はがき、コピー用紙、印刷用紙、包装用紙などに使われている再生紙に、古紙配合率の偽りがあることが明らかになった。
「この紙は新品のパルプ50%、古紙が40%です!新品の紙使うより環境にいいっすよ!」などと唱えつつも、実際は古紙が30%だったり最悪0%!!だったりする偽装が行われていたのである。要するに新品の紙を再生紙と偽って販売していたのである。
この偽装を行っていた企業名を並べてみる。
日本製紙
王子製紙
三菱製紙
大王製紙
中越パルプ工業
丸住製紙
北越製紙
紀州製紙
特種東海ホールディング
リンテック
よく分からんが製紙業界全部だったりして(笑)
背景には中国との「買い負け」があるいう。急成長を続ける中国で古紙需要が拡大し、輸出が増大したため顕著に価格が上昇している。雑誌の古紙などは1kgで11〜13円、5年ほど前の二倍になっているという。また工場の製造過程で発生する「損紙」は、古紙として認められていないことも、古紙配合率の実現が困難な理由の一つになったという。
もちろんこの偽装の原因はこれらだけではない。当たり前だが古紙のパルプより新品のパルプの方が高いしな。
1月18日の朝日新聞によると、王子製紙の幹部の一人は、
「顧客は、『よその再生紙は、おたくのより白いし、ちりも少ない。価格をまけてほしい』などと言いがち。そういう声に応えようとする各社の競争の結果、こういうことになった」
と語った。
そりゃあ、同じ値段だったら黄ばんだ再生紙より、真っ白な再生紙の方を買うわな。結局人間の経済活動ってもんは環境保護とは正反対を向いてるのよ。
また、官庁や独立行政法人などに「環境に配慮した」物品の購入を義務付けるグリーン購入法という法律がある。このため製紙会社はこの基準を満たす配合率の再生紙を製造しなければならないが、「日本製紙連合会」は昨年、同法に於ける再生紙の古紙配合率の基準の引き下げを環境省に求めていた。中越パルプ工業の社長は、この偽装問題が明らかになった後の記者会見で、
「(実際の配合率と公称の)乖離(かいり)を埋める狙いがあった」
と語った。
つまり、偽装が行われている現状に合わせる形で、法律の方を変更して欲しいと要求していたのである。よくある話だね。
◆王子製紙、インクジェット再生紙年賀はがきで古紙配合率が0% (魚拓)
◆コピー用紙も偽装 「古紙100%」実は1割 日本製紙 (キャッシュ)
◆郵便はがき全5社、古紙配合率偽装 日本製紙社長辞任へ (キャッシュ)
◆古紙率偽装が常態化 製紙4社長、謝罪 辞任は否定 (魚拓)
◆再生紙偽装、背景に古紙争奪戦 中国に「買い負け」 (魚拓)
◆グリーン購入法 (魚拓)
◆製紙連が組織的に偽装認識と示唆 中越パルプ社長発言 (魚拓)
◆再生紙問題、グリーン購入法提案時に偽装認識…業界役員
◆再生紙偽装問題、業界に「暗黙の了解」 (魚拓)
◆「グリーン購入」運用見直しへ、環境省・古紙配合率は第三者が検証 (魚拓)
つーか再生紙を利用すれば環境にグッド・・・とかいう単純な話でもないらしい。重油とかを燃やして古紙を溶かしてかき回さなけりゃなんねえからな。社会全体で紙の消費量を少なくする努力をするべきじゃねえか?新聞、雑誌もそうだが、観光地で買ってくるお土産でもなんでも包装紙がやたらと多いじゃんかよ。新聞雑誌ならリサイクル品扱いだが、包装紙なんて燃えるゴミにポイ!だからな。パルプを無駄に消費するだけじゃなく燃やすから余計炭酸ガスが増えるぜ。
まあ、この馬鹿げた文明は近い将来終わるだろうね。




