2008年01月15日

南京大虐殺の映画製作を中国政府が妨害している

去年は南京大虐殺70周年であり、この旧日本軍による戦争犯罪を論じる国際シンポジウムが世界各国で開催された。またこの事件をテーマにした9本の映画も公開されるはずだったが、ほとんどの作品が完成していない(日本では未だに一本も公開されていない)。中国での映画製作が、ある理由によって滞っているという。非常に遅くなったが2007年12月13日の朝日新聞夕刊より引用。(webには掲載されず!)

●中国で注目の若手、陸川監督が製作している「南京!南京!」は、昨春撮影開始予定だったが10月になってしまい、公開は今年の北京オリンピック終了後になるという。
「数日で終わるはずの脚本審査が、何度も書き換えを求められて4〜5ヵ月もかかった」

●「ザ・レイプ・オブ・ナンキン」の作者が主人公のカナダ映画「アイリス・チャン――南京大虐殺」は昨年の12月13日(南京が陥落した日)に公開予定だったが、当局の上映許可が下りず延期になった。

●米中合作の「南京災禍(中国語名:南京浩劫)」は昨年末に撮影開始予定だったが、まだ出演者も公表されていない。出資する「江蘇省文化産業グループ」は「市場などを考慮し、脚本を数回書き換えた。撮影は来春から始める」と述べている。

●香港の巌浩監督の「南京クリスマス1937」は大物俳優の起用の噂も出たが、関係者によると「俳優もロケ地も確定していない状態」だという。

中国の映画業界関係者は次のように述べている。
「政府の干渉がこんなに厳しいとは思わなかった。多くの映画は小泉時代に企画されたが、状況が一変した、脚本や編集にたびたび修正が求められ、上映時期も自分で決められず、商業的なリスクが膨らんだ」
つまりは中国政府が、国内の「反日感情」を抑えるため、福田政権誕生後の日中関係を維持するため、このような干渉を行っているというのだ。自国が受けた被害すら、自由に語ることが出来ないとは恐ろしい国家である。俺も「サヨク」の端くれだから、中共政府は南京大虐殺を語り継ぐことすら弾圧するような政府であることを肝に銘じておこう。そもそもかつての加害行為を指摘されることを嫌う日本の社会が異常なのだが。

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posted by 鷹嘴 at 17:39| Comment(4) | TrackBack(1) | 南京大虐殺 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。鷹嘴さん。懐疑主義者と言います。
 さて、中国政府が南京大虐殺の映画に「圧力」
をかけた。という事ですが、これはやはり、中国
政府も「今まで、反日感情を煽り過ぎた。その為
政府のコントロールの効かない所へそれが向かいつつある。」と気付いたからでは無いでしょうか?
今更な気もしますが、これで日本国内の反日勢力
も、「はしごを外された」と言える所へ来ている
のでしょう。
やはり、大紀元時報日本語版の言うように「中共(中国政府)の欺瞞に中国国民が気付いて来ている」からこそ、国を纏める為の「反日」をセーブ
している。それが、この「圧力」に反映されていると言うことですよ。
自祖虐自純化史観(自虐史観)からのなるべく早い
脱却をお勧めします。鷹嘴さん。
取り残されて「化石左翼」になるのは嫌でしょう?
  では、これにて。
Posted by 懐疑主義者 at 2008年01月17日 15:40
ドイツの戦争犯罪と、日本の戦争犯罪の大きな違いは、日本の戦争犯罪の被害国に、今現在でもマトモナ国がないことであろう(韓国は除く)。


Posted by 死ぬのはやつらだ at 2008年01月17日 22:33
中国政府は<イデオロギー>よりも、
<経済>を重視しているのです。

中国政府は「中国国家を潰さない様に、
中国人13億を食わせなければならない。」
これが最重要な使命であり、課題な訳です。

これから、
「日本との摩擦を起こさないことが、
中国国民に対する最良な行動」と
言うこともできます。

サヨクは「理想だけで現実を見ていない」のが最大の根本的な欠陥でした。

「自由が全てに優先する」という考えは、
ブッシュが民主主義をイラクに押し付けた
考えと同質です。
中国の社会の状況が分かっていないのでは?

複眼的にみる必要を感じました。

右翼も頓珍漢なコメントを書いていますね。
Posted by イエスちゃん at 2009年02月17日 08:39
南京大虐殺は世界的に誤解されています。

中核的な出来事は南京陥落時の城外における大規模な捕虜の殺害です。
父親(栗原利一)のスケッチブックでも7万余人と書かれています。
非戦闘時の7万余人の捕虜の殺害ですから、当然、日本陸軍が軍の組織として行なったものです。
捕虜の多くは蒋介石軍兵士などです。

ただ、中国側の言う30万人説は戦闘時の犠牲者も含めた数として合理的な数です。
昭和12年7月の南京の人口は135万人です。
11月末の人口は50万人で、これに南京防衛軍15万が加わった65万人が日本軍の攻撃に晒されました。

否定派の言う20万人は逃げ場の無い貧民の数です。
小平市の警察学校と小平団地を合わせた(昔の警察学校の広さ)10万坪の安全区に押し込められた貧民の数です。

(65連隊のシャーカンおける2千人斬首は父だけが日本側の証人です。名古屋市の河村市長は無知なだけです。「ジョン・ラーベ」は城内での出来事しか書かれていないので日本人には誤解を与えます。)

Posted by 核心 at 2009年11月10日 17:57
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