2007年08月01日

【「困窮者、はよ死ねってことか」 孤独死男性日記に残す】

北九州市小倉北区で生活保護を打ち切れられて餓死した男性の日記が明らかになった。福祉事務所が辞退を強要していた様子が窺える。これは刑事告訴されるべきではなかろうか?

「困窮者、はよ死ねってことか」 孤独死男性日記に残す
2007年07月31日03時03分

 辞退届によって生活保護を廃止されて孤独死した北九州市小倉北区の男性(当時52)が、辞退届提出後に「生活困窮者は、はよ死ねってことか」などと日記に書き残していたことが30日、分かった。これまで市が「男性が自発的に出した」としていた辞退届についても、「書かされ、印まで押させ」と強制をうかがわせる記述があった。

 日記の詳細は遺族の了解のもと、生活保護行政検証のための第三者委員会にコピーが公開され、稲垣忠委員長が会見で一部を読み上げた。男性が出したとされる辞退届のコピーも市が公開した。

 市によると辞退届の提出は今年4月2日で、10日付で保護を廃止。男性の遺体は、7月10日に死後約1カ月とみられる状態で発見された。

 日記は、B5判32ページのノートに8ページにわたり、2月からボールペンで書かれていたという。家族への思いや自殺願望ととれる記述が大半を占める一方で、廃止が決まった後に「せっかく頑張ろうと思った矢先切りやがった。生活困窮者は、はよ死ねってことか」と記していた。

 5月末からは「人間食ってなくてももう10日生きてます」などと記し、最後は、6月5日午前3時の日時を記したうえで「オニギリ食いたーい。25日米食ってない」と残していた。

 稲垣委員長は「できるだけ事実に迫って市民と問題意識を共有したい」と一部を公開した理由を説明。「言いようのない孤立感が漂っている」と話した。

 稲垣委員長によると、辞退届について小倉北福祉事務所の担当課長は「(男性の)真意。本人が自らの意思で自立しますと書いたので、結構なことだと(保護を)打ち切った」と説明した。だが、5月25日付の日記に「法律はかざりか。書かされ、印まで押させ、自立指どうしたんか」と書かれていたという。

 第三者委で、小村洋一・保健福祉局長は「自立は本人の気持ちではなかったと思う」と、福祉事務所の不適切な対応を認めたという。
posted by 鷹嘴 at 11:31| Comment(1) | TrackBack(0) | 国内ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 この男性の話を聞いていると、終戦直後ヤミを拒み餓死した裁判官の話を思い出します。
 ほかの人ならばそれこそ万引きをしてでも(とくにおばあちゃんがひとりで店番しているような店を狙って)生き延びようとするのにそれをしなかった、とても天晴れな方だと思います。
Posted by アッツィー at 2007年08月02日 08:55
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