2005年10月08日

水俣病患者を見捨てる環境省

これもちょっと前のニュースだけどさ。つーか小池百合子ってのもタレント議員だったんだね。んなこたあどうでもいいけど、国家というものは国民を救うどころか、往々にして見捨てるもの(日本政府も例外ではない)だということがよく分かるニュースだね。

(関連ニュース)

水俣病未認定患者50人が提訴 国・県・チッソ相手取り
2005年10月03日19時58分

 水俣病の認定申請をしながら審査されないままとなっている熊本、鹿児島両県の被害者50人が3日、国と熊本県、チッソを相手取り、総額4億2500万円の損害賠償を求めて熊本地裁に提訴した。国と熊本県の責任を認めた昨年10月の関西訴訟の最高裁判決後、両県で3000人以上が認定申請したが、両県の認定審査会は休止状態が続いており、原告は「水俣病患者としての正当な補償・救済を受ける道は、司法に求めるしかない」としている。

 訴えたのは、未認定患者らでつくる「水俣病不知火患者会」(熊本県水俣市)の会員。追加提訴を予定し、最終的には原告は1000人規模になる見通し。最高裁判決後の被害者の提訴は初めて。

 原告側は、国と熊本県、チッソの責任や、現行の行政の認定基準が厳しすぎることは最高裁判決で確定していると主張。にもかかわらず、国は水俣病被害者を幅広く救済する道を拒否し、大量の認定申請者を放置しているとして、1人当たり850万円の賠償を求めている。

 原告側は最高裁判決を基本に、水俣病患者かどうかや慰謝料の額を裁判所に判断を委ねる「司法救済制度」を確立し、3年以内に被害者救済問題の解決を目指すという。

 最高裁判決では、水俣病の認定基準を「一定の条件があれば感覚障害だけで認められる」とし、複数の症状の組み合わせが必要な現行の行政の認定基準より緩やかな基準を示した。だが国はその後も認定基準の見直しを拒み、司法と行政の「二重基準」が問題化。任期の切れた両県の認定審査会委員の一部が二重基準をきらって再任に難色を示し、審査業務がストップしている。

 一方で国は4月、比較的軽度の人に交付する保健手帳の拡充(医療費の全額負担)などを柱とする新しい救済策を発表。今月13日には受け付けが始まるが、訴訟中の人は交付が受けられない。原告側は「『水俣病ではない』ことを前提にした『救済』。場当たり的な対応で水俣病患者を封印しようとしている」と厳しく批判。原告団長の大石利生さん(65)は「行政は正当な救済をすべきだ」と主張している。

 環境省総合環境政策局の柴垣泰介企画課長は「訴状を読んでいないのでコメントは控える」とした上で、「新たな救済策を始める大詰めの段階に来ており、まずは施策への理解を得て実施することに努めたい」と話した。

水俣病認定基準「見直すつもり一切ない」 小池環境相
2005年10月04日12時34分

 水俣病の未認定患者らが国などを相手取り患者認定と賠償金支払いを求めて提訴したことに関連し、小池環境相は4日、閣議後の記者会見で「認定基準の見直しは一切、考えていない」と話し、政府の対応を変える考えはないことを強調した。委員全員が空席になっている熊本県の認定審査会については「委員再任の説得を続けたい」と述べ、現行の認定基準下での審査会再開に意欲を見せた。

 一方、国と熊本県の責任を認めた昨年10月の関西訴訟最高裁判決を受けて13日に受け付けを始める新対策については「準備にしっかり取り組みたい」と話した。

 訴訟については「提訴の方針は以前から聞いていた。これからの流れを見たい」とも語った。
posted by 鷹嘴 at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 公害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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