数日前の朝日の記事ですが(これも問答有用より転載)、
今年2月フランスで「植民地支配の良い面も学校で教えるように」という法律が成立したそうです・・・。
これは「アルジェリアなどからの帰還者や、旧植民地独立に反対して仏亡命を余儀なくされた地元住民の名誉回復を定めた法律」で、強制力はないが「学校教育課程で、フランスが果たした有意義な役割を認めること」という条項があるそうです。
これに対しアルジェリアでは「仏政府は植民地支配を正当化している」という当然の批判が巻き起こり、ブーテリカ大統領も「植民地主義の犯罪性を否定するものだ。対仏関係を再考する可能性もありうる」と警告し、議会も非難宣言を採択したそうです。(フランスはアルジェリアの「民族自決運動を虐殺や拷問で厳しく弾圧した」ことはよく知られています)
フランス国内でも歴史家や教師によって「国家による歴史や教育への介入」として条項の削除を求める署名運動が行われているそうです。
一方フランスの政界には「今の教科書は自国を否定的に描きすぎている」という意見もあるそうで・・・
どこの国にも、「俺らはかつて誘拐犯だったが、ちゃんと被害者に食べ物や着替えを与えていた。だから良い誘拐だった」とかいう倒錯したことを平気で述べる馬鹿がいるものです。
2005年08月24日
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フランスの「新法」アルジェリア反発 「植民地支配、良い面も教えよう」(朝日新聞)
Excerpt: 2005年08月22日(月)付 ■フランスの「新法」、アルジェリア反発 「植民地支配、良い面も教えよう」 【パリ=沢村亙】雪解けムードにあったアルジェリアと旧宗主国フランスの関係が再び..
Weblog: 鬼努愛落(きどあいらく)
Tracked: 2005-08-29 11:21
日本は代わりに供給する工業生産力がなかった。
植民地の生活水準というのは悪くなかったのですよ。
なにか略奪していくかのような偏見を持っている人がいますが、20世紀も半ばにもなれば貿易という手段によるのです。
貿易は一方だけに利益が発生するものではありません。
日本を見習わせたいものです。
それに戦犯の処罰については、GHQが勝手にやったことです。日本が自ら東條らを裁いたわけではありません!
フランスは旧植民地国で事が起これば即座に軍を派遣して、これは素晴らしい!!
日本も見習いたいものです。
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映画『アルジェの戦い』では、反体制運動の指導者が裁判の結果、死刑になるシーンが描かれます.
またテロリストの組織を解明するために、テロリストを拷問にかけるシーンも描かれます.
が、「民族自決運動を虐殺や拷問で厳しく弾圧した」様なシーンは全く描かれません.
この映画は、アルジェリア、イタリア合作の作品です.
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一番いけないのは、独立交渉の最中に、フランスはサハラ砂漠で核実験を行ったことにあると思われます.確かに好き勝手をやっていた、フランスの現地軍は黙り込んだのですが、石油、天然ガスの権益が植民地時代と変わらないまま、独立交渉が成立してしたのは、核実験のせいではないでしょうか.