2019年12月23日

2018〜2019年スキーシーズンの思い出(2)

 2019年3月25日、今度は車でかぐらスキー場に出かけたんだが、 ボケっとしていて湯沢ICを通り過ぎてしまうという、俺のスキー人生で2回目くらいの大失態を犯してしまった!(スキー以外だと時々やらかすけど) 数日前のダウンロードフェスの疲労と、前日に課金してピックアップガチャやったけど全然スカだった精神的ショックのせいかも?
 仕方なく塩沢石打ICで降りて国道17号で向かった。30分くらい損したな。スキーに行くときの朝の30分ロスって痛手だよ。しかもこの日の目的は単独バックカントリースキーだし。下山が遅れたせいで吹雪になって遭難とかあり得るだろ?かぐらだって下山ルートを間違えると死ぬよ。
 毎度のようにビーコンやスノーシューなど一式をレンタルし、ゴンドラやリフトなど何本も乗り継ぎ(遅刻したせいで5ロマはとっくに運行してた)、「KG-1」でスタッフの人に登山計画書を見せた。毎年のことだけど緊張するよ。スタッフの人、「このオッサン、全然素人っぽいけど大丈夫かな?」って顔してるし。大丈夫だよ、中尾根の頭まで登って中尾根南斜面を滑り降りるだけの初心者お薦め(?)プランだぜ。
 OKもらったけど、
「今年は中尾根南斜面の先の方で2回も崩れてます。『一本木』を左に見るように滑り降りて下さい」
 とのこと。
 要するに・・・中尾根の先のほうで雪崩が起きやすくなってるから、手前のほうから滑り降りろ。中尾根南斜面にポツンと一本だけ木が生えてるの知ってんだろ。あの木の手前から滑り降りるんだぞ。ってこと。
 というわけでKG-1を無事通過し、スノーシューを履いて登り始めた。
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 唐突ですが2017年9月に撮影した夏山のかぐらと苗場山の風景をご覧くださいw 
 車を和田小屋の手前の駐車場に停めて登り始めた。スキー場の斜面を登ると思い込んでいたが全然違った。途中まで木の階段があったが、そのうちただの岩だらけの登山道になった。けっこう登りがキツい。もう疲れた。高速リフト頂上と同じくらいの高さまで登ったあたりだと思うが再び整備された登山道になった。
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 遠くに見えるのが5ロマだな

 登山のついでに「反射板」(行ったことないけど神楽ヶ峰山頂から田代方面に降りるときに目印となる、その名の通り電波か何かの反射板)や「三角」(行ったことないけど三角と呼ばれている山)、それに5ロマ周辺を偵察してみようかな、とか思ってたけど全く浅はかだった。登山道以外侵入禁止だよ。そもそもただの藪だから迷い込めば遭難するよ(笑) 冬に5ロマから登り始めるときとか木がまばらに生えるってゆう印象だけど、夏山は全然風景が違う。遠くは見渡せないし、高山植物みたいのも生えてるけど背の高い木も多い。なにせ冬は3メートル4メートル雪が降り積もるから埋まってんだよ。全く山というのは人間の安易な思い込みなんか全く通用しないんだな、と思い知らされちゃった。

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 こういう登山道もベンチも冬は雪の下

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 股スリ岩

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 神楽ヶ峰到着!こんな杭が一本生えてるだけ(当然冬は埋まっているから気付かない)。

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 苗場山が見えてきたな

 さてここからが大変だ。いったん下ってまた登るんだよ。すっげえ辛かった。

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 遭難者の慰霊碑。ご冥福をお祈りします
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 まだまだ全然遠い

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 ここが多分「棒沢」。雪が積もってりゃ滑りたくなるような斜面だけど、途中から崖になっちゃうんだって。死ぬよ。

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 だんだん登りがキツくなってきた。やだもう疲れた帰りたいw

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 というわけでなんとか登り切った。頂上にこんな平原が広がっているなんて不思議だな。残念ながらこんな空模様だったが。
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 しかし疲れた。うすら寒い。こんなときに食うカップラーメンは凄まじく旨いと聞いていたので、山小屋(冬季は閉鎖)で試してみたら本当だった。
 このとき俺たちは・・・寒さに震えながら連合赤軍が立て籠もる「あさま山荘」を包囲していたときにこのインスタント食品を配布された機動隊たち・・・に匹敵する充足感に満たされた、と言っても過言ではあるまい?(カップヌードルが流行り始めたのはあさま山荘事件がキッカケだったという説もある)
 いやともかく山頂でお湯を温めていろんなの食べてる人たち多いけど美味そうだなあ。こんどやってみよっかな?

 そして下山しようと思ったら同行者の登山靴の靴底が剥がれかかるという重大事故が発生。非常に申し訳ないことに通りがかった本格的な登山者の方からテーピングを頂いてしまった。ありがとうございます!もちろん本来の使い方ではないがこれを靴にグルグル巻きにして下山開始。
 もちろん行きと同じルートさ。一度下ってから神楽ヶ峰に向かって登らなきゃなんないよ。神楽ヶ峰からの下山も長い。辛かったなあ。たった2年前なのにあんなすごい山に登れたんだなあ。膝が悪くなってからちょっとした里山しか行ってない。


 というわけで、山というものの恐ろしさ偉大さをほんの少しだけ垣間見たところで、2019年3月バックカントリースキーの話に戻りますよ。
 前年と同様、神楽ヶ峰には行かずに(行ってもつまんねえし)中尾根の頭を目指した。
 ところがKG-1からなるべく最短距離で行こうとすると、斜面を真っ直ぐではなく斜めに登っていくことになってしまう(先行者がシールを付けて進んだトレースが出来ている)。スキーブーツにスノーシューを付けているからそういう登り方だと歩きにくい。スノーシューが外れそうになる。
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 初めてバックカントリースキーを体験したときインストラクターに言われたよな、「スキーブーツとスノーシューは相性悪いんです」って。チンピラみたいな感じの悪い兄ちゃんだったけど(失礼w)、アドバイスは的確だったな。
 それにさ、ずっとトレースが出来てるところを歩いてたし、踏み固められていたし、もう春だし、ツボ足で大丈夫だったな。スノーシュー無駄だったよ。けっきょくズルっと滑って片足のスノーシューが外れちゃって、頭来たからスノーシューをバックパックにくくり付けて歩いた。スキーの板とスノーシューを背負って歩くオッサン。変態だなw
 せっかくスノーシューをレンタルしたんだから、春だし天気いいし、雪山登山の練習のためにトレースが出来ていないところを歩けばよかったじゃん。それが嫌ならシールを付ければ(そのための装備を揃えれば)いいじゃん。けっきょく今回も、初めてバックカントリースキーにチャレンジしたときに直面した事態から全然進歩出来ていない、ということが明確になった日でした。
 シールを使おうと思ったら、踵が浮くビンディングじゃないとダメだろ。板も変えることになりそうだな。レンタルもあるみたいだな。ブーツはどうなんの?ショップの人に聞いてみたら、「大抵のブーツは合う」らしいです。

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 なんとか中尾根の頭に到着

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 さっそくドローンを飛ばしてみた(ウソですw ただ手を伸ばして撮っただけ)

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 苗場山は冬は危ないから登っちゃだめなんだってさ。登る気ないけど

 さて滑るか。新雪はせいぜい深さ10cmくらい(笑)、ちょっと進めばもう重い雪。

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 この写真の中央の木がスタッフの人が言ってた「一本木」だと思われる

 あっという間に5ロマの乗り場あたりまで下った。体力のある人は「おかわり」するらしいが俺はもうヘトヘト、5ロマを数回往復しておしまい。
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 ちなみに5ロマと中尾根の間の小さい尾根の北側はそこそこ新雪が残っている


 というわけで、今年も湯沢を中心にパウダースノーにチャレンジしてみたいと思うが、かなり暖冬だねえ。きびしいかも。
 それにしても冬は冬らしく寒くなってドカ雪が降ってほしいと願う理由は、地球温暖化の原因たる二酸化炭素の排出が避けられない娯楽のためだ。街からスキー場へ移動するだけでも二酸化炭素が増えるだろ。森林を伐採しないとスキー場造れないだろ。リフトを動かすのに電気がいるだろ。なんという矛盾だろうか。
 それこそさ、リフトも何もない雪山に登って滑り降りるなら、環境への悪影響も少ないだろうねえ。まあそういうレベルの人もいると思うけど俺にはとても無理だな。

 そういうわけで皆さんよいお年を。

posted by 鷹嘴 at 20:12| Comment(0) | スキー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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