クジラ肉密輸？事件

グリーンピースが鯨肉横流しを発見した件を整理して書いてみる。

「調査捕鯨」とは、財団法人「日本鯨類研究所」が国から多額の補助を受け、「共同船舶」に委託して行われているが（参考）、その共同船舶の社員、つまり捕鯨船の乗務員が帰国後にクジラの肉を横流ししていることが、グリーンピースの調査によって発覚した。
グリーンピースが発見した荷物は、品名が「ダンボール」と書かれていたという（そりゃダンボールに違いないけどよ、普通中身の品名を書かねえか？）そのダンボールの中には、作業服の下に「畝須（ウネス）」という部分のクジラの肉が23.5kg隠されていた。後ろめたかったんだろうねえ。この一箱だけでも11万から30万円もするらしい。
（11万だとすると1kgで4680円になるが、ググってみると市販の値段はもっと全然高い。100gで1800円とか）
押さえたのは一箱だけだが、他にも12人の社員が47個の怪しい箱を送っていたらしい。これが全部同じようにクジラ肉が詰められていたとしたら合計1104.5kg、 517万円〜1410万円になるわな。

朝日が元乗組員から取材したところによると、乗務員の多くが作業の傍ら「ウネス」を持ち出して自分の部屋で塩漬けにして保存し、帰国後にダンボールに詰めて自宅に発送していたという。一人で200kg〜300kgも送った豪傑もいるらしい。
クジラ肉製造部門の70〜80人の作業員のほとんどが「やっていたと思う。会社側も見て見ぬふり、暗黙の了解。ただ、あまりにも大雑把だと、呼ばれて注意される」注意されるだけか？

捕鯨の元締めである日本鯨類研究所は、捕鯨船団の全乗組員約250人に、赤身と「ウネス」を土産として数kgずつ無料で配ることは認めているという。「土産は商業捕鯨時代からの慣例」。（by この研究所のエライひと）ってか今おまいらがやってるのは商業捕鯨じゃないんですけど？表向きは。以上は5月15日のニュース。

ところが5月16日の朝日によると、「共同船舶」は捕鯨船の乗組員に、ウネス8kgと赤身2kgを無料で配ることになっている、と述べたという。
「土産は商業捕鯨のころからの慣習。（ってか今おまいらがやってるのは商業捕鯨じゃないんですけど？表向きは）土産分にあたる代金は鯨研に支払っており、問題はない」（by この会社のエライひと）
捕鯨団の乗組員合計約250人にウネスを8kgずつ配ると2000kg、1kg4680円で計算しても936万円。一人あたり3万7444円の臨時支給。随分気前のいい会社ですね？普通の会社だったら社員なんかにお裾分けしないで普通に売るんじゃねえの？
そもそも、共同船舶は農水省所管の財団法人が全株を保有する事実上の国策企業なんだから、そんな社員サービスやられちゃ困るんですけど。まあこんな言い訳はウソだろうね。
なんだか、企業ぐるみで、てゆうか国の指導の下、クジラへの関心を高めるために闇ルートで安いクジラ肉を流通させてるんじゃねえか･･･ってゆう気がしてきたぞ。

ところでネット上では、「他人の荷物を盗んだグリーンピースこそ犯罪者だ！」という意見もある。
ってことは、北朝鮮から密輸された覚醒剤を、お節介な奴が見つけて警察に届けたとしても、逮捕されんのは密輸犯じゃなくてお節介な奴なのか？違うと思うぞ。
つーか「共同船舶」はグリーンピースを刑事告訴するぞと息巻いているらしい。お縄につくのはテメエらだと思うけどね。てか送り主（乗組員）に本当に後ろめたいところがなければ、その本人が訴えるんじゃねえの（藁


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【追記】
日本鯨類研究所と「共同船舶」の言い分が異なる点について、鯨研03-3536-6521に電凸してみたところ、
「これらの件について内部調査中なので、マスコミにも答えない。後日記者会見を行う」
としか答えてくれなかった。「共同船舶」の言い訳に合わせるために今頃必死で領収書を偽造しているのかもしれん。

東京地検はグリーンピースからの告発を受理したが、早く捜査を進めこの組織犯罪の全容を解明して欲しいものである。