加したルート(中尾根って言うらしい。参考)の下の方だ。リフトの下のコースまで大した距離は無いけど、前回と違って新雪が楽しかった!そして3周目。
ところでリフトに乗って皆さんの滑りを観察していると、雪を被った大きい岩に気付いた。これ滑ってる人には見えないよ。と思ったらスノボの青年が勢いよく近づいてくるではないか!危ねえぞ!みんなキュウべえに騙されてるのよ!そっちに行っちゃダメー! ・・・と思ったらスノボの青年、その雪を被った岩をジャンプ台にして難なくクリアした。後から続いたスキーヤーも同様にジャンプしていく。なんだ皆さんこのルートの地形を先刻ご承知なんだな。
リフト降り場の左斜め前(林間エキスパートコースに進む方向の右側)にもこういう看板がある。だけど「滑走禁止」とは書いてないな。
さっきから見てると何人も滑っていくぞ。怖いけど行っちゃうか!(よい子はマネしないでね。参考:パウダー、バックカントリーでやってはいけない危険行為まとめ)
新雪がサイコー!つーかコースに戻れるのこれ。リフト乗り場に戻ろうと思って左へ左へと”トラバース”したが、誰も滑った跡がないぞ。ヤベえな遭難?今日に限って非常食とか何にも持ってないぞ(夜勤の時とかいつも何か食ってるクセに。だから太るんだw)
誰かが滑ってるから、自分もその人のあとを滑ろう、というのはやっちゃいけないことだ。そいつに続いて自分も遭難するかもしれないし。誰かが滑った跡を見失うかもしれないし。
誰かが滑った後を追えば、その誰かと一緒に遭難せずにはいられない。この前ガイドさんが言ってたよね。今ならよく分かるよ。雪山の遭難ってこういう仕組みだったんだ。あたしって、ほんとバカ!大丈夫、きっとこの雪山が、私の死に場所になるでしょうw
と思ったら、遠くに人が滑っている姿が見えた。俺は老眼だから細かい字は全然見えないけど遠くはよく見えるんだよ。なんだコースに戻れるじゃん、よかったよかった。ただし「かぐら」と「田代」の連絡コースに降りちゃったから、第5ロマンスリフトの乗り場には戻れない。第1高速リフトまで戻ってまた登った。あんまりにも新雪が気持ちよかったから2周しちゃった。
ゴンドラ降り場のあたりから撮影。晴れ間が出ても一瞬だけ
あとからネットで登山地図を見てみると、どう滑ってもコースに戻れる感じだが、沢もあるからヤバかったかも。まあ、第5ロマンスリフトを降りてから(ハイクアップせずに)滑り降りるルートだったら、何とかなるかもね、多分。保証はしないけど。それにさ、かぐらの「5ロマ」ならともかく、他のスキー場だったら降りた先がどうなってるのか見当もつかないから、やめてね。
■ 結局「5ロマ」を5回くらい乗って、腹減ったから田代エリアに向かった。「レストラン アリエスカ」の「牛肉の柔か煮」が入った大盛カレーがボリューム満点で美味かった、お薦め!つーか雪が止む気配がねえな。恐らく翌日もいいコンディションだろう。
一応田代エリアも一回りしようと思って、田代ロープウェイ山頂駅や、ドラゴンドラの近くまで行ってみた。「田代第1ゲレンデ」はそこそこ急斜面だが、この日は荒れたまま凍っちゃったような状態だった。たぶん天気がいい日に溶けて、夜になると凍っちゃうんだな。リフト降り場から見て右側は進入禁止になっていた。スクールとかやってたのかも。人の気配が無かったけど。そういえばずっと昔、このコースに入ろうとしたら、遠くからオッサンに「検定やってるから入らないでくださぁーい!」と怒鳴られたことがあったなw
このリア充たちの向かう先が「ドラゴンドラ」
田代ゴンドラ
つーか田代エリアって、広くて雪質が良くて緩斜面が多いからファミリー向けだな。中級者・上級者を楽しませるようなコースは少ないね。未圧雪斜面もあったが滑る時間なかった。
それに、かぐらエリアに戻るにはリフト何本も乗り継がなきゃなんない。連絡してるリフトが15時30分ごろ止まっちゃうからモタモタしてらんないよ。俺もギリギリだった。時間切れで田代ゴンドラで下山することになったら、みつまたの駐車場まで路線バスで帰ることになっちゃうよ。
オフィシャルサイトのコース案内図に書いてある移動のための時間を参考にして、苗場からドラゴンドラに乗って「和田小屋」(かぐらゴンドラを降りたところにある)まで往復する時間を計算してみると、2時間15分だよ。リフトを乗り継いだり連絡コースを移動するだけの時間だよ。かぐらに行って戻って来るだけで半日終わっちゃうよ。だからドラゴンドラってあんまり意味無いんじゃない?
つーか苗場は分かんないけど田代エリアは初心者/初級者連れて行くには最適かも。一日中彼女につきっきりで教えてあげて、そんで夜は愛が燃え上がるな。(昭和生まれだから未だにそういう発想なのさw)
なんとか時間ギリギリでかぐらに戻ったけど、またしても太腿の内側が痛くなってきた。午後は深い所を滑ってないのに、緩斜面だけ滑っていても筋肉が疲れてくるんだな、歳だからな。高速リフトを1本乗って、最後のひと滑りを決め(また転んだw)、下山して、またお土産に「鶴齢」などを買った。
というわけで、コース内だけでなく「サイドカントリー」まで体験させてもらった。こんなに新雪を踏めるとは思わなかった。来シーズンもかぐらでバックカントリーとサイドカントリーを楽しませてもらうか。当然またツアーに参加するつもり。そして経験を積んで、いつの日かプライベートで雪山に挑みたいな、とか思って。谷川岳に登って新潟方面に滑り降りてみたい。神楽ヶ峰から長野県側に降りてみたい。単なる夢想だけどw
当然ビーコンなど「三種の神器」を買い揃えなきゃなんないな。やっぱ「シール」付けたほうが楽かな?それだと板ごと買い替えることになるし。所詮スキーも登山もブルジョアジーの娯楽、いくら金があっても足りねえよw
関係ないけどさ、帰りの関越道の赤城あたりの長い下り坂で、左車線のトラックの列がノロノロしてるなあ、とか眺めながら右側を呑気に走ってたら、突然大型トラックが車線変更してきやがった!マジでビビったぜ。危なかったぜ。高速道路であんなに強くブレーキを踏んだのは初めてだ。車を運搬するトレーラーが80km/h程度で走ってたから追い越そうとしたんだろう。トラックの運ちゃんだって急いでるもんな。
警視庁は高速道路の最高速度を120km/hに引き上げる方針らしいが、大型トラックの制限速度は80km/hのまま変更しないという(そりゃそうだ危険だからな)。しかし120km/hと80km/h、その差40km/h!ちょっと考えたほうがいいんじゃないの。