2004年11月15日

ザウス

・・・その昔、「スキーをやらずんば人にあらず」という風潮があった。俺も含めて世間一般が、「スキーも出来ない奴は彼女が出来ない」みたいな、一種の脅迫観念に囚われていたように思う。ただし当時の俺の場合、スキーを始めても一向に右手だけが唯一の恋人だったが(笑)
吹雪の中でチェーン取り付け説明書をにらみながら首をひねっている時、大渋滞にはまっている時、JAFが来るのを待っているとき、ふと我に返ったことがある。「いったい俺は何をやってるんだ?なんでスキーなんかに行かなくちゃならねえんだ?」と。
しかし何度も苦い思い出を積み重ねながらも、現在も年に数回出かけている。金と時間に余裕があれば何度でも行きたいのだが。俺にとって一番辛いのが長時間運転と高速+ガス代だが、「首都圏」在住の人間の為にこの悩みを一気に解決することを狙い、同時に一年中の滑走を可能としたのが「スキードームザウス」であった。
ただし、あのような大規模な設備を建設するには、企画→用地買収→仕様決定→設計→施工→完成→開業に至るまでに何年も要するのは致し方ないだろう。そして開業した1993年にはとっくにバブルは崩壊し、スキーブームも退潮の兆しを見せていたのである・・・・。

俺もあの巨大冷凍庫に一度だけ出かけたことがある。全長500mという短さだが、上部はそこそこの斜度があり、少なくとも俺のような自称上級者(笑)にとっては、練習場とはなり得ないとは言えない場所だった(???)
しかし、あの狭いコース幅を次々と本物の上級者が殺到する中で、全くの初心者だった連れ(珍しく♀)の面倒をみるのは困難を極めた。平日サボって出かけたのだが(当時勤めていた会社は土日休みだった)、土日の混雑時はどのような状況だったであろうか?それに入場料もレンタル代も安いとは言えない。そういうわけで結局一度しか行っていないうちに取り壊されてしまった。まあ、あの遊戯場がリピーターを獲得するのは難しかっただろう。閉鎖も当然の成り行きである。

ところで、こちらのサイトのザウス評は、まさにあのバブルのあだ花の本質を突いているので是非ご覧頂きたい。とくにこの部分↓が絶品である。

「モーグルのこぶこぶが写真左の打ちっ放しのコンクリの壁沿いに作ってあったのはスキーヤーに対するザウスの本心ではないかと思った。」

後年の歴史家が20世紀後半の日本の狂態を研究するとき、ザウスについて関心を寄せることもあろうかと思う。その際には是非ともあのサイトを参考にして頂きたいものである。つーか、あのサイトだけでザウスを語るのに充分だと思われ・・・
posted by 鷹嘴 at 14:39| Comment(0) | TrackBack(0) | スキー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする