「安倍三代」(青木理/著 朝日新聞出版)は、大政翼賛会の時代に反戦を唱えて非推薦で立候補し激しい妨害を受けながら当選した安倍寛、自民党タカ派の系譜を継ぎながらも護憲の立場だった安倍晋太郎・・・こういう祖父と父がありながら、あのような政治家になってしまった安倍晋三の足跡を追っている。
小学校から大学まで成蹊学園に通った、お坊ちゃま。安倍のことだ、あの性格だから、さぞかし敬遠されてたかも。いじめられっ子だったかも。と思いきや、学生時代も就職してからも、そつなくこなしていたようだ。世渡り上手だったんだな。かわいくねえなw
学業もスポーツも、突出しているわけではなく、落ちこぼれだったわけでもなく、友達がいなかったわけでもなく、政治の問題に強い持論があったわけでもなく、ただ目立たない、普通の生徒だったという。高校の時、日米安保条約改定を批判的に論じる教師に食ってかかった・・・という定番のエピソードについても、「そんなに大した話じゃなく、彼が総理になってからいろいろ脚色されて、都市伝説みたいになっちゃった」(同級生の証言)
当時の教師の証言によると、たしかに安倍は「安保条約は日本防衛に必要、この条約の軍事協力協定ばかり言うのはおかしい、経済協力協定もあるじゃないか」とまくし立てたが、しかし教師は「安保条約の柱は軍事協力協定であり、経済協力協定はこれに付随するもの、両者は相容れない」と答え、議論はこれだけで終わったという。要するに安倍がトンチンカンなことを言いだして「すべった」ようだな?
さらにこの教師は、2013年国会予算委員会で安倍が、「憲法の大家」である法学者芦部信喜について尋ねられた際に「知らない」と答えたことを嘆く。無学な俺も当然知らないが、憲法をいじろうとしている立場だったら知っていて当然の法学者らしい。
あれにはびっくりしました。そんなことも知らずに政治家となり、憲法改正をしようとしているのかと悲しくなりました。われわれの教育は彼に伝わらなかった。そういく忸怩たる思いはありますちなみに安倍は成蹊大学の法学部を出ている。
■ その大学でも、アルファロメオで通学してるお坊ちゃま、という程度の印象しか与えなかったようだ。遊び好きではなく、授業は真面目に出ているが特に優秀というわけでもない。
安保法制反対の呼びかけ人にもなった加藤節教授は、授業で安倍を教えていたはずだが、安倍のことは憶えていないという。成績が「優」か、逆に「不可」なら少しは記憶に残るはず。だから「良か可」の、「平凡な学生だったんでしょう」。単位を落とすことは無かったが、学んだことが全く身についていなかったようだな。「彼は大学の4年間で、自分自身を知的に鍛えることがなかったんでしょう」
加藤センセ―には悪いが、大学生ってそういうもんじゃねえの?俺は高卒だけどよ。それはともかく加藤氏は安倍を辛辣に批判する。
「いまの政権に言いたいことはたくさんあるけど、最も大きいのは二つの意味で『ムチ』だということ」。つまり「無知」と「無恥」だ。
憲法に口出ししつつも「芦部信喜を知らない」という無恥と、そういう「恥ずかしいことを平然と言える」無恥だ。まあこれは自民党や維新の議員やその他の有象無象にも共通しているな。無知と無恥を開き直るというかそれを売り物にしているような・・
◇ フルテキスト完全版 総理の恩師(成蹊大・加藤節教授) 安倍首相の無知と無恥を叱る! | FRIDAY(フライデー)
■ 1977年4月、安倍は成蹊大学を卒業後、南カルフォルニア大学政治学科に2年間留学したことになっているが・・・1年目に通っていたのは語学学校だった。それに2年目から通った大学で取得した6つの講座のうち3つは「外国人のための英語」であり、専攻はまだなかった。政治学は受けていない。2016年当時の週刊誌は、民主党議員の学歴詐称を批判する自民党を「目くそ鼻くそ」と皮肉った。その後安倍はプロフィールから大学留学の記述を削除したそうな。
安倍は留学中にホームシックになって毎日自宅にコレクトコールで電話していたので料金がとんでもないことになり、晋太郎氏が「ウチを破産させる気か」と怒って、帰国することになったんだって。毎日、日本に残した彼女とかじゃなくて、自宅にか。餓鬼じゃねえんだからよ。大卒の年齢の男だろ。言っちゃ悪いが、かなり人間として未熟だな。せっかく外国に来てんだから、旅行するとかドライブとかサイクリングとか街を歩くとかロックコンサート観に行くとか(メタル好きで知られる高市首相は、米連邦議会立法調査官の在任中は、さぞかしメタルのライブに足しげく通ったことであろうw)、金髪ねーちゃんと遊ぶとかしたくなかったのか。まあそんな度胸なさそうだな。
1979年、帰国した安倍は神戸製鋼所に入社。コネ入社であり、かつ父親の選挙地盤を固めるための「政略入社」だった。ニューヨーク事務所に配属されたが、ここは「社内のエースが集まる出世コース」であり、新入社員が配属されることは異例中の異例という。1年後加古川製鉄所に配属し工程管理を担当させられた。新入社員はまずここで鍛えられるというが、「職人的な気質の社員が多い”飯場”」でもあり、「少しひ弱」な良家のお坊ちゃまには無理だったのか、1年も経たずに東京本社に転勤となった。どちらの職場も安倍の能力では無理だったのか、多くの経験を積ませようという会社の配慮なのか、「おそらくその双方」であったと思われる、らしい。
東京本社での当時の上司の矢野信治氏(後の副社長)は自民党有力国会議員の子息を部下として迎えることにプレッシャーを感じたが、「上の方から、普通に扱ってくれればいいから、と言われて」、たしかに普通に扱った。矢野氏が小銭をチャラチャラと鳴らせば、安倍が駆け寄り小銭を受け取って6階の事務所から2階の売店まで買い物に行った。今だったら問題になりそうだが、昔は当たり前だったな。俺もたびたび酒を買いに行かされたし。後に「上の方」にそれがバレて「コテンパンに怒られた」という。安倍晋太郎のご子息をパシリにしちゃったんだからな。
この職場で安倍は、パシリを嫌がらないほど「腰が軽く」、「僕(矢野氏)なんかは叩かれたら叩き返すっていうような感じでしたが、(安倍は)人付き合いの勘が良くて、要領が良くて真面目で、敵を作らない。だからみんなに好かれてましたよ。まるで子犬みたいだったなあ」。
(安倍がコネ入社ではなく普通に入社していても)「役員クラスまでいけるかはともかく、部長クラス以上にはなったんじゃないですか」というのは矢野氏のリップサービスかもしれないが、まあ安倍はどこにでもいるサラリーマンだったようだ。
しかし安倍は入社数年後にある日突然、父親から突然「明日から俺の秘書官になれ」と告げられた。ひでえ父ちゃんだな。安倍は「これでも年間数十億くらいの仕事はしてるんです」と抗ったそうな。話を盛ってるかもしれないが、たしかに今すぐ会社辞めて別の仕事やれって言われてもイヤに決まってる。普通の会社員として育っていたのは共感が持てるなあ。
安倍に退社を促す説得を任せられたのも矢部氏だった。「こんな急だと迷惑じゃないですか?」という安倍に、矢野氏は「もともと迷惑だったんだから」と言い放ったという。ひでえ上司だなw
「すいません」という安倍に矢野氏は「どっちみち(政治の道に)行くんだろ?」と問い、安倍もうなずいた。「だったら早く辞めたほうがいい」。その夜は盛大な送別会を開いたという。
安倍はあまり酒を飲まないそうだが。だから加古川で働いていた頃は飲み会のときに運転手を引き受けたそうな。なんていい奴なんでしょ。(今だったら飲酒運転なんか絶対NGだが、真面目な職場だったんだな?)ちなみに安倍はタバコも若い頃やめたそうな。
■ 矢野氏は、安倍の在職中の政治スタンスは全く分らなかったという。「彼が筋金入りのライトだなんて、全く感じなかった。普通のいい子。間違いなく後天的」「実はずっとインキュベーティング(培養)していたのか分からないが、間違いなく後天的なものだと思う。政界入り後に周りに感化されたんでしょう。子犬が狼の子と群れているうちに」狼のようになってしまったのでは、と語る。
安倍の心の中にインキュベーターが潜んでいて「僕と契約して、極右政治家になってよ!」と誘惑したわけではないのか?心肺停止状態で病院に担ぎ込まれた際に「騙しやがったな!」と憤ったが「僕は極右政治家になってくれとお願いしただけだ。そのリスクについては説明を省いたけど。まさか君が統一教会と仲良しなるとは思わなかったね〜」と返されて言葉に詰まったわけでもないのか?無駄話ごめんねw
安倍晋三の兄の寛信氏も同様に、政界入りしてから「いろいろな人との交わりの中で、岸(信介)の考え方が強く影響してきたのでは」と語る。
この「安倍三代」はなぜ安倍があんな極右になったのか結論を出せないまま終わっているが、結論を出す必要はないと思うな。誰がなんでウヨるのか、分かるもんじゃねえし。それに安倍はウヨってただけじゃない、とんでもない奴だったし。まあ小物だが、権力を手にすれば、ああなっちゃう素地はあったように思う。
進んでパシリや飲み会の時の運転手を引き受け、周囲との協調性がいい(それが安倍の処世術だったようだが)。それだけならいい人だけど、下には強く出る奴もいるよな。たとえばタレントの橋本環奈氏のパワハラ疑惑が報じられたとき、彼女は監督・プロデューサー・共演者などには人当たりがいいという証言もあった。橋本氏の疑惑の真偽について俺に何か言えるわけがないが、一般論だがパワハラする奴ってそういう奴が多くないか?上にはペコペコすんのに下には強く出るじゃん。兵庫の斎藤も官僚時代は人当たりが良かったってね。こういう人間の心の闇が、安倍恐怖政治の源泉かも?安倍のパワハラは聞いたことは無いが、忖度させるからより悪質だよな。
それに政治家だった父と二人の祖父は東大卒、しかし自分は私大卒だし受験して合格したわけじゃない。これはかなり引け目を感じてたかも。それに、戦車に乗ってみせるとか、スーパーマリオの被り物で大観衆の前に現れるとか(ふつう断るぜw)、安倍の凄まじい自己顕示欲の強さを見てると、相当なコンプレックスの塊だったのではないかと。
自分の能力の限界を悟っていたので、職場ではそれをカバーするため忍耐を重ね、それが更にコンプレックスを強くさせたのかも。ニューヨーク事業所からも加古川からも追い出され、東京本社ではパシリだ。岸信介の孫であるこの俺が!みたいに。いやパシリやってたときは上司に可愛がられていると感じてたかもしれないが、だんだん屈辱を感じてくるかも。
それに酒はあまり好きではなくタバコも吸わず、これといった趣味もない人は、何か意外な方面に行っちゃうこともあるかも。ウヨっちゃうとか。ネトウヨの非喫煙率は高そうな気がする。(体制内左派の喫煙率は低いが、新左翼系、特に中核派系は高いw)
加えて、中学生なのに乳母の布団に潜り込むとか、ハタチ過ぎた大人のクセにニューヨークから毎日自宅へ電話するとか、そういう人格的に未成熟な面が、安倍がやらかしてきたことと無縁ではない気がする。もちろん以上に書いたようなバックグラウンドがあれば安倍化の傾向がある、と言うつもりは全然ないですよ、念のため。
そもそも俺はさ、安倍は政治を腐らせ社会を腐らす天才だった、とは全然思ってないよ。どこにでもいるようなネトウヨ程度の人物だったしw
■ 「安倍政治」と言うが、安倍のとき自民党の基本姿勢が定まったわけではないだろ。元々軍国主義まっしぐら、労働者を敵視し福祉を削り社会的弱者を虐げる極右政党だ。とは思うが、「安倍政治」に繋がる姿勢は小泉の時にはっきり表に出たような気がする。
郵政選挙のように数と力にモノを言わせ、派手なパフォーマンスを連発。大衆に受けがいいフレーズを連発し、追及されても「自衛隊が派遣されている所が非戦闘地域」「人生いろいろ!会社もいろいろ!」などと馬鹿なことを言って開き直る。靖国神社に参拝しちゃう。いわゆる炎上商売かな。炎上すればするほど注目され、支持を集める。橋下とか得意だよな。
こういう大衆扇動の手法を安倍が手法を小泉から学んだかどうか知らんが、安倍はこの流れに乗っかった。果てしなき軍拡とアメリカ依存、無駄というか有害な公共事業の連発、アジア太平洋戦争の美化、差別の扇動、労働運動と市民運動への敵視、いわゆる「反知性主義」、これが自民党というか日本の政治の基本路線だが、安倍はこれを継承した一人に過ぎない、と思うんだよね。
まあ安倍は忠実な歯車になって実行した。その効果だろうか、差別・排外主義を露骨に示す風潮が顕著になったな。ツイッターで誰かが言っていたが、日本人は「リベラルの薄い皮」を脱ぎ捨て、本性をあらわしたんだ。自身も差別され搾取される立場なのに被差別部落を差別し迫害したような、関東大震災の時に朝鮮人を虐殺したような。
そして、安倍を師と仰いでいたのか知らんが、おかしな連中が大発生し、しかもそれが支持されるという恐ろしい事態。地方議会でレイシストが当選するし、酸性党とかN国ってなんなの、あれ。「二馬力選挙」が功を奏したのか、まさか兵庫で斎藤が再選するとは思わなかった。みんな労働者なのになんでパワハラ野郎を支持したのか?もともと(関西以外では)斎藤なんか知られていなかったと思うが、斎藤が出直し選挙に出馬を表明してから、あれよあれよと言う間に話題を集めちゃった。ところで斎藤ってどんな政策なの?俺は知らねえよ。不思議なことにパワハラを糾弾され失職した権力者というだけで支持され、その権力者を糾弾した側が攻撃されるという事態。これも実に日本的な現象ではないか。お上に逆らうこと自体が悪、という。あの橋下さえ、齋藤再選の直後にツイッターで齋藤を批判してたよ。自分も安倍と共に、こういう変な風潮を育てた一人なんだけど、そういう者さえあきれ果てるほど、政治と社会の劣化が凄まじいってことだ。
まあ立花は獄入りだし、酸性党もすぐ飽きられると思うし、与党になっちゃった維新も既に落ち目だし、鹿にこだわるデブチンなど地方議会のレイシストも賞味期限は長くなさそうだが、こういうのは雨後のタケノコのように次から次へと現れ、大衆を扇動するだろう。これも安倍政治の負の遺産、負の系譜だ。繰り返すが安倍は歯車だったけど。
■ だから我々大衆は、自民党も含めてああいう連中にSNSやYouTubeで惑わされないように、冷静にならなきゃ。まずは奴らがどんな組織に支援されているのか、どうやってお金を集めてるのか、注目してみるべき。自民党の裏金問題とかさ。
俺は昔から疑問だったけど、政治資金集めのパーティーって、もしかして会場のキャパ以上の枚数を売ってるんじゃないかって。やっぱそうだったw
◇ 自民党県連の政治資金パーティー券、会場収容能力の6倍超5234枚を販売…「事実上の寄付」指摘も : 読売新聞
チンピラヤクザのカツアゲとか「みかじめ料」とか上納金の強制を連想するなあ。もちろんカツアゲさせる側もメリット期待してんだろ。日本の政治はカツアゲ政治だ。そこに統一教会みたいなカルトが食い込み、利用されたり利用したりしてる。
高市もお金の問題が発覚したようだな。自民党はこんなのばっかりだな。しかし高市の「台湾有事は存立危機事態」って、なんなのあれ。中国と戦争すりゃ核ミサイル撃ち込まれて終わりだよ。そもそも、台湾がまだ日本の植民地か何かだと思ってる、と疑われてもしかたない。誰が言ったか忘れたが高市は「安倍の劣化版」だな。下には下がいるんだな。まともなブレーンがいないのかな。石破がまともに見える。俺は石破もずっと前から嫌いだったけどさ。
まあ高市も長続きしなさそうだが、早く自民党を政権の座から追い払わなきゃ。そして、「反知性主義」とかウヨ化とかいろいろ言い方あるだろうけど、この列島の、少なくとも1868年あたりから続いている悪しき系譜を断ち切らなきゃ、って思うんだ。あとね、、、俺たちのリーダーの人が言ってるし、みんなも言ってるから本当だろう、って思い込んで扇動されちゃうのは止めなきゃ。本多勝一氏も「日本はメダカ社会」だと述べていたよね。もちろんこれは、なんとなく自民党とか酸性とかに入れちゃう人のことだけじゃないよ。


