2007年09月05日

中国の毒ガス被害者が受ける差別

9月3日東京地裁にて、遺棄化学兵器被害チチハル事件訴訟第2回口頭弁論が行われた(俺は行ってない)。詳細は「チチハル8・4被害者を支援する会」で報告されると思う。

ところで朝日新聞にこの事件に関連するコラムが掲載されていたので引用する。
9月4日朝日新聞夕刊
「窓 − 論説委員室から  長距離選手が夢だった」

「長距離選手になりたかった」。かけっこが速い少女のそんな夢は、4年前の夏、突然しぼんでしまった。
中国東北部の黒龍江省チチハルで起きた毒ガス事件で住民44人が死傷したが、当時10歳の馮佳縁ちゃんもその中にいた。
被害者たちは、工事現場から掘り出されたドラム缶から漏れた液体やガスに触れたのだった。缶は旧日本軍の化学兵器と、日本政府が認めた。
佳縁ちゃんは友達と中学校の校庭で遊んでいた。黒っぽい土の山があった。湿り気があり、粘土のようにいろいろなものをつくりやすかった。その土は工事現場から運び込まれてきたものだった。
その夜、手足が腫れ、激しい痛みに襲われた。皮膚を切除し、3ヶ月入院した。呼吸器などが弱くなったという。
大好きな体育はずっと見学している。もう走れない。だが、つらいのはそれだけではない。「病気が伝染する」と、友達や近所の人たちが避けるようになった。
被害者を支援する「化学兵器CAREみらい基金」のスタッフで、看護師の堤順子さんは現地にも行き、佳縁ちゃんたちの健康を見守っている。子供の被害者は他にもいる。そんな隣国の子供の苦しみを、日本の同世代にも知ってほしいと、「みらい基金」は今年、「ぼくは毒ガスの村で生まれた」という本もだした。
「(伝染しないと)どう説明してもわかってくれない」。佳縁ちゃんの言葉が堤さんの頭から離れない。   (五十川倫義)
日本政府は直ちに毒ガス被害者への救済を始めるべきだろう。

ところで関連するニュースを紹介。
◆千葉市内で砲弾4発、旧日本軍毒ガス弾か(8月10日のニュース)
◆700発の旧日本軍毒ガス弾か 福岡・苅田港

このように敗戦当時の日本軍は毒ガス弾を適当に棄てていたのである。「中国側に引き渡した」などという反論は寝言に過ぎないことがよく分かる。
posted by 鷹嘴 at 00:14| Comment(4) | TrackBack(1) | 戦後補償 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
中国に持ち込んだ毒ガス兵器は中国に渡した文書が残っていますが何か?
ちなみに毒ガス兵器処理代は日本が出していますが何か?
Posted by R at 2007年09月12日 01:29
日本は、これらのものを相手国に差し出したものです。所有権は相手国にあります。
すでに、遠い過去に日本の物でなくなっていますので責任を持つ必要はなかったと思います。
原爆の後処理と同じで良いのでは?
Posted by atarimae at 2009年05月12日 11:37
過激な文章ですが、拉致被害者家族は醜悪で心底腐りきった生物です。反発を承知で書かしていただきます。私は今までずっと思ってきたことですが、やはり拉致被害者家族というのはいろいろ右翼連中から持て囃されていますね。罪もない身内を拉致の被害にあったのだから、毎日そういう辛い気持ちを抱くのは当然でしょう。私もその想像するにあまる心の痛みは理解できます。しかし、そうであればこと、国内はもちろん、太平洋の島々や南方の各地の戦場に朝鮮人青年男女を軍隊労務者や「従軍慰安婦」として連れて行き、戦闘に巻き込まれたり、集団虐殺されて帰ってこなかったこと、そうした強制連行の犠牲者の家族たちが拉致被害者と同じ、あるいはそれ以上の痛みを50年以上も持ち続けていること。強制連行の被害は朝鮮にとどまらず、台湾や中国、東南アジアにも及んでいること。大日本帝国・日本軍が侵略し、占領していった地域で膨大な数の拉致被害者・犠牲者たちが存在していたという事実。南方や太平洋の島々で過酷な酷使、疫病、餓死、戦況の悪化に伴う虐殺によって、彼ら・彼女らの多くは生きて、いや死んでも帰ることができていません。拉致の被害を身内に受けた拉致被害者家族だからこそ、朝鮮・韓国をはじめ、アジアのそういう被害者や犠牲者に思いを馳せ、彼らの痛みにも思い至り、大日本帝国・日本軍の過去の歴史清算の中核を担うべきである。そればかりか右翼勢力にひたすら迎合し、あまつさえ、北朝鮮への厳しい制裁や敵視にも同調している。朝鮮半島に万が一戦争が起これば、拉致被害者などはとっくに吹っ飛び、何十万、何百万を超える犠牲者がでるということも考えもしないで!!!。やはり、拉致被害者はどう考えても、自らの身内に被害を受けながら、同じく過去の大日本帝国・日本軍の侵略・戦争によって被害を蒙った犠牲者やその身内に1ミクロンの思いを馳せることもなく、右翼や自民党ファシスト政府に迎合する拉致被害者家族はこの日本に蔓延る最も醜悪な生物の1つとして結論づけざる負えない。今日の過去の歴史無関心と排外ナショナリズムの高揚、過去の歴史改ざんの歴史修正主義の一翼を拉致被害者家族という生物は担ってきたのである。拉致被害者家族という生物は身内が戻ってきたらいい、大日本帝国の加害歴史やその被害者・犠牲者とその身内に考えが及ばない自己中心的極まりない醜悪な生物である!!!とこの機会に書かせてもらう。知的障害者野郎のクソウヨさん、反論をどうぞ
Posted by シノレコ・ワン力ップ at 2010年01月09日 22:22
私はシルコ・ワンカップではありません。シノレコ・ワン力ップです。
Posted by シノレコ・ワン力ップ at 2010年01月09日 22:26
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