2008年05月20日

生活保護の女性に肉体関係を迫る羽曳野市職員

大阪府羽曳野市のある40代の女性は、うつ病のため月約6万円の障害年金を受給していたが、借金がかさんで自己破産し、2005年6月から生活保護を受けることになった。
彼女は父親の看病のため高校にも通えず、病弱なため仕事も長く続けられなかった。生活費を出してくれていた恋人も病死。家庭を築いていた兄たちにも頼れなかった。

しかし受給が決まった直後、担当の男性職員(30歳)から、
「胸、大きいなあ。90cmはあるで」
という電話がかかってきた。

そしてその職員は、知り合いの男性と性的関係を持つことを勧めるのである。このおぞましい電話は1時間も続いた。
さらにその4日後、同じ職員が市役所の相談室から電話をかけてきた。
「元気になって、仕事も行って、自立できるようにするのが僕らの仕事。それには男の人も必要やって」
これは70分間も続いた。女性は怒りをこらえ、「私も年やし」とはぐらかすしかなかった。生活保護の担当者と事を荒立てたくなかったのだろう。保護を受けていることに引け目を感じたかもしれない。

「公務員なのに守秘義務を守っていない」と言い返すとしばらくこの嫌がらせは途絶えたが、その半年後、4度目の電話がかかってきた。
「こんど夜に自宅に行くわ」
身の危険を感じた彼女は弁護士に相談し、06年3月、羽曳野市とこの職員に損害賠償を求めて大阪地裁堺支部に提訴した。
しかし羽曳野市の麻野博一・福祉総務課長は、「職員が『そんな電話はしていない』と話す表情から百%信頼した」と突っぱねる。
録音していた電話の会話のテープを提出したが、市は答弁書で「聞けば別人と一目瞭然だ」とシラを切った。
しかし声紋鑑定でこの職員の声だと断定され、07年10月に「立場を利用して悪質だ」として110万円の損害賠償が認められた(裁判費用のため女性の手元には残らず)。この職員は懲戒免職されたが最後まで否認していた。この糞野郎と羽曳野市に刑事罰を課す手段はなかったのだろうか?

他の事例だか、大阪市のある50代の男性は飲食店を辞めて収入が無くなり生活保護を申請したが、自宅の家賃が11万円であることを理由に申請用紙の交付を拒否された。しかし、家賃の金額が多くても少なくても、生活保護が受けられない理由にはならない。職員はこの男性に丸っきりのウソをついていたのである。
この男性も弁護士に相談し、会話を録音して内容を公表すると取材が殺到したが、全て断った。現在は申請が認められ安い家賃の部屋で暮らす。「市を敵に回したくないから」取材を断ったというこの男性は「本当は前に出て弱い人の立場を救えればと思うんよ」と、悔やむこともあるという。
「財政難の自治体がうそを言って追い返す『水際作戦』も発覚するが、声を大にして不当を訴えにくい雰囲気も漂う」
以上、2008年5月2日朝日新聞「格差の国でC 弱み突くセクハラ電話」より引用。恥ずかしながらこんな事件があったことを知らなかった。

【 参考 】
◇ 【セクハラ】生活保護申請女性に「割り切った肉体関係持ったら?」と電話し、無断欠勤でクビの元市職員 国家賠償法で「個人の責は問わず」
◇ 生活保護申請の女性にセクハラ/大阪・羽曳野市に賠償命令→職員は長期無断欠勤で既に解雇
◇ CW-Note - 羽曳野市元職員のセクハラ言動を認定 大阪地裁支部
◇ 〜人生の黄昏〜介護保険・福祉関係速報 2nd Season 生活保護申請の女性に職員セクハラ、羽曳野市に賠償命令

全国各地の自治体で、生活保護の申請すらさせない「水際作戦」、保護開始後に辞退を強要する「硫黄島作戦」が横行している。生活保護を申請するのは恥ずかしいことだと、生活保護を受けるのは恥ずかしいことだとする市民感情も、こういう横暴を助長している。
残念ながら多くの日本国民は憲法で生存権が保障されていることすら知らない。そして権力がこの無知を利用しているのである。
posted by 鷹嘴 at 23:46| Comment(3) | TrackBack(0) | 国内ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんな問題が起きてしまうのも、「生活保護職員が責任をとらないなあなあな制度」にあると思います。そしてその背景として、もし「本当に責任をとったら職員全員がつぶれてしまうようなめちゃくちゃな職場環境」にも、大きな問題があると考えられます。

最近問題になっている教師のうつ病。30人の生徒とそのモンスターペアレンツをかかえているためです。
生活保護、1人の職員につき120人の生活保護者とそのモンスター関係者を担当することになります。警察と違って窓口職員、お金を渡すという強い立場がある代わり、取締りの権限は一切ありません。
もし本当に「水際作戦」をやめてしまえば、1年後には全員休職で職場に誰もいないという状況も起こりえるでしょう。現状でなんとかやっていけてるんだからと、皆見てみぬふりなんです。水際作戦をしている弁護士だって、自分たちの主張が完全に通れば日本のセーフティネットが崩壊することなんて分かってます。
真面目に働いた職員から先につぶれてしまうような職場システムがあるからこその不条理ともいえます。
大阪府が府内の市町村を見捨てました、保護のメッカともいえる大阪から生活保護制度が揺らぎ始めます。
Posted by q at 2008年06月06日 22:57
話には 聞いてたけど どこまでが 本当の情報?私なんて 99% でたらめな噂を 流されてるわ。殆ど 私の周りにいる人達のはなしが 私の話になってるし 実名で噂されているのもあるから 偽名を使っていると思われてるんやと いわれた。偽名使うんやったら 本当の住所や電話番号なんか使ったら 偽名を使う意味ないやん。それだけで 本人がながしてるんじゃないって 気がついたら。それに 彼氏や夫が 個人情報を ネットで 実の住所や電話番号を載せて ながさへんで。知り合いから ネットで 流されてるっていわれたけど 私の話じゃなかったから ネット情報は あまり 信じない方がいいですよ。
Posted by 華 at 2014年02月21日 23:33
羽曳野にある城山病院 脳外科 近藤明悳

患者によって、患者みて、

治療に全く関係ない暴言 言いたい放題

女性には性的暴言も 言いたい放題

どうして こんな医者が医者でいれてるのか

患者を治す気があるようには微塵も感じない

同じ医療関係者として ただ悲しい

こんなヤブ医者だけには絶対かからないで下さい

時間の無駄以外、ないです
Posted by 無名さん at 2015年01月13日 20:52
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