2008年03月01日

日本の給油再開は「人々の親近感損ね逆効果」

これも遅くなったが、2月24日朝日新聞の「耕論 給油再開 得られるものは」より、ペシャワール会現地代表・中村哲さんの主張を引用する。


アフガニスタンでは元々の政権だったタリバンが勢力を盛り返しつつあり、侵略者との戦いを続けている。そんな侵略者どもへ石油を献上している日本という国に対する人々の感情は、中村さんによると「親近感はまだ強い」。井戸掘りや用水路建設などの農村復興や医療に携わるペシャワール会への現地の人々の信頼は厚く、「彼らは私たちを客人として遇し、命がけで守ってくれている」。
一方、「地域復興支援チーム」(PRT)とは、実態は「軍による宣撫工作」に過ぎない。中村さんの診療所にも軍服姿の「PRT」が装甲車で乗りつけ「薬を配らせて欲しい」と要求したことがあり、医師である中村さんは診療をせずに薬を与えるのは危険だと断った。そりゃ常識だな。いきなり薬をよこせとはトンデモナイ連中だ。
道路を建設するにしても軍用道路を優先する「PRT」は、現地では「米軍と一体だと誰もがみている」。
また、日本がこの「PRT」にODA資金を出していることも知られている。中村さんは今後日本の「軍事プロセス」への関与が強まれば、日本への評価も変化するだろうと警告する。
さらに中村さんはアフガニスタン情勢の根本的な問題を指摘している。
「そもそも『テロとの戦い』というが、タリバーンは土着の国粋主義運動であり、パキスタン北西部とアフガニスタンを越えて、その影響が及ぶとは考えられない。欧米で大学教育を受けたアラブ系のエリートを中心とするアルカイダの世界イスラム主義とは、相いれない。アフガニスタンをテロの巣窟だと言う認識には、ずれたものを感じる」
たしかに、ビンラディンのような国際テロリストとタリバンを一緒くたにしたのは狂っている。アメリカはアルカイダの脅威を口実にしてアフガニスタンとイラクへ侵略したのだが、両国にとってとんだトバッチリ、言いがかりだったのだ。日本という国はそんな侵略者どもに必死に貢いでいるのである。
今後の情勢次第は、中村さんらも侵略者と片割れと見られて標的になるかもしれない。わが国は侵略者への協力を停止し、アフガニスタンから完全撤退するように諭すべきだ。
アフガニスタンのことはアフガニスタンの人々が決めなくてはならない。全ての軍事干渉を許してはならない。
「日本政府は、民生一本に絞って支援をすべきだ。軍事プロセスとは一切手を切って、食糧・インフラを中心に支援すれば、国際貢献の場での日本のプレゼンスはとても大きくなるはずだ」


(参考)
◆アフガン支援 日本、軍民一体活動に資金 学校建設など (魚拓)
posted by 鷹嘴 at 00:13| Comment(5) | TrackBack(1) | 中東情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>たしかに、ビンラディンのような国際テロリストとタリバンを一緒くたにしたのは狂っている。

それと、ウサーマ・ビン=ラーディンとタリバンの指導者ムハンマド・オマル師が密接な協力関係にあったことは、明らかな事実なんですけど・・・・・

(アフガンにアルカイダの基地があったことぐらい、ネットで調べれば直ぐに判る筈ですが・・・)

Posted by . at 2008年03月01日 18:36
クソウヨに誉められても、ちっとも嬉しくないわ。

(これは管理人氏の為であって、お前の為じゃないよ)
Posted by . at 2008年03月01日 19:17
>wwwwwwwwwwwwwwwwwwww
きめえwwwwwwwwwwwwwwwww
なにこの捨てゼリフwwwwwwwwwww

お前が相当に頭が悪いことは、このコメントからも良く判るよ(嘲笑)
Posted by . at 2008年03月01日 23:49
申し訳ございませんが「はづき」のコメントを全て削除しました。

Posted by 鷹嘴 at 2008年03月02日 01:20
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

「日暮し雑記」 3月1日 土曜日。
Excerpt: ☆ 「そっとしておいてほしい」
Weblog: 酔語酔吟 夢がたり
Tracked: 2008-03-01 17:40