犯罪の事前相談に加わっただけで罪となる「共謀罪」創設を柱とする組織犯罪処罰法などの改正案に、またもや黄信号がともっている。 与党から修正論が出ているうえ、民主党も現時点で反対の構えを崩していないためだ。改正案は2003年、今年と過去2回廃案となり、今国会に改めて提出されたが、会期中に修正、成立にこぎつけられるか、微妙な情勢だ。 改正案は、テロや暴力団・マフィアなどによる組織犯罪に対する国際的な協力関係を構築する「国際組織犯罪防止条約」の批准に必要な国内法を整備する法案。共謀罪は、条約の参加国に対し、批准条件として創設が義務づけられている犯罪の一つだ。 今国会では、衆院法務委員会での審議は14日に始まり、与党による質疑が行われた。次回の野党の質疑日程は未定。残る約2週間の会期中、衆院審議を終え、参院に送付されても十分な審議時間を確保できない可能性がある。 議論が進まない背景には、共謀罪創設について、犯罪集団の定義がはっきりしないという意見が出ていることがある。自民、公明両党からも「対象となる犯罪集団の定義を明確にした方がよい」「何らかの準備行為を犯罪の構成要件に加えるべきだ」などの声が上がっている。 民主党は法案への対処方針を最終的に決めていないが、これまでの法務部門会議では、〈1〉国際組織犯罪防止条約ができるまでの諸外国との交渉過程が明らかでない〈2〉現行の国内法で条約の基本的な要請に応えられる――などの考え方を確認した。 民主党の平岡秀夫衆院法務委員会理事は「もし(現行法で)不足があるのなら、国内法の基本原則に従って政府案を出し直すべきだ」と、現法案の廃案を求める構えだ。 このため、与党内でも、修正論議を急いでも今国会成立は難しいとの見方が強まっている。 (読売新聞) - 10月16日3時3分更新 |
「対象となる犯罪集団の定義」と問われて、「過激派の残党、環境団体、市民団体などの反日組織」だと、つい本音を漏らすお茶目な奴はいねえかな(藁