2005年06月17日

扶桑社「新しい歴史教科書」の問題点

この夏に採択の対象となる各社の教科書の「見本本」は埼玉県でも各施設で展示予定があります。私の実家から歩いて行けるような距離にある埼玉県立総合教育センターでは既に「法廷外展示」が行われているので(このような情報は全て「教育と自治・埼玉ネットワーク」で得ました)、早速扶桑社の「新しい歴史教科書」の内容を確認する為に出かけました。以前からあの場所になにやら施設があることは知っていましたが、自分がその中に入って中学校の教科書を食い入るように読むことになるとは思いませんでした・・・。

やはり流石は扶桑社教科書、検定を通った内容といえども期待を裏切らないトンデモぶりでした(笑)現物からピックアップした部分と、先日の「民主教育を進める与野・市民会議」主催の学習会で配布された資料を合わせて、この印刷物が如何に教科書には相応しくないか考えてみます。
ちなみに、
文部省のサイトにて各地の展示会場が紹介されています。

同じく文部省のサイトにて、どのように検定が行われたか確認することができます。

「教育と自治・埼玉ネットワーク」にて、元立教大学教授の藤田昌士さんが作成した、「『新しい歴史教科書をつくる会」教科書(扶桑社)の問題点」という資料が公開されていますのでご覧下さい。

ちなみに[AML 2047] にて、「見本本」の実物が確認できますので早めにダウンロードしておくべきだと思います・・・。

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2005年05月19日

扶桑社教科書の検定前の内容

問答有用:35163より転載)

皆さん既にご存知かと思われますが・・・扶桑社の中学校歴史公民教科書の検定前の内容と修正意見・検定後の内容が百万人署名運動で紹介されています。(これは教科書研究センターというところで閲覧できるそうです。「百万人署名運動」の紹介には誤字が多数見受けられるので現物を確認するのがベストでしょう。来月上旬から文部科学省のサイトでも公開されるそうです)


しかし、検定前の扶桑社歴史教科書の内容は全くギャクそのものです。
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2004年12月21日

埼玉県教育委員に「つくる会」前副会長起用へ   ・・・決定

本日埼玉県議会12月定例会にて、議案第171号が議会の同意を得ました。
これは、「つくる会」前副会長高橋史朗氏を埼玉県教育委員として任命するという、上田清司・埼玉県知事による人事案であります。

・・・生まれて初めて議会というものを見物したわけですが、共産党の議員が発言している最中の自民党議員の汚い野次には呆れ返りました。傍聴席の我々も次第にヒートアップし、怒号の中で一時議事が中断してしまいました。(藤本正人という議員が挑発的に傍聴席をにらみつけ、さらに混乱を煽ります)
岩槻市を“さいたま市”へ編入する案などが圧倒的多数の自・公議員の賛成で可決していく段階で嫌な予感がしたのですが、肝心の議案第171号は全く審議が行なわずに採決されてしまいました。
ちなみに入廷前にもらったプリントには、
23 知事追加提出議案の報告、一括上程
    第171〜174号議案
24 全員審議
25 採決
   (1)第171号議案
   (2)第172〜174号議案
と記載されていたのですが。(採決前に議長が「第171号につきましては、知事の人事権なのでセイキのホウホウにヨらずに・・・」などと述べていましたが、ボヤッとしていたので何と言ったかよく憶えてません)

以上の詳細は「任命阻止ネット」をご覧下さい。( amlでも報告されると思われます)

しかし、定員94名のうち自民党議員団65名、公明10名、共産わずか4名、社民ゼロ・・・という状況では、この結果も予測できたことと言わざるを得ません。こんな保守王国を作ってしまったことは埼玉県民として全く恥ずべきことであります。
今後、県内全市町村の教科書採択方法への介入が始まると思われますが、歴史認識を歪めんとする策動は全力で阻止しなくてはなりません。県内で一校たりとも「つくる会」教科書を採用させない為の、私たち県民の運動は始まったばかりです。


追記です。
「任命阻止ネット」の更新が待ちきれないので、20日の集会で頂いた資料から転載します。

■県立中学校教科書採択に係る文部科学省の回答の概要
日時:平成16年12月15日
訪問者:坂田主席指導主事・中村指導主事
回答者:文部科学省教科書課企画係 山田係長
    初等中等教育企画課教育委員会係 黒沼教育委員会係長


・・・という、埼玉県の報告によると、文部科学省の「教科書採択と教育委員の関係について」の見解は以下の通り、だそうです。

**「地教行法第13条第5項」にいう「利害関係」**
・本人に具体的な金銭の利害が生じなければ、利害関係にあるとは言えない
**教科書への関与**
【関与している例】
採択の対象となる教科書の編著作に関係している場合
→「通知」による行政指導として、採択に関与することは望ましくないとの立場を取っている
(「行政指導」の域であり、強制排除できるものではない)
【関与しているとは考えない例】
採択する教科書以前の教科書に監修・著作・編集をしている場合
→過去においてどのような経歴があったかまでは問題にしないので、過去における教科書の編著作は「教科書に関与している」とは考えない

(以下略)

・・・ということですが、
「文部科学省からの回答 
     福島みずほ事務所  文責 上田恵子」

という、文部科学省に出向いてこの件について裏を取った報告によりますと、「教科書課 大西課長補佐」という人から次のような回答を得たそうです。
【関与している例】については、
「『事実上』編著作に関与している者、協力している者の採択への関与は望ましくないと指導している」
【関与しているとは考えない例】
については、
「実質的に、編著作に関与してれば『関与していた』と考える、とのこと」(原文のママ)
ということです。また、上記の青文字部分は「文部科学省の発言及び見解ではない」ということです。
つまり埼玉県は、文部科学省の回答を偽造したということになります。歴史事実の偽造がお家芸な連中が作った教科書を使おうとしている連中もまた、偽造がお得意のようです。


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・・・以上、問答有用より転載。
本格的なデモ参加(アメリカ大使館近くのJTビル前でうろうろしてたのはデモ参加とは言えないだろうな)と議会の見物という、生まれて初めてのことを二つ体験したんだが、マジで最悪な一日だった。夜勤明けで昼飯も食わずに4時近くまで待って、やっと傍聴できたのに・・・

boucho.jpg
posted by 鷹嘴 at 01:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 教科書問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする